この記事では玉ねぎについて見ていきます。玉ねぎは各家庭に必ず置いてある定番の野菜ですね。カレーや味噌汁などのレシピに活用できる万能食材でもある。しかし、どんな栄養や効能があるか知っているでしょうか。今回はそんな玉ねぎの特徴を、フリーランス料理人はんぞーと一緒に解説していきます。

ライター/はんぞー

バリスタ兼フリーランス料理人。某レストランでのプロデュース経験も有り。趣味の料理が口コミで広がり仕事になった、根っからの食いしん坊。

玉ねぎってどんな食材?

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玉ねぎはスーパーや八百屋で人気の食材の1つ。しかしどんな特徴があるのか、意外と知らないものですね。基本的な玉ねぎの知識を詳しく解説してきます。

玉ねぎの特徴は?

玉ねぎは、ヒガンバナ科ネギ属の多年草です。忘れがちですが、名前の通りネギの一種なのですね。名前の由来も興味深いですよ。ネギの地中に埋まっている部分が、玉のように大きくなることから「玉ねぎ」と呼ばれているそうです。

玉ねぎの原産地は?

今や当たり前に食べられている玉ねぎ。そもそも、いつから栽培されているのでしょうか。また、日本に玉ねぎがもたらされたのはいつなのでしょうか。詳しく解説していきます。

発祥の地は西アジア

玉ねぎの原産地は西アジア。玉ねぎは、現存する最古の栽培食物のうちの1つと言われています。約6000年前にメソポタミア文明を築いたシュメール人が、栽培を始めたとのこと。その文明が築かれたのが、現在のイラク周辺のようです。

その後、古代エジプトや古代ローマでも食用として食べられていました。古代エジプトでは玉ねぎを食べる労働者の絵が、壁画として残っているそうですよ。そして16世紀にヨーロッパに広がり、17世紀にアメリカ、19世紀に中国に広がったと言われています。

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日本に来たのはいつ?

日本に玉ねぎが来たのは、江戸時代と言われています。交易都市であった、長崎に到来したようですよ。しかし、当時はまだ観賞用として楽しまれていたようです。1800年代後半になってやっと、食用としての栽培が始まりました。その後西洋料理の人気が上がるとともに、玉ねぎの消費量も増えていったと言われています。

玉ねぎはどんな栄養と効能があるの?

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玉ねぎは、古くから親しまれてきたことがわかりましたね。では、実際にどのような栄養があるのでしょうか。目が痛くなるのも、何かの成分が原因なのでしょうか。詳しく解説していきます。

1.血液をサラサラにする硫化アリル

玉ねぎに含まれている硫化アリルという物質は、血液凝固を抑制する作用があります。つまり、血液をサラサラにするということですね。この成分のおかげで、動脈硬化や血栓を予防することができます。また、エネルギー代謝に必要なビタミンB1の吸収を助ける効果があるとのこと。

ところで、玉ねぎを切って目が痛くなったことはありませんか。それは、この硫化アリルが原因なのです。玉ねぎを切ると細胞が壊れて、硫化アリルが流出します。そのせいで目が痛むことがあるようですよ。実は、硫化アリルは熱に弱い物質です。効能を実感したい場合は、生で食べるのをおすすめします。

2.美容効果のあるケルセチン

玉ねぎには、美容効果のあるケルセチンという物質が含まれています。これはポリフェノールの一種で、黄色く、やや苦みがあるのが特徴です。強い抗酸化作用があるため、アンチエイジング効果があるとのこと。また、血中のコレステロールを下げる効能もあるそうですよ。

3.むくみを予防するカリウム

むくみを予防するカリウムも含まれていますよ。カリウムは、体内の水分を調整する役割を担っています。体内の、余分な塩分を排出するとのこと。高血圧の人に、効果がありそうですね。

\次のページで「玉ねぎは太るの?」を解説!/

玉ねぎは太るの?

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様々なシーンで活用できる玉ねぎ。甘みがあって、ついついたくさん食べたくなりますね。玉ねぎは太ると、聞いたことがある人もいるかもしれません。そんな玉ねぎのカロリーや栄養素について、詳しく解説してきます。

玉ねぎのカロリーと栄養素

玉ねぎの100gあたりのカロリーと、栄養素を見ていきましょう。

玉ねぎ 100gあたり
・カロリー 33kcal
・たんぱく質 1.7g
・炭水化物 30.9g
・脂質 0.1g
・カリウム 150mg
・食物繊維 1.6g

炭水化物が多めの野菜であることがわかりますね。この糖質量は、定番の野菜のキャベツやトマトと比較しても、やや多めです。ただ、そこまで気にするほどではないとも言えます。食べ過ぎずに適量を守りましょう。1日の適量は、50gほどと言われています。大きさだと約3分の1個まででしょう。

調理方法に気を付けよう!

適量に注意するとともに、調理法にも気をつけましょう。玉ねぎは油を吸収しやすい食材です。ダイエット中の人は、フライや天ぷらなどは避けましょう。油を使わずに、茹でたり蒸したりするだけでも美味しくいただけますよ。

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摂取にあたり注意すべきことは?

玉ねぎには体に良い栄養や効能が、たくさん含まれているということが分かりました。様々な料理に活用してきたいですよね。しかし、摂取にあたり注意すべきことはあるのでしょうか。詳しく解説してきます。

食べ過ぎは体調不良の原因に?

食べ過ぎは、胃痛などの体調不良の原因になります。玉ねぎには、アリシンという物質が含まれているとのこと。アリシンには、強い殺菌作用があるようです。刺激が強いため、食べ過ぎると胃酸が強く分泌されます。この胃酸が、吐き気や嘔吐などの原因になるようです。体調不良にならないよう、適量を守りましょう。

アレルギー症状が出ることがある

玉ねぎは、まれにアレルギー症状を引き起こすことがあります。原因として考えられる物質は2つです。1つ目は、硫化プロピル。玉ねぎの辛味成分と言われています。加熱すれば消滅する物質とのこと。生の玉ねぎのみで症状が出る人は、この硫化プロピルが原因でしょう。

2つ目に考えられるのは、二硫化アリルという物質。これは、玉ねぎ特有のニンニク臭がするという特徴があります。犬が玉ねぎで中毒を起こすと言われていますが、それはこの二硫化アリルが原因とのこと。この物質は加熱しても変化しないため、比較的強い物質です。アレルギー症状が出た場合は、速やかにかかりつけ医に相談しましょう。

玉ねぎの栄養や効能を理解して、日常的に取り入れよう!

玉ねぎには、体に良い栄養がたくさん含まれていることが分かりましたね。血液サラサラになると言われる理由が、わかりました。生で食べた方が、栄養を摂取できそうですね。また玉ねぎは糖質が多いので、食べ過ぎには注意が必要です。適量を守り、玉ねぎを積極的に取り入れましょう。

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家庭科

玉ねぎには血液サラサラの効能がある?特徴や原産地・栄養もフリーランス料理人が詳しくわかりやすく解説

この記事では玉ねぎについて見ていきます。玉ねぎは各家庭に必ず置いてある定番の野菜ですね。カレーや味噌汁などのレシピに活用できる万能食材でもある。しかし、どんな栄養や効能があるか知っているでしょうか。今回はそんな玉ねぎの特徴を、フリーランス料理人はんぞーと一緒に解説していきます。

ライター/はんぞー

バリスタ兼フリーランス料理人。某レストランでのプロデュース経験も有り。趣味の料理が口コミで広がり仕事になった、根っからの食いしん坊。

玉ねぎってどんな食材?

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玉ねぎはスーパーや八百屋で人気の食材の1つ。しかしどんな特徴があるのか、意外と知らないものですね。基本的な玉ねぎの知識を詳しく解説してきます。

玉ねぎの特徴は?

玉ねぎは、ヒガンバナ科ネギ属の多年草です。忘れがちですが、名前の通りネギの一種なのですね。名前の由来も興味深いですよ。ネギの地中に埋まっている部分が、玉のように大きくなることから「玉ねぎ」と呼ばれているそうです。

玉ねぎの原産地は?

今や当たり前に食べられている玉ねぎ。そもそも、いつから栽培されているのでしょうか。また、日本に玉ねぎがもたらされたのはいつなのでしょうか。詳しく解説していきます。

発祥の地は西アジア

玉ねぎの原産地は西アジア。玉ねぎは、現存する最古の栽培食物のうちの1つと言われています。約6000年前にメソポタミア文明を築いたシュメール人が、栽培を始めたとのこと。その文明が築かれたのが、現在のイラク周辺のようです。

その後、古代エジプトや古代ローマでも食用として食べられていました。古代エジプトでは玉ねぎを食べる労働者の絵が、壁画として残っているそうですよ。そして16世紀にヨーロッパに広がり、17世紀にアメリカ、19世紀に中国に広がったと言われています。

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