今回はパイナップルの栄養についてみていきます。甘い香りとジューシーな果汁が特徴のパイナップルを好きな人はたくさんいるんじゃないか?
しかし、妊婦や赤ちゃんは食べても大丈夫なのか、口がピリピリするのはなぜか、知らないことが多いフルーツだったりするよな?この記事では南国フルーツ、パイナップルにはどんな特徴や効能があるのかもフードアナリストのコナパパと一緒に確認していきます。

ライター/コナパパ

フードアナリストのコナパパと申します。エスニック料理店で働いていた経験があり、東南アジアに旅行に行くのが大好です。常夏のその土地で食べる南国フルーツ達は格別に美味しく感じるんですよね。今回は、日本ではおなじみの南国フルーツ、パイナップルについてご紹介しますので、ぜひご覧ください。

パイナップルってどんな果物?

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パイナップルはパイナップル科アナナス属の果物です。一見大きな果実に見えますが、たくさんの小さな果実が集合体になっているんですよ。

ヨーロッパではアナナスと呼ばれていますが、由来は中南米の原住民たちが「亀の実」という意味のナナスと呼んでいたことから、フランスやスペインでも「アナナス」と呼ばれるようになりました。

英語でパイナップルと呼ぶのは、見た目が松に似ていることから松の意味のパイン、リンゴような甘さであることからアップル、このパインとアップルの2つの言葉が合わさり、パイナップルと呼ぶようになったんですよ。

パイナップルの原産地は?

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原産地は中南米のブラジルとされていて、この地域では古くからパイナップルの栽培が盛んでした。15世紀末から16世紀末にかけて急速に世界の熱帯地域にも広まり、日本へは1845年にオランダ人によって伝えられ、小笠原諸島や沖縄で栽培が始まりました。

現在国内では、ほぼ沖縄県のみで栽培されています。沖縄県産のパイナップルは輸入品に比べても美味しいと言われていますが、収穫量が少ないので希少価値が高くなっているんですよ。

なぜ肉と食べられてるの?

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パイナップルと肉を一緒に食べる理由は、簡単に説明すると相性がとても良いんです!

もう少し深く説明すると、パイナップルにはブロメラインという肉の消化を助ける分解酵素があり、いっしょに食べることで肉の消化を助けてくれるんですよ。

そのほかにもブロメラインの働きにより、肉を柔らかくしてくれる効果もあるんです。例えばポークジンジャーのソースや焼肉のタレにも、パイナップルが入っているんですよ。もう一つは、肉の油っぽさをパイナップルの酸味でリセットしてくれるんです。

肉ばかり食べていると胃がもたれてきますよね?そんな時は、一緒にパイナップルを食べれば、口の中を酸味ですっきりリセットしてくれて、さらに消化も助けてくれて、抜群の相性なんですよ。

パイナップルを食べると舌がピリピリするのはなぜ?

舌がピリピリする原因も、上記で説明したブロメラインが理由なんです。ブロメラインはタンパク質を分解する酵素なので、口の中にあるタンパク質が分解されて、舌がピリピリするという現象が起きているんですよ。

もし舌がピリピリするのが苦手な人がいたら、缶詰がおすすめです。なぜかというと、ブロメラインという分解酵素は熱に弱いので、一度加熱殺菌されている缶詰は、ブロメラインも失われているので、ピリピリが感じなくなるんですよ。

パイナップルに含まれる主な栄養素と効能は?

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パイナップルには、ブロメライン、食物繊維、ビタミン、マグネシウム、カルシウムといった栄養素がたくさん含まれています。ここでは、その中でも代表的なパイナップルの栄養素であるブロメライン、食物繊維、ビタミンB1について、どのような栄養で、どんな効能があるのか解説していきますね。

\次のページで「1.ブロメラインが消化を促進」を解説!/

1.ブロメラインが消化を促進

パイナップルには、ブロメラインというタンパク質消化酵素が含まれています。この消化酵素は、肉の消化を助ける役割や、肉を柔らかくする効果があるんです。肉とパイナップルはとても相性に良い組み合わせで、酢豚は肉とパイナップルを組み合わせた代表的な料理ですよね。

しかし、ブロメラインは熱に弱く、60℃以上になると消化酵素が失われてしまいます。そのため、パイナップルを料理に使う際は、仕上げに軽く温める程度にした方が良いとされているんですよ。ブロメラインはパイナップルの中でも特に重要な栄養素なので、ぜひ覚えておきましょう。

2.食物繊維で便通改善!

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2つがあります。パイナップルにはその両方が含まれているんですよ。不溶性食物繊維は大腸で水分を吸収し、便を増やしてくれる効果があり、水溶性食物繊維には便を柔らかくする効果があるので、パイナップルが便通の改善には、とても良いとされている果物なんです。

3.新陳代謝・疲労回復効果のあるビタミンB1

パイナップルに含まれているビタミンB1 は、エネルギー源である糖質の分解を助ける作用があります。ビタミンB1を 体内に吸収すると、新陳代謝が活発になり、疲労を回復させる効果が期待できるんです。しかし体内で不足してしまうと、疲れやすくなったり、だるさを感じるようになるので、ビタミンB1 は人間に欠かせない栄養素の一つなんですよ。

食べる際の注意点は?

パイナップルは美味しくてつい食べすぎてしまいますが、食べる際に注意するべきことがいくつかあります。ここでは食べ過ぎた場合や、妊婦さんや赤ちゃんへの影響、アレルギーについて解説していきますね。

食べ過ぎるとどうなる?

パイナップルには、ブロメラインの消化酵素や食物繊維が豊富に含まれてますが、摂りすぎてしまうとお腹がゆるくなってしまうといった症状が起きることもあります。また、糖分も含んでいるため食べすぎると肥満の原因にもなるんです。成人の一日あたりの適量は200gとされているので、美味しいからといって、ついついたくさん食べてしまわないように注意してくださいね。

\次のページで「妊婦さんや赤ちゃんは食べても大丈夫?」を解説!/

妊婦さんや赤ちゃんは食べても大丈夫?

妊娠中にパイナップルを食べるのは良くないと聞くことがありますが、医学的な根拠はないようです。パイナップルには食物繊維、鉄分、ビタミンC など妊婦さんに必要な栄養素を多く含んでいるので、妊娠中になりやすい貧血や便通の解消にもおすすめの食材ですよ。ぜひ参考にしてください。

パイナップルに限らず南国フルーツは消化しにくい傾向があリます。赤ちゃんに与える際は、毎日は避け、少量をたまにあげるくらいにし、消化しやすいように細かく刻んであげると体に負担がかかりにくくなりますよ。また、パイナップルはアレルギー症状が起きる可能性があるので、食べたあとは口の周りを濡れたガーゼなどで拭いて、水や麦茶を飲ませ口の中の果汁も流してあげましょう。

パイナップルと食物アレルギー

パイナップルを食べたことで口の中が腫れたり、口に違和感を感じることがあります。そのような症状が出たらパイナップルによる食物アレルギーの可能性があるので注意が必要です。またラテックス-フルーツ症候群や口腔アレルギー症候群の可能性もあるので、ただちに食べるのをやめて、病院を受診しましょう。

パイナップルを食べて健康的な身体を目指そう!

パイナップルはイメージ通り身体に良い果物です。疲労回復や便通の改善の他にもさまざまな効果があるので、美味しくたべて健康的な身体を目指しましょう!ただ、アレルギー症状や食べすぎには注意が必要なので、自分の身体と相談しながら適切な食べ方が出来ると良いですね。

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家庭科

パイナップルってどんな栄養があるの?特徴や効能もフードアナリストが詳しくわかりやすく解説

今回はパイナップルの栄養についてみていきます。甘い香りとジューシーな果汁が特徴のパイナップルを好きな人はたくさんいるんじゃないか?
しかし、妊婦や赤ちゃんは食べても大丈夫なのか、口がピリピリするのはなぜか、知らないことが多いフルーツだったりするよな?この記事では南国フルーツ、パイナップルにはどんな特徴や効能があるのかもフードアナリストのコナパパと一緒に確認していきます。

ライター/コナパパ

フードアナリストのコナパパと申します。エスニック料理店で働いていた経験があり、東南アジアに旅行に行くのが大好です。常夏のその土地で食べる南国フルーツ達は格別に美味しく感じるんですよね。今回は、日本ではおなじみの南国フルーツ、パイナップルについてご紹介しますので、ぜひご覧ください。

パイナップルってどんな果物?

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パイナップルはパイナップル科アナナス属の果物です。一見大きな果実に見えますが、たくさんの小さな果実が集合体になっているんですよ。

ヨーロッパではアナナスと呼ばれていますが、由来は中南米の原住民たちが「亀の実」という意味のナナスと呼んでいたことから、フランスやスペインでも「アナナス」と呼ばれるようになりました。

英語でパイナップルと呼ぶのは、見た目が松に似ていることから松の意味のパイン、リンゴような甘さであることからアップル、このパインとアップルの2つの言葉が合わさり、パイナップルと呼ぶようになったんですよ。

パイナップルの原産地は?

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原産地は中南米のブラジルとされていて、この地域では古くからパイナップルの栽培が盛んでした。15世紀末から16世紀末にかけて急速に世界の熱帯地域にも広まり、日本へは1845年にオランダ人によって伝えられ、小笠原諸島や沖縄で栽培が始まりました。

現在国内では、ほぼ沖縄県のみで栽培されています。沖縄県産のパイナップルは輸入品に比べても美味しいと言われていますが、収穫量が少ないので希少価値が高くなっているんですよ。

なぜ肉と食べられてるの?

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パイナップルと肉を一緒に食べる理由は、簡単に説明すると相性がとても良いんです!

もう少し深く説明すると、パイナップルにはブロメラインという肉の消化を助ける分解酵素があり、いっしょに食べることで肉の消化を助けてくれるんですよ。

そのほかにもブロメラインの働きにより、肉を柔らかくしてくれる効果もあるんです。例えばポークジンジャーのソースや焼肉のタレにも、パイナップルが入っているんですよ。もう一つは、肉の油っぽさをパイナップルの酸味でリセットしてくれるんです。

肉ばかり食べていると胃がもたれてきますよね?そんな時は、一緒にパイナップルを食べれば、口の中を酸味ですっきりリセットしてくれて、さらに消化も助けてくれて、抜群の相性なんですよ。

パイナップルを食べると舌がピリピリするのはなぜ?

舌がピリピリする原因も、上記で説明したブロメラインが理由なんです。ブロメラインはタンパク質を分解する酵素なので、口の中にあるタンパク質が分解されて、舌がピリピリするという現象が起きているんですよ。

もし舌がピリピリするのが苦手な人がいたら、缶詰がおすすめです。なぜかというと、ブロメラインという分解酵素は熱に弱いので、一度加熱殺菌されている缶詰は、ブロメラインも失われているので、ピリピリが感じなくなるんですよ。

パイナップルに含まれる主な栄養素と効能は?

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パイナップルには、ブロメライン、食物繊維、ビタミン、マグネシウム、カルシウムといった栄養素がたくさん含まれています。ここでは、その中でも代表的なパイナップルの栄養素であるブロメライン、食物繊維、ビタミンB1について、どのような栄養で、どんな効能があるのか解説していきますね。

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