
牛乳にも旬があった?成分や殺菌方法の種類も管理栄養士が分かりやすくわかりやすく解説!
2.脂肪分を抑えた低脂肪牛乳
低脂肪牛乳は生乳から乳脂肪分の一部を取り除いて乳脂肪分0.5%以上1.5%以下に調整したものです。
店頭には「低脂肪牛乳」だけでなく「低脂肪乳」と表記されているものもあります。とてもややこしいですよね。この二種類の違いは、「低脂肪牛乳」は原材料が生乳だけなのに対して「低脂肪乳」は生乳に生乳以外の乳製品が加えられています。
3.ほぼ全ての脂肪を取り除いた無脂肪牛乳
生乳から乳脂肪分のほとんどを取り除いて乳脂肪分0.5%未満にしたものを無脂肪牛乳といいます。とてもさっぱりとしていますが牛乳の風味は残っていますよ。牛乳が苦手という人には無脂肪牛乳の方が飲みやすいかもしれませんね。
無脂肪牛乳は危険なのでは?といった疑問もあるようですが、生乳から乳脂肪分を取り除くのは遠心分離法という方法です。遠心力によって比重の重い乳脂肪分を取り除いているのですよ。薬品を使用しているわけではないので安心してくださいね。
4.比較的安価な成分調整牛乳
生乳から水分や乳脂肪分、ミネラルなどの一部を取り除いて成分を調整したものが成分調整牛乳です。低脂肪牛乳と無脂肪牛乳も乳脂肪分を取り除いていますが、この2種類の基準に該当しないものを成分調整牛乳としています。乳脂肪分に限らず、取り除く成分はメーカーによって異なりますよ。
比較的安価で売られている場合が多いのは、取り除いた成分を他の製品に使用することができるから。例えば乳脂肪分を取り除いてバターやチーズといった乳製品に使用されているのですよ。
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5.生乳に乳製品を加えた加工乳
加工乳は主原料である生乳に乳製品(バター、クリーム、脱脂粉乳など)を加えたものです。乳製品と水以外に加えることは認められていません。脱脂粉乳を加えてエネルギーを低くしたものやバターを加えて濃厚にしたものなどその製品は多岐にわたりますよ。
6.乳製品以外の材料を加えた乳飲料
乳飲料は主原料の乳製品に牛乳由来以外の成分が加えられています。種類が豊富な乳飲料ですが3つのタイプに分けられていますよ。一つ目はビタミンやミネラルを加えた「栄養強化タイプ」、二つ目はコーヒーや果汁を加えた「嗜好タイプ」、三つ目は乳糖不耐症の方のために乳糖の一部を分解した「乳糖分解タイプ」です。
よりご自分の好みにあったものを見つけやすくなっていますね。
牛乳の主な殺菌方法

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牛乳は加熱して細菌を死滅させることで安全に飲めるよう基準が定められています。日本で行われているのは全て加熱殺菌です。これによってほとんどの細菌を死滅させることができますよ。ここからは3種類の主な殺菌方法について見ていきましょう。
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