フランボワーズは輸入が多い?珍しい品種や美味しい果実の見分け方も果物大好きパティシエが詳しくわかりやすく解説
日本に輸入されている生のフランボワーズは主にアメリカ産とメキシコ産です。アメリカのフランボワーズが輸入量全体の60%を占め、残り30%強をメキシコ、そして稀にニュージーランドやチリなどからも輸入されています。先ほどの世界の生産高と比べると、日本に出荷されるフランボワーズがいかに少ないか分かりますね。
国産フランボワーズの産地・旬
わずかですが、国産のフランボワーズも栽培されています。しかし、生産量が極端に少ないため、スーパーなどに並ぶことは滅多になく、こだわりのレストランや洋菓子店に出荷されることがほとんどです。では、国産フランボワーズの栽培される地域を見てみましょう。
順位:地域/生産量(トン)
1位:秋田/2.4
2位:山形/1.4
3位:北海道/0.9
上記から分かる通り、生産高は非常に少ないですね。また、日本のフランボワーズの旬は6月~9月頃です。フランボワーズの栽培は比較的冷涼な地域が好まれますが、旬は夏のフルーツなのですね。
なぜ国産フランボワーズは少ないの?
お菓子の飾りやその加工品のバリエーションから見ても需要は多いと思われますが、なぜ日本国内での生産量は少ないのでしょうか?
その理由は明確にされていませんが、フランボワーズは日本の風土で安定して育てにくく、歴史的に栽培事例が少ないため、栽培管理の方法が確立していないことが大きな要因と言えそうです。また、需要と収穫時期のバランスも重要ですね。フランボワーズの収穫時期は遅くとも11月が限界のため、大幅需要が見込まれるクリスマスには出荷が間に合わないとか。そうしたリスクがありながら、フランボワーズの栽培には、手作業で地道な作業が多いため、なかなか好んで栽培する農家さんがいないのです。
海外でのフランボワーズ栽培の中にはすでに機械化により整備されている地域もあり、大量生産も実現しています。現在は国内でもフランボワーズ需要の高まりによって、効率の良い栽培方法も開発が進められているようですよ。
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