にんにくの芽は疲労回復や美容に良い栄養素がたくさん!効能や注意点も元栄養士がわかりやすく解説
にんにくの芽を食べて、元気になろう
この記事では、にんにくの芽の栄養成分や効果効能など気になることを解説しました。疲れた時や元気を出したいときには、食欲をかきたてるにおいのにんにくの芽を上手に使っていきたいですね。使ったことがない人はぜひ料理に取り入れてみてくださいね。
スーパーの野菜売り場で売られているにんにくの芽はどんな食べ物か知っているか?にんにくの芽は実は「芽」ではなのです。どこの部分なのか特徴や含まれる栄養、食べすぎた場合のことや気になるにおいなど、主婦歴20年の元栄養士ライターのはるなつと一緒に解説していきます。
ライター/はるなつ
野菜が大好きな、病院で献立の作成や調理を担当した経験もある元栄養士。主婦歴20年でもあり、成長期の子供たちのために色どりを考えた栄養のあるご飯を作ることに日々奮闘中。
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中華料理によく使われるにんにくの芽。鮮やかな緑で色どりも良く、スーパーで手に入れやすく下処理が少ない便利な食材なので、ご家庭でも炒め物などに使うことがあると思います。にんにくの芽は本当の芽ではなく茎でありしかも緑黄色野菜。にんにくと同じにおいがするのかなども気になるところ。特徴を詳しく解説していきます。
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にんにくの芽は本当の芽ではなく、にんにくそのものから発芽したものとは違います。別名「茎にんにく」とも呼ばれ、その名の通り「芽」ではなく、にんにくが花をつけるために伸ばした花茎(かけい)という茎の部分のことです。
この茎を収穫したものがにんにくの芽。若いうちに伸びた茎を切り取ることで、土の中の球根(にんにく)に栄養が行き渡ります。食感がよいにんにくの芽、茎だというと納得がいきますよね。
にんにくの芽は緑黄色野菜です。βカロテンはビタミンAの仲間で、にんじんやほうれん草に多く含まれる栄養成分でお馴染みの栄養素ですね。色の鮮やかなものが緑黄色野菜だと思っていませんでしたか?例外もありますが、実はβカロテンの量で決まっています。にんにくの芽は、βカロテンの量が基準よりも多いため緑黄色野菜に分けられているのです。
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同じ「にんにく」という名前がつくだけあって、においも同様にあるのか気になりますよね。ズバリにおい成分も同じ。新鮮なにんにくの芽ほどにおいも強いといわれていますが、にんにくほど強い匂いではなく控えめです。加熱や刻んだり潰したりすることで、においの元の成分アリシンが空気と結びつき、独特のにおいが発生します。
このにおいは、食欲をアップさせる効果もあるので、においを気にせず食べられるときに食べるなど上手に取り入れたいですね。
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においの成分はにんにくと同じですが、そのほかにも緑黄色野菜ならではの栄養成分が含まれています。疲労回復にも役立つお助け野菜です。その中で多く含まれている食物繊維やビタミンB群、βカロテンに注目してみましょう。カロリーも低いので、気にせず食べられるのもうれしいポイントですね。100g中の栄養成分は下記の通りとなります。
にんにくの芽(茎にんにく)の100g中の栄養成分
エネルギー~43kcal
たんぱく質~1.7g
脂質~0.2g
炭水化物~7.5g
食物繊維~3.8g
カリウム~160㎎
マグネシウム~15㎎
リン~33g
ビタミンK~51µg
ビタミンB1~0.1µg
ビタミンB2~0.07µg
ビタミンC~39㎎
βカロテン~680µg
葉酸~120µg
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
黄色やオレンジの野菜に多く含まれる色素のカロテノイドのひとつです。βカロテンを取ることで体内で必要な分だけビタミンAとして働きます。ビタミンAは抗酸化作用があり、以下のような役割です。
・皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)の促進させ美肌を作る
・紫外線から体を守る
・粘膜を健康に保つ(口、喉、腸などの体内など)
・ドライアイや夜盲症など視力に関する不調の改善
ビタミンAは油と一緒に食べることで、効率的に摂取できる脂溶性ビタミン。中華料理や炒め物に使うのは理にかなっているのです。
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にんにくの芽の食物繊維は不溶性食物繊維といい、ほかの野菜と比べて比較的多く含まれているので積極的に取り入れたいですね。不溶性食物繊維は、水を取り込んで便のかさを増やし、腸の運動を活発にさせて便秘を解消させやすくなります。しかし、水分が足りないと便が固くなってしまうこともあるので、水分をしっかり摂ることも忘れないようにしましょう。
\次のページで「3.低カロリーでダイエットにも」を解説!/
にんにくの芽はビタミン、ミネラルや食物繊維などの栄養素も含みながら、カロリーが少ないこと脂質が少ないこともあり、ダイエットに取り入れやすい野菜です。歯ごたえもよく、自然と多く噛むことで食べ過ぎることもなく満腹感も得やすくなりますよ。
しかし、中華料理などは油を多く使用している場合もありますので、組み合わせる食材や調味料に気をつける必要があるかもしれませんね。
においの元となるのは、にんにくの芽をはじめネギやニラなど、においの強い野菜にも含まれているアリシンという成分。この成分にすごい働きがあるのです。アリシンがビタミンB1と一緒に働くことで疲労回復に役立ち、糖質の代謝も促進してくれるのでエネルギーとして使われやすくなります。にんにくの芽にもビタミンB1は含まれますが、さらに多く含まれる豚肉と一緒に炒めることでより効果的に摂取できるのでおすすめですよ。
また、葉酸は、血液をつくるサポートする役割や細胞を活性化する働きがあるので、疲労回復したいときには必要な栄養素です。
じゃがいもの芽のように、にんにくの芽は体に良くないのか。食べ過ぎると具合が悪くなってしまうのか。気になるところですよね。にんにくの芽は毒がなく安全な野菜です。しかし食べ過ぎると刺激が強すぎるため体調に影響がある場合がありますので、詳しく解説していきます。
にんにくの芽という言葉には、2通りの意味があります。ひとつめはにんにくの球根から芽が出てくるもの、ふたつめは野菜のにんにくの芽のこと。どちらにも毒はありませんので安心してくださいね。ただ、にんにく中心の芽は苦みがある場合があるので、生で食べるときは取り除いたほうが良いでしょう。
にんにくの芽のにおいの成分のアリシン。アリシンは刺激が強く、食べ過ぎることで胃腸に負担がかかりやすくなることがあります。アリシンの殺菌作用が強く働き、消化がしづらくなり嘔吐や胃痛、腸内環境の悪化の下痢などが起こることがあるので注意しましょう。
にんにくとは違い摂取量に制限がありませんが、一度に食べ過ぎないように気を付けましょうね。
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この記事では、にんにくの芽の栄養成分や効果効能など気になることを解説しました。疲れた時や元気を出したいときには、食欲をかきたてるにおいのにんにくの芽を上手に使っていきたいですね。使ったことがない人はぜひ料理に取り入れてみてくださいね。
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