今回は近視と遠視の違いについてみていきます。近視と遠視はどちらも視覚症状を表す言葉でありますが、近視と遠視の違いやそれぞれどういった症状なのか知らないやつも多いんじゃないか?近視と遠視では見え方の違いやその他にも網膜への光の屈折具合に違いがあるようです。そんな近視と遠視について雑学コレクターのモトキと一緒に解説していくぞ

ライター/モトキ

月20冊以上の本に目を通す雑学コレクター兼ライター。日頃より培った知識とその情報取集力を活かして分かりやすく情報を伝えていく。

普段どうやってモノを見てるの?

image by iStockphoto

私たちは目を通してあらゆるモノを見ることができますよね。ですが、どのような理屈でモノを見ることができているのか知らないという方もいるのではないでしょうか?近視や遠視の違いを紹介する前に、まずはどのように私たちがモノを見ているのかみていきましょう。

目はカメラの構造とそっくり

私たちの目はカメラとそっくりな構造をしています。そのためカメラを例にあげながら目の構造についてみてみましょう。

・角膜:人の黒目に当たる部分。カメラの外側のレンズに相当する
・毛様体:カメラの絞り(焦点合わせ)のような役割
・水晶体:カメラの内側のレンズ。主に光を屈折させる
・網膜:カメラで言うところのフィルム部分。光からの情報を脳へと伝達する

上記は目のほんの一部分でしかありませんが、ざっくり私たちがモノを見るためには必要なパーツが4つあります。私たちがモノを見る際のプロセスは下記の通りです。

1:角膜と水晶体に光が通過し、光を屈折させる。
2:屈折した光の焦点が網膜に集まる
3:情報が脳へ通達される

簡略的ではありますが、上記1~3のプロセスで私たちは普段モノを見ています。近視と遠視では2番目の光の焦点が結ばれる位置に大きな違いがあるのです。どのような違いがあるのか解説していきます。

近視と遠視の違い

image by iStockphoto

近視と遠視はどちらも屈折異常と呼ばれる、カメラでいうところのピンボケが起きているようにぼやけて見えにくい状態を指しますが、それぞれ何が違うのか説明できる方は少ないのではないでしょうか。近視と遠視の大きな違いは見え方にあります。どのように見え方が違うのかみてみましょう。

\次のページで「近視:近くのモノは見えるが遠いモノは見えづらい」を解説!/

近視:近くのモノは見えるが遠いモノは見えづらい

近視は近くのモノは見ることができますが、遠くのモノはボヤけて見えづらい症状です。どうして近くのモノは見えるのに遠くが見えづらくなってしまうのでしょうか。目の内部で何が起きているのかみてみましょう。

通常近くのモノや遠くのモノを眺めた際、毛様体のピント機能が働き水晶体を変形させることで、網膜に光の焦点が合わさり私たちはモノを見ることができます。ですが近視の場合だと遠くのモノを見ようとした際に、ピント調整がうまくいかず網膜の前で光の焦点が結ばれてしまい、ボヤけて見えてしまうのです。近視は

1.角膜と水晶体の屈折力が通常のものより強くピントが合わない(屈折性近視)
2.眼球の奥行きが通常よりも広く変形してしまいピントが合わない(軸性近視)

という大きく2種類に分類することができ、このうち日本人に多いのが2つ目の軸性近視とされています。

遠視:近くのモノや遠くのモノも見えづらい

近視が近くのモノは見えやすいという特徴から、遠視はその逆で遠くのモノは見えるけど近くのモノは見えないんでしょ?と思っている方をよく見かけます。しかし遠視は近くのモノもそうですが遠くのモノも見えづらい状態です。原因はこちらも近視同様にピントがうまく合わないことでおきます。

遠視は近くのモノや遠くのモノを見ようとしても、網膜の後ろ側で焦点が結ばれてしまいピントを合わせることができません。遠視のタイプも近視同様に

1.角膜と水晶体の屈折力が弱くピントが合わない(屈折性遠視)
2.眼球の奥行きが通常よりも短くピントが合わない(軸性遠視)

といった2つがあります。原因は近視と遠視どちらも角膜と水晶体の屈折力、眼球の奥行きの広さにありますが、それぞれ特徴が違うため混同させないよう注意しましょう。

近視や遠視の治療法

もしも近視や遠視になってしまった場合、どのような治療法があるのかをご紹介していきます。

その1:医療器具を使用して矯正をする

近視や遠視というような屈折異常の症状のものは、医療器具を利用して屈折度合いを調整などを行い視力の矯正を図ります。その際に使われる医療器具というのがメガネやコンタクトレンズです。近視と遠視では使われるレンズにも

\次のページで「その2:手術を行う」を解説!/

・近視:光を広げる特徴を持つ凹レンズ
・遠視:屈折力の高い凸レンズ

などという違いがあります。メガネやコンタクトレンズは、眼鏡屋やネットショップでも購入することができますが、やはり初めは眼科に行って正確な診断をしてもらうことが大切です。

また、コンタクトレンズには使い捨てタイプのワンデータイプのものと、洗うことで繰り返し使えるタイプのものがあります。コンタクトレンズを購入する際には、1日しか使えないのか繰り返し使えるのかといったことも確認しましょう。

その他にも、オルソケラトロジーやオサートと呼ばれる特殊な矯正用のコンタクトレンズを使用した治療法もあります。方法も簡単で夜寝ている間に装着するだけで角膜の形を変形させて屈折異常を強制するという方法です。

その2:手術を行う

近視と遠視は手術を行うことで治すことができます。手術の内容としては、

・レーザーで角膜を削り形を変えて矯正するレーシック
・レーシックよりハイテクなレーザー治療であるリレックススマイル
・瞳の中にコンタクトレンズを移植する眼内コンタクトレンズ挿入術(ICL)

この3つが近視や遠視などの屈折異常の症状に有効な手術方法となっています。メガネやコンタクトの補助器具を使用した強制方法が嫌という方は、視力を元に戻せる手術を検討してみてはいかがでしょうか。

近視と遠視を放置するとどうなる?

image by iStockphoto

健康診断などで視力検査などを行って視力の低下が判明しても「まだ見えるから大丈夫」「眼科に行くのが面倒くさい」とついつい後回しにしてしまったり何の対策も取らず放置してしまったりしていませんか?ですが近視や遠視を放置すると様々なリスクがあります。近視と遠視を放置することでどのような問題が起きるのかみてみましょう

近視を放置すると悪化し最悪の場合失明する可能性も

近視は始めのうちは遠くが少しかすむ程度で軽視されがちな症状であるため放置されやすいですが、近視によって一度視力が低下すると回復することはなく低下の一途を辿ります。近視には屈折度合いによって3種類に分けられ

・弱度近視
・中等近視
・強度近視

に分類されます。始めの「ちょっと遠くがかすむ」くらいのレベルが軽度近視と呼ばれていますが、そこから徐々に進行し中等近視や強度禁止へと至るケースも。強度近視まで悪化させてしまうと緑内障などの病気が起こりやすく、最悪の場合失明してしまう可能性もあります

そうならないためにも、軽度近視の段階から早めの対処をする必要があるのです。早期の段階でメガネやコンタクトレンズを使用した矯正を行うだけでも近視の進行速度を抑えることができるため、目に異常を感じた際には早めに眼科へ行くことをおすすめします。

\次のページで「遠視を放置すると眼精疲労が起きやすい」を解説!/

遠視を放置すると眼精疲労が起きやすい

遠視は遠くを見るのも近くを見る際でも目の中ではピント調整を行なっているため、非常に疲れやすく眼精疲労の症状が起きやすい傾向にあります。眼精疲労の症状は様々あり、

・目の疲れや痛み
・肩こり
・頭痛
・吐き気

といったものが主な症状です。眼精疲労が悪化すると上記の症状も重くなるため日常生活に異常をきたしてしまう恐れも。眼精疲労を軽減させるためにも

・遠視用のメガネやコンタクトを使用して目の負担を減らす
・遠くを見たり目のストレッチやマッサージをしたりして目を休ませる
・レバーやブルーベリーといった目に良いとされる食材を食べる

などの対策を取ることで、眼精疲労による症状も和らげることができるでしょう。

近視や遠視かな?と思ったらすぐに眼科へ

近視と遠視の見え方の違いについてご紹介してきましたが、近視や遠視を軽視する方は残念ながら多く見かけます。近視と遠視は放置すると日常生活にも支障をきたしかねない症状であるため、少しでも視力の低下を感じた際には早急に眼科医に相談してみてください。

" /> 3分で分かる!近視と遠視の違いとは?放置したらどうなる?症状や見え方の違いも雑学コレクターがわかりやすく解説! – Study-Z
雑学

3分で分かる!近視と遠視の違いとは?放置したらどうなる?症状や見え方の違いも雑学コレクターがわかりやすく解説!

今回は近視と遠視の違いについてみていきます。近視と遠視はどちらも視覚症状を表す言葉でありますが、近視と遠視の違いやそれぞれどういった症状なのか知らないやつも多いんじゃないか?近視と遠視では見え方の違いやその他にも網膜への光の屈折具合に違いがあるようです。そんな近視と遠視について雑学コレクターのモトキと一緒に解説していくぞ

ライター/モトキ

月20冊以上の本に目を通す雑学コレクター兼ライター。日頃より培った知識とその情報取集力を活かして分かりやすく情報を伝えていく。

普段どうやってモノを見てるの?

image by iStockphoto

私たちは目を通してあらゆるモノを見ることができますよね。ですが、どのような理屈でモノを見ることができているのか知らないという方もいるのではないでしょうか?近視や遠視の違いを紹介する前に、まずはどのように私たちがモノを見ているのかみていきましょう。

目はカメラの構造とそっくり

私たちの目はカメラとそっくりな構造をしています。そのためカメラを例にあげながら目の構造についてみてみましょう。

・角膜:人の黒目に当たる部分。カメラの外側のレンズに相当する
・毛様体:カメラの絞り(焦点合わせ)のような役割
・水晶体:カメラの内側のレンズ。主に光を屈折させる
・網膜:カメラで言うところのフィルム部分。光からの情報を脳へと伝達する

上記は目のほんの一部分でしかありませんが、ざっくり私たちがモノを見るためには必要なパーツが4つあります。私たちがモノを見る際のプロセスは下記の通りです。

1:角膜と水晶体に光が通過し、光を屈折させる。
2:屈折した光の焦点が網膜に集まる
3:情報が脳へ通達される

簡略的ではありますが、上記1~3のプロセスで私たちは普段モノを見ています。近視と遠視では2番目の光の焦点が結ばれる位置に大きな違いがあるのです。どのような違いがあるのか解説していきます。

近視と遠視の違い

image by iStockphoto

近視と遠視はどちらも屈折異常と呼ばれる、カメラでいうところのピンボケが起きているようにぼやけて見えにくい状態を指しますが、それぞれ何が違うのか説明できる方は少ないのではないでしょうか。近視と遠視の大きな違いは見え方にあります。どのように見え方が違うのかみてみましょう。

\次のページで「近視:近くのモノは見えるが遠いモノは見えづらい」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: