
3分で分かるバイオレットとパープルの意味と違いは?紫色やラベンダー・モーヴとの違いも文学部卒のライターが詳しくわかりやすく解説!
パープルとバイオレット、日本語の紫色との違いは?
紫は青みがかった色を指すのか赤みがかった色を指すのかわかりにくいですよね。外国語ではパープルとバイオレットという語がありますが、日本語の紫色とはどのような違いがあるのでしょうか。
紫色は総称で使われる
紫色の意味は、青と赤の中間の色。もしくは、植物のムラサキで染めた色のことをいいます。パープルのように赤みがかった色やバイオレットのように青みがかった色といった意味は、特に見当たりません。細かな色味の区別がなく総称して紫色として使われると考えたほうがよさそうです。
「紫色」の意味
赤と青の中間の色。また、ムラサキの根で染めた色。
出典:goo辞書 デジタル大辞泉(小学館)
パープルとバイオレットに近い日本の紫色とは?

image by iStockphoto
パープルとバイオレットのように、紫色の細かい色味によって違う日本語の色名はあるのでしょうか。全く同じ色というわけではありませんが、近い意味合いの色についてみていきます。
パープルに近い京紫
パープルは、日本の色名では「京紫(きょうむらさき)」が近いようです。赤みを帯びた紫色を指し、伝統的な京都で染められた色であるとして艶があって優雅な色合いだといわれています。似たような色に、京紫が少し黒ずんで渋い色をした「古代紫(こだいむらさき)」もありますよ。
バイオレットに近い江戸紫
バイオレットは日本の色名では「江戸紫(えどむらさき)」が近い色合いだということです。藍色(濃い青)の色味が強い紫色で、武蔵野に生えていた紫の根から取った色素で染めたことからつけられました。
江戸紫のほうが後にできたので、比較的新しい紫ということで「今紫(いまむらさき)」とも呼ばれたようです。歴史が新しいこと、鮮やかであることから、古代紫と対比させて使われることもあったようですね。
\次のページで「パープルとバイオレットと間違いやすい色」を解説!/
次のページを読む