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ショートニングって何からできているの?体に悪い?特徴や栄養・注意点も管理栄養士が詳しくわかりやすく解説!

カロリーが高く見えますが、脂質は1g当たり9kcalですのでショートニングのカロリーは妥当でしょう。「日本食品標準成分表2020」にはトランス脂肪酸の表記はありませんが、手元にある「日本食品標準成分表2010」には、トランス酸7.6gとされています。

ショートニングがバターやマーガリンと違うところは、たんぱく質が「0」なところとトランス脂肪酸が多く含まれるところです。

トランス脂肪酸とは

脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、脂質を構成する1つです。不飽和脂肪酸のトランス脂肪酸が天然に存在するのは微量ですが、牛肉や乳製品に含まれていることがあります。

トランス脂肪酸が生成される原因は、水素添加です。ショートニングのように水素添加が行われるとトランス脂肪酸が生成します。身体に悪いと言われているのが、このトランス脂肪酸なのです。

トランス脂肪酸の取りすぎは、心筋梗塞などのリスクが高まると言われています。世界保健機関は、トランス脂肪酸の摂取量を1日2g以下と提示していますが、多く摂取している日本人でも基準を下回っているので大きな問題にはなっていません。

食品中のトランス脂肪酸含有量

image by iStockphoto

食品に含まれるトランス脂肪酸の含有量です。

トランス脂肪酸の含有量は、原料の違いや加工方法の違いにより異なります。平成18年度に食品安全委員会が実施した調査では、マーガリンでは平均7.0g/100g、ビスケット類では平均1.8g/100g、ショートニングでは平均13.6g/100g、コーン系スナックでは、平均1.7g/100gなどです。
なお、平成22年度にマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングを検査したところ、トランス脂肪酸の含有量は減少傾向が認められました。

出典:厚生労働省HP

やはり、トランス脂肪酸はショートニングを使用しているビスケットやスナック菓子に含まれているようです。スナック菓子を2袋食べると摂取量が基準を超えてしまいそうですが、そんなにたくさん食べることもないですよね。過度に食べすぎなければ大丈夫そうです。

また、食品メーカーもトランス脂肪酸の含有量に気を使っているので、食品中の含有量は減少傾向にあります。ショートニングにはトランス脂肪酸の含有量を示しているメーカーもあるので、気になる方は表示のある商品を購入すると良いでしょう。

ショートニングでがんのリスクが上がる?

結論から言うと、がんのリスクは上がりません。トランス脂肪酸は、善玉コレステロールを減少させて悪玉コレステロールを増加させる働きがあります。トランス脂肪酸の取りすぎが原因になる疾病は、動脈硬化などの生活習慣病です。

しかし、トランス脂肪酸でがんになる、という情報には明らかな根拠はありません。身体に悪い=がんになる、という思い込みから出現したデマである可能性があります。

ショートニングは使用禁止になる?

日本ではショートニングが使用禁止になる予定はありません。健康に害を及ぼすほど摂取量が多くないと考えられているからです。先進国では使用禁止や表示義務のある国もあります

ショートニング使用禁止にしている国や地域は、アメリカのニューヨーク州やカリフォルニア州、カナダ、シンガポール、台湾、タイ、香港です。上限を決めている国はヨーロッパに多く、表示の義務付けには中国や韓国などがあります。

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