この記事ではマゼンタとピンクの色の違いについてみていきます。2つとも色の名前に使われていて、似通った色目なのではないかと思うかもしれない。プリンタインクにもマゼンタという色がありますが、マゼンタを紫色や派手なピンクに例える向きもあり定義がさっぱりわからない人もいるようです。今回は2つの色の違いを定義や色の名前の由来から確認しつつ、カラーに興味があるライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

カラーコーディーネートに興味があり、マゼンタはどんな色だっけと疑問に思った文学部卒ライター。

マゼンタとピンクの違いはどんなところ?

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マゼンタというとどんな色と一口では言い表せない方もいるでしょう。ファッションやデザインなどに興味がある方であれば、とても濃いピンクのような派手な色を思い浮かべ、ピンクの仲間の色というイメージがあるかもしれません。

ピンクは赤に白が混ざった色で、濃いものから薄い色まで数多いです。青みがかった紫よりのパープルピンク黄みの強いサーモンピンク赤みが強いコーラルピンクもあったりと色味の幅も広いですね。マゼンダとピンクはどのような違いがあるのでしょうか。

マゼンタの特徴と名前の由来

マゼンタは鮮やかな赤紫色のこと。1859年に開発された合成染料です。名前の由来はイタリアのマジェンタ”Magenta”という地名から。同じ年にマジェンタの戦いで、イタリアとフランスの連合国がオーストリア・ハンガリー帝国に勝利したことにちなんで新たに命名されたといわれています。

フランス軍の兵隊がマゼンタの戦いで、派手な赤紫色の制服を着て勝利したからという説も。マゼンタはとても縁起の良い色なのですね。

ピンクの特徴と名前の由来

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ピンク(pink)は一般的に赤色と白色を混ぜて作る柔らかい色調の赤薄く淡い赤を指します。ピンクの名前の由来はなでしこの花で、なでしこカーネーションなどのナデシコ科に属する花のイメージ。なでしこの花びらがギザギザになっているところから、英語の”pinking”(紙や布の端をギザギザに切る)を縮めて名付けられたという説も。

日本語では桃色と訳すこともありますが、ピンクより赤みが強めの色を指すことが多いようです。バラ科の桃の花の色をイメージするとわかりやすいかもしれません。

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マゼンタは色(色材)の三原色のうちの1つ

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色の三原色というものを聞いたことはあるでしょうか。色材(顔料や塗料、インクなどの印刷などで使われる色の材料)の三原色はシアン(青緑色)”cyan”・イエロー(黄色)”yellow”・マゼンタ(赤紫色)です。これらの3つの色を混ぜていくと黒っぽい色になります。美術の時間に試したことのある方もいるかもしれませんね。

マゼンタはプリンターのインクにも

マゼンタの色を確かめるには、インクジェットプリンターのインクカートリッジを見てみるとよいかもしれません。プリンターは印刷するために、マゼンタ・シアン・イエローの色の三原色が使われています。ちなみに3つの色を混ぜると、理論上は黒い色になるようです。

しかし、実際は濃い茶色にみえるため、プリンターインクは黒を加えた4色のインクが基本ですね。現在ではライトシアンやライトマゼンタ、グレーなどを加えた6色のインクが使われています。印刷物の鮮やかさや明るさを実際に近く表現できるように工夫されているとのことです。

三原色は「赤・青・黃」ではないの?!

人によっては、「三原色は赤・青・黄ではないの?」と不思議に思うかもしれません。実はこれは光の三原色。テレビやパソコン、スマートフォンなどの画面のような発光するもので色を表現する際に使われるのです。3つの色をライトで照らし合わせると白色になります。

マゼンタとフクシアは同じ色?

マゼンタはもともとフクシンという名前。フクシア”fuchsia”(フクシャ・フューシャとも呼ばれる)いう植物の花の色(濃い赤紫色)に似ていたからフクシンと付けられました。もともとはフクシンでも、縁起の良いマゼンタという色名に取って代わられた模様。

本来はフクシンであり、マゼンタは色(色材)の三原色として基本色。一方で、フクシアは花にちなんだ色で全く別の色なのです。

しかし、ウェブサイトを作成してウェブカラーを指定する場合、マゼンタとフクシアは全く同じ色として取り扱われるとのこと。ウェブ上の赤い光と青い光を混ぜて合成するとマゼンタの色になるのですが、フクシアの色と全く同じになるからだということです。実際には違う色なのに、パソコンやスマートフォン上では同じ色になるのは不思議ですね。

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マゼンタと似ているピンクとの違い

服やバッグ、ベルトなどのファッション小物で、マゼンタと似ているピンクもあります。両者の区別が難しいと感じることもあるでしょう。間違いやすいフューシャピンク、ショッキングピンクとマゼンタの違いについて説明します。

1.マゼンタとフューシャピンクとの違い

フューシャはフクシアのことで、赤紫色の花からきています。フクシアは花の色に個体差があり、ピンクがかった派手な赤紫の花の色がフューシャピンクということ。服や小物の色を区別する場合、赤みが強いほうをマゼンタ青みが強いほうをフューシャピンクと表すようです。

2.マゼンタとショッキングピンクとの違い

ショッキングピンク(shocking pink)は名前の通り、人に衝撃を与えるほど度肝を抜かれるような鮮やかな印象のピンクのこと。1930年代に活躍したパリのデザイナーのスキャパレリによって付けられた色の名前です。具体的な色の定義はありません。

ただ、マゼンタよりも赤みが強く、日本でいうところの看板で使われるネオンサインのピンク(蛍光ピンクネオンピンク)が近いのかもしれません。

マゼンタは赤紫色でピンクは淡い赤色全般という違いがある

マゼンタは人目をひく鮮やかな赤紫色。一方、ピンクは赤に白が混じった淡い赤色全般のこと。ピンクの中ではフューシャピンクがマゼンタに近い色合いだと言われています。

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雑学

3分でわかるマゼンタとピンクの違い!マゼンタとフクシアは同じ?色の三原色や花の色の由来も文学部卒ライターがわかりやすく解説

マゼンタと似ているピンクとの違い

服やバッグ、ベルトなどのファッション小物で、マゼンタと似ているピンクもあります。両者の区別が難しいと感じることもあるでしょう。間違いやすいフューシャピンク、ショッキングピンクとマゼンタの違いについて説明します。

1.マゼンタとフューシャピンクとの違い

フューシャはフクシアのことで、赤紫色の花からきています。フクシアは花の色に個体差があり、ピンクがかった派手な赤紫の花の色がフューシャピンクということ。服や小物の色を区別する場合、赤みが強いほうをマゼンタ青みが強いほうをフューシャピンクと表すようです。

2.マゼンタとショッキングピンクとの違い

ショッキングピンク(shocking pink)は名前の通り、人に衝撃を与えるほど度肝を抜かれるような鮮やかな印象のピンクのこと。1930年代に活躍したパリのデザイナーのスキャパレリによって付けられた色の名前です。具体的な色の定義はありません。

ただ、マゼンタよりも赤みが強く、日本でいうところの看板で使われるネオンサインのピンク(蛍光ピンクネオンピンク)が近いのかもしれません。

マゼンタは赤紫色でピンクは淡い赤色全般という違いがある

マゼンタは人目をひく鮮やかな赤紫色。一方、ピンクは赤に白が混じった淡い赤色全般のこと。ピンクの中ではフューシャピンクがマゼンタに近い色合いだと言われています。

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