この記事では小麦粉の食べ方や保存方法について見ていきます。小麦粉は開封しても一度に使いきれないことが多いよな。小麦粉は匂いが付きやすかったり湿度に弱い食品です。開封後の保管方法によってその後の品質が大きく左右されるぞ。正しい保存方法に加えておすすめの食べ方についても管理栄養士のツキアオイと一緒に解説していきます。

ライター/ツキアオイ

1児の母として育児に奮闘中の管理栄養士ライター。お菓子作りが好きで小麦粉が安いとまとめ買いをしている。病院や介護施設での経験を活かし、食に関して分かりやすく解説する。

小麦粉ができるまで

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昔の小麦粉の製造方法は小麦を細かく砕いてふるいにかける、というシンプルな方法でした。ただしこれでは表皮が入ってしまい食感が良くないという欠点がありました。

現在では砕いてふるいにかける工程を何度も繰り返し、表皮や異物を取り除きます。機械や技術が進歩したおかげで表皮の混入はほとんど無くなったのですよ。こうして私たちがよく目にするような白い小麦粉が作られています。

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おすすめの食べ方4選

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小麦粉は食材の下処理からお菓子作りまで幅広く使われていますよね。ここからは家庭でよく使われる薄力粉を中心に、おすすめの食べ方について見ていきましょう。

1.和食の定番天ぷら

小麦粉の代表料理でもある天ぷらは野菜や肉、魚といった色々な食材を美味しく味わうことができますよね。サクッとした食感に仕上げるためにはちょっとしたコツが必要ですよ。

一つは油の温度が下がりすぎないようにすることです。食材を一度に入れすぎると一気に油の温度が下がってしまいます。入れる食材は鍋の表面積の半分程度までを目安にしましょう。もう一つは粘り気の元となるグルテンの発生を抑えるのがポイントですよ。以下にグルテンを発生しないためのコツをまとめたので参考にしてくださいね。

1.衣を作る時に小麦粉をかき混ぜすぎない
2.衣には冷水を使う
3.揚げる直前に衣を作る

2.昔ながらの汁物すいとん

すいとんは栃木県や群馬県の郷土料理として親しまれてます。地域によっては「だご汁」「ひっつみ」といった呼ばれ方をしていますよ。

作り方はシンプルで、小麦粉に水を加えて団子状にしたものを汁の中に入れて煮込みます。生地を一度寝かせてから作ることでモチモチとした食感になりますよ。また、生地に片栗粉を少量加えるとツルっとした口当たりの良い食感になります。好みに合わせて作り方を変えてみてくださいね。

3.おやつにもおすすめ!ニラせんべい

長野県の郷土料理であるニラせんべい。パリっとした食感では無く、モチモチとした食感が特徴ですよ。手軽に栄養も摂れることから保育園のおやつとして出されていることも。

作り方はとても簡単です。まずは切ったニラに薄力粉と水を入れて混ぜます。油をしいたフライパンに薄く広げ、両面をこんがりと焼いたら出来上がりです。お好みの調味料を付けたり、あらかじめ生地に味噌や醤油を加えて食べられていますよ。

4.色々な食感が美味しいクレープ

フランス発祥の洋菓子であるクレープは日本でも親しまれていますよね。クレープは使う小麦粉の種類で食感が変わりますよ。もっちりとした食感にするなら強力粉を、パリパリとした食感には薄力粉を使用するのをおすすめします。

ご家庭でお店のような薄い生地を焼くのは難しいですよね。薄く焼くためにはコツがありますよ。まず焼く前に熱したフライパンを濡れ布巾に乗せて一旦冷まします。生地を入れたらフライパンを大きく回して均等に広げてくださいね。果物やホイップクリームを入れてデザートにしたり、野菜やツナを加えておかずクレープにしたりお好みで色々なクレープに挑戦してみてくださいね。

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保存方法別のポイント

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小麦粉は賞味期限が比較的長い食品です。薄力粉や中力粉であれば製造から約1年、強力粉は約半年日持ちします。だからといって適切な保存方法でなければ賞味期限内であってもダニやカビが発生する危険がありますよ。保存方法別のポイントを解説していくので参考にしてくださいね。

1.基本の常温保存

常温保存の利点は使用前後での温度変化が少ないことです。温度変化があると湿気がこもりやすくなりますよね。風味の劣化やカビの原因にもなるので、小麦粉は基本的に常温保存が適していますよ。

ただし高温多湿を避けて気温は20度以下、湿度は50%以下になる場所を選んで保管しましょう。開封後の小麦粉はダニが発生しやすくなります。ダニは袋を食い破って侵入する恐れもあるので、密閉度の高いゴムパッキンの付いた容器へ入れるのがおすすめです。

2.ダニを防ぐ冷蔵保存

気温や湿度が高くなる梅雨や夏の時期には冷蔵保存がおすすめです。冷蔵庫は温度が低いのでダニの侵入や繁殖のリスクが少ないという利点もありますよ。

冷蔵保存の場合に注意したいのは、他の食材の匂いが移りやすくなることです。開封後は常温保存同様に密閉容器へ入れてくださいね。また、温度変化によるカビの発生を防ぐためにも使用後はできるだけ早く冷蔵庫へしまうようにしましょう。開封後の小麦粉は常温、冷蔵保存に関わらず賞味期限内であっても1~2ヵ月以内に使い切ってくださいね。

3.より長く保存できる冷凍保存

冷凍保存であれば開封後も約6ヶ月保存することができます。賞味期限の近い小麦粉が大量にある場合は冷凍保存をおすすめしますよ。小麦粉は冷凍しても固まらないので使用前に解凍する必要はありません。

ただし、冷凍保存の場合は使用前後の温度変化が大きくなってしまいます。あらかじめ使い切れる分量を小分けにして保存するのがポイントですよ。冷凍保存した小麦粉はできるだけ再冷凍することなく使い切ってくださいね。

\次のページで「小麦粉は正しく保存して美味しく調理しよう!」を解説!/

小麦粉は正しく保存して美味しく調理しよう!

この記事では小麦粉のおすすめの食べ方や保存方法について解説しました。小麦粉特有の粘性であるグルテンは料理の仕上がりを大きく左右します。グルテンを生かした料理が多くある一方で、天ぷらのようにグルテンの発生を抑えることで美味しくなる料理も。それぞれの調理のポイントを押さえて小麦粉を多くの料理へ生かしてくださいね。また、正しく保存することで最後まで品質を損なわず使い切ることができますよ。ダニが発生した小麦粉は食べることでアレルギー症状を引き起こす危険性があります。安全に使用するためにも保存方法は怠らないようにしてくださいね。

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家庭科

小麦粉は劣化しやすい?製造方法やおすすめの食べ方・保存方法について管理栄養士が詳しくわかりやすく解説!

この記事では小麦粉の食べ方や保存方法について見ていきます。小麦粉は開封しても一度に使いきれないことが多いよな。小麦粉は匂いが付きやすかったり湿度に弱い食品です。開封後の保管方法によってその後の品質が大きく左右されるぞ。正しい保存方法に加えておすすめの食べ方についても管理栄養士のツキアオイと一緒に解説していきます。

ライター/ツキアオイ

1児の母として育児に奮闘中の管理栄養士ライター。お菓子作りが好きで小麦粉が安いとまとめ買いをしている。病院や介護施設での経験を活かし、食に関して分かりやすく解説する。

小麦粉ができるまで

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昔の小麦粉の製造方法は小麦を細かく砕いてふるいにかける、というシンプルな方法でした。ただしこれでは表皮が入ってしまい食感が良くないという欠点がありました。

現在では砕いてふるいにかける工程を何度も繰り返し、表皮や異物を取り除きます。機械や技術が進歩したおかげで表皮の混入はほとんど無くなったのですよ。こうして私たちがよく目にするような白い小麦粉が作られています。

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