1. 学問・技芸などの道に熟達している人。達人。
2. 物事に慣れていて、巧みなさま。
3. からだが丈夫で健康なさま。
4. うまく立ちまわって抜け目のないさま。したたかであるさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「達者」
「物の上手」の類義語としては1の意味ですね。ほとんど同じ意味を有していることがわかりますが、違いは「達者」は「学問」や「技芸」(美術・工芸、歌舞・音曲など)に限定していることと言えます。
なお「物の上手」が指す「芸能」は「映画・演劇・落語・歌謡・音楽・舞踊など、主に大衆演芸向けの娯楽の総称。」でもありますし、「学問・芸術・技能などについてのすぐれた能力。」も含んでいますから、非常に幅広いジャンルをカバーしていると覚えておきましょう。
「潰しが効く」:他の仕事ができる能力がある
次にご紹介する類義語が「潰しが効く」(つぶしがきく)です。こちらも意味を確認しておきましょう。
それまでの仕事をやめても、他の仕事ができる能力がある。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「潰しが効く」
「潰しが効く」は優れた能力があるという点では「物の上手」と類似していますが、比較すると「潰しが効く」は「仕事に関連する能力」にジャンルを限定していると共に、「仕事ができる能力」であり必ずしも「名人」や「達人」レベルではないことが違いと言えるでしょう。
なお「潰しが効く」の語源は、「金属製品は溶かして別の物にすることができるところから」と言われています。
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「御手の物」:得意とするもの
今回最後にご紹介する類義語が「御手の物」(おてのもの)です。ちゃんと「おてのもの」と読めたでしょうか、こちらも意味を確認しておきましょう。
慣れていてたやすくできる事柄。得意とするもの。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「御手の物」
「御手の物」も何かの物事に優れているという点では「物の上手」と類似していますが、「潰しが効く」と同じように必ずしも「名人」や「達人」レベルではないという点が「物の上手」との違いと言えます。
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