今回は金閣寺だけではない北山文化の詳細を現役講師ライターの明東碧吾と一緒に解説していきます。
- 北山文化の中心はやはり金閣!
- 室町時代の文化は3つ?まずは室町時代の文化をまとめよう
- なぜ金色?金箔を貼った建物金閣はなぜできたのか
- 金閣だけではない!室町幕府が文化の担い手?
- 金閣は貴族と禅宗が折り重なる建物?金閣に見る建築様式
- 足利義満の別荘がそのままお寺に?本当の金閣は別荘だった
- 鎌倉文化の建築様式を受け継ぐ?北山文化の建築
- 巨大な庭園!とにかく広い池泉式庭園の文化
- 室町幕府にも影響?世界最高の作庭家の一人夢窓疎石
- 夢窓疎石の庭園その1:天龍寺庭園
- 夢窓疎石の庭園その2:西芳寺庭園
- 夢窓疎石の庭園その3:鹿苑寺庭園
- 室町幕府が文化を磨く?五山が活躍した北山文化
- 五山が室町の中心?花ひらく五山文学
- 五山の禅画が水墨画の原型?水墨画の始まり
- さまざまな芸能の集大成?能の大成
- 能を発信?猿楽師集団の大和四座
- 観阿弥・世阿弥が能を大成する!
- 室町幕府との関わりが文化を広げた北山文化!
この記事の目次
ライター/明東碧吾
現役の塾講師ライターで、社会科が専門科目。生徒から社会が楽しいといわれる授業を展開している。自身も歴史好きで、よく史跡巡りなどを行っている。
北山文化の中心はやはり金閣!
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北山文化は金閣が作られた頃の文化です。金閣を代表建築物として、色々な文化が形成されました。特に室町幕府が帰依した臨済宗の禅宗文化が色濃く出ている文化になります。しかし、金閣はなぜ作られたのでしょうか。また、金閣以外にはどのような文化があるのでしょうか。室町の文化の中での北山文化の特色をまずは見ていきましょう。
室町時代の文化は3つ?まずは室町時代の文化をまとめよう
室町文化は時期によって大きく3つに分かれています。南北朝に分かれていた室町初期の文化と今回解説する北山文化、そして八代将軍足利義政の頃の東山文化が室町時代の文化です。よく、一括りで室町文化と言いますが、各文化で特徴が異なります。
北山文化は室町時代の隆盛期だった頃の文化です。戦乱も落ち着いた頃の文化なので、色々な文化が発展していきました。他の時期は戦乱期でもあるので、新しい文化の形成より今あるものを成熟させた文化となっているのです。
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なぜ金色?金箔を貼った建物金閣はなぜできたのか
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金閣は名の通り、金箔が貼られた建物となっています。金閣は室町幕府三代目将軍である足利義満が建てました。足利義満は幕府の政策で大きな目標を持っていたのです。それが、明との貿易になります。
明との貿易をするためには朝貢形式といって、明の皇帝に貢ぎ物を持っていき、恩恵として返礼品をもらうという形式での貿易でした。この貿易で莫大な利益が得られるとして、足利義満は日明貿易に向けて、日本国王という称号を確立しようと金箔を貼った金閣を建てたのです。
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