日本の学校の種類として「高等専門学校」と「専門学校」があるな。
どちらも似た名前ですが、この2つの違いをはっきりと説明できる人は少ないはずです。
今回は「高等専門学校」と「専門学校」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していくぞ

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

高等専門学校と専門学校の違い

image by iStockphoto

街中で見かける「高等専門学校」「専門学校」という看板。両者の違いはいったい何なのでしょうか。もしかしたら、どちらかの学校を卒業したものの違いが分からないという人もいるかもしれませんね。ここではこの2つの違いを解説していきます。

高等専門学校:中学校卒業後に入学できる

「高等専門学校」は高等教育かつ職業教育を行う機関です。「高専」という略称でも呼ばれます。ちなみに高等教育とは普通教育(義務教育)より高度かつ専門的な教育のことで、職業教育とは専門職への就職に必要な技能教育のこと。「高等専門学校」の特長としては、中学校を卒業した人が対象できるということです。修業年限は一般的に5年となっています。

専門学校:高校卒業後に入学できる

「専門学校」も高等教育かつ職業教育を行う機関であることは共通しています。しかしこちらは高等学校(高校)を修了した人のみが対象です。また修業年限は学校や学科、課程などによって異なります。ほとんどの学校が1~4年であることが多いようです。就職のサポートや、資格取得のための試験対策なども行っている学校も。また定時制など柔軟な履修体制が整っている学校もあります。

\次のページで「高等専修学校との関係は?」を解説!/

高等専修学校との関係は?

image by iStockphoto

「高等専門学校」と「専門学校」の違いについてはおわかりいただけたのではないでしょうか。しかし日本には「高等専修学校」という機関も存在します。ここでは「高等専修学校」が、「高等専門学校」や「専門学校」とどう違うのか見ていきましょう。

修業年限が異なる

「高等専修学校」は中学校を卒業した人が入学できるので、そういう意味では「高等専門学校」と一緒です。違いがあるのは修業年限。「高等専門学校」が最低でも5年なのに対して、「高等専修学校」は1年以上(3年制が多い)とされています。

学べる分野が異なる

「高等専修学校」は文部科学省で定められた8分野に応じて設置されています。具体的には、工業、農業、医療、衛生(調理、理容、美容)、教育・社会福祉、商業実務、服飾・家政、文化・教養の8つです。これに対して「高等専門学校」は工業と商船の2分野しか存在していません。

学歴としては一緒なの?

image by iStockphoto

「高等専門学校」と「専門学校」は日本社会において同学歴と扱われるのでしょうか。入学時の条件が違うこともあり、なんとなく学歴としては異なる扱いになりそうですよね。ここでは両者の学歴について解説していきます。

修業年限が同じなら一緒

結論としては修業年限が同じ年数であれば、同じ学歴として扱われると言えます。例えば中学校卒業後に「高等専門学校」で5年学んだ人と、高校(3年間)卒業後に「専門学校」で2年学んだ人では、5年という期間に差はありませんよね。つまり合計の修業年限が一緒なら同学歴として扱われるのです。

\次のページで「短期大学と同等で、3年次に大学編入もできる」を解説!/

短期大学と同等で、3年次に大学編入もできる

さきほど「高等専門学校」と「高校+専門学校」で合計5年かかったのであれば同学歴と説明しました。実はこの考え方は「短期大学」にも適用できます。「高校卒業後に2年制の短期大学で学んだ」と同等と判断できるのです。

また「高等専門学校」や「専門学校」卒業後に大学への3年次編入ができます。これは「短期大学」卒業後に大学の3年次編入ができるのと一緒です。

高等専門学校と専門学校は入学条件と修業年限が違う

ここまで「高等専門学校」と「専門学校」の違い、「高等専修学校」との関連性、そして学歴としての扱われ方の違いを解説してきました。いずれも高等教育かつ職業教育を行っている機関な上に、名前が似ているので混同しがちですよね。自身やお子さんの進路を検討中の方は、それぞれの機関の特徴を踏まえて決定しましょう。

" /> 3分でわかる高等専門学校と専門学校の違い!学歴は一緒なの?雑学好きライターがわかりやすく解説 – ページ 3 – Study-Z
学問雑学

3分でわかる高等専門学校と専門学校の違い!学歴は一緒なの?雑学好きライターがわかりやすく解説

短期大学と同等で、3年次に大学編入もできる

さきほど「高等専門学校」と「高校+専門学校」で合計5年かかったのであれば同学歴と説明しました。実はこの考え方は「短期大学」にも適用できます。「高校卒業後に2年制の短期大学で学んだ」と同等と判断できるのです。

また「高等専門学校」や「専門学校」卒業後に大学への3年次編入ができます。これは「短期大学」卒業後に大学の3年次編入ができるのと一緒です。

高等専門学校と専門学校は入学条件と修業年限が違う

ここまで「高等専門学校」と「専門学校」の違い、「高等専修学校」との関連性、そして学歴としての扱われ方の違いを解説してきました。いずれも高等教育かつ職業教育を行っている機関な上に、名前が似ているので混同しがちですよね。自身やお子さんの進路を検討中の方は、それぞれの機関の特徴を踏まえて決定しましょう。

1 2 3
Share: