牛乳にも旬があった?成分や殺菌方法の種類も管理栄養士が分かりやすくわかりやすく解説!
その1.9割を占める超高温瞬間殺菌
生乳を120~130度で2~3秒加熱殺菌する方法が超高温瞬間殺菌です。市販の牛乳の9割以上がこの殺菌方法ですよ。低温殺菌に比べて1万倍もの殺菌力があります。このため比較的日持ちしやすいのが特徴です。加熱殺菌することで栄養価に変化はありません。むしろたんぱく質の構造が変化するので消化吸収率が良くなるのですよ。
その2.生乳本来の甘さが味わえる低温殺菌
生乳を63~65度で30分間加熱する方法が低温殺菌です。低温で時間をかけて殺菌することで生乳本来の美味しさを味わうことができますよ。自然の甘味が生かされスッキリとした味わいが特徴です。ただし消費期限は5日程度と短め。コストもかかるため大手メーカーではほとんど使用されていない殺菌方法です。
その3.良いとこ取りの高温短時間殺菌
高温短時間殺菌は生乳を72度以上で15秒以上加熱する殺菌方法です。超高温瞬間殺菌に比べて消費期限は短くなりますが生乳本来の風味が残されていますよ。3種類の殺菌方法の中でたんぱく質の熱変性が一番少ないのが特徴です。このことから欧米では最も優れた殺菌方法として主流になっているのですよ。
日本で飼育されている乳牛の種類
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日本で乳牛として有名なのはホルスタイン種ですよね。乳牛によって生乳の味わいが大きく変わりますよ。世界で乳牛として飼育されている牛は主に6種類です。ここからは日本で主に飼育されている3種類の乳牛について詳しく見ていきましょう。
1.最も多いホルスタイン種
日本の乳牛の99%がホルスタイン種です。世界でも最も多く飼育されていますよ。体が大きく乳量が多いのが特徴です。1頭の牛から1日で約20~30リットルの生乳を作り出します。年間では約6,000~8,000㎏もの生乳が作られるのですよ。性格は優しく、寒さに強く暑さに弱い体質を持っています。乳脂肪率は約3.8%です。
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