この記事ではバイオレットとパープルの違いについてみていきます。両方とも紫色に関係した色の名前というイメージがあるよな。しかし、どのような違いがあるのか同じ紫色でもわかりにくいようです。バイオレットとパープルの色の違いについて、間違いやすいラベンダーやモーヴなどの色の違いも含めて、カラーコーディネートに関心のある文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

化粧品に洋服に、自分に似合う色って何色だろうと、カラーコーティネートに興味がでてきた文学部卒のライター。

パープルとバイオレットそれぞれの違いとは

image by iStockphoto

化粧品や洋服などで紫色を表すのに、パープルやバイオレットなどの言葉を使うことがあります。両方とも英語で同じように紫色についていうのですが、どのような違いがあるのかわからない、区別がつきにくいという声も。パープルとバイオレットの意味をみていきましょう。

パープル:赤みがかった紫色

パープルは英語で"purple"。紫色全般を指すのかと思いきや、赤ワイン色や深紅色などを意味することもあります。日本の色の感覚では、パープルは赤みがかった紫色に近いようですね。また、紫色の染料がなかなか取れず地位の高い人しか着用できなかったことから、高貴な人が着る紫色の布や、王位や帝位などの高い地位を表していたようです。

バイオレット:青みがかった紫色

バイオレットは英語で”violet”。もともとは花のすみれの色からきています。バイオレットは、すみれの色のように青みがかった紫色という意味です。一見地味で控えめな色に見えるからでしょうか。内気とか神経質といった人柄を表す語にも使われます。

※パープル”purple”の意味
1.紫色:深紅色、赤ワイン色
2.紫の布、(特に高位高官者が着用した)紫衣
3.枢機卿の地位、司教の地位、帝位、王位、王子の地位、高官の地位

※バイオレット”violet”の意味
1.植物のすみれの花
2.すみれ色、青紫色
3.神経質な人、内気な人

出典:goo辞書 小学館 プログレッシブ英和中辞典

\次のページで「パープルとバイオレット、日本語の紫色との違いは?」を解説!/

パープルとバイオレット、日本語の紫色との違いは?

紫は青みがかった色を指すのか赤みがかった色を指すのかわかりにくいですよね。外国語ではパープルとバイオレットという語がありますが、日本語の紫色とはどのような違いがあるのでしょうか。

紫色は総称で使われる

紫色の意味は、青と赤の中間の色。もしくは、植物のムラサキで染めた色のことをいいます。パープルのように赤みがかった色やバイオレットのように青みがかった色といった意味は、特に見当たりません。細かな色味の区別がなく総称して紫色として使われると考えたほうがよさそうです。

「紫色」の意味
赤と青の中間の色。また、ムラサキの根で染めた色。

出典:goo辞書 デジタル大辞泉(小学館)

パープルとバイオレットに近い日本の紫色とは?

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パープルとバイオレットのように、紫色の細かい色味によって違う日本語の色名はあるのでしょうか。全く同じ色というわけではありませんが、近い意味合いの色についてみていきます。

パープルに近い京紫

パープルは、日本の色名では「京紫(きょうむらさき)」が近いようです。赤みを帯びた紫色を指し、伝統的な京都で染められた色であるとして艶があって優雅な色合いだといわれています。似たような色に、京紫が少し黒ずんで渋い色をした「古代紫(こだいむらさき)」もありますよ。

バイオレットに近い江戸紫

バイオレットは日本の色名では「江戸紫(えどむらさき)」が近い色合いだということです。藍色(濃い青)の色味が強い紫色で、武蔵野に生えていた紫の根から取った色素で染めたことからつけられました。

江戸紫のほうが後にできたので、比較的新しい紫ということで「今紫(いまむらさき)」とも呼ばれたようです。歴史が新しいこと、鮮やかであることから、古代紫と対比させて使われることもあったようですね。

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パープルとバイオレットと間違いやすい色

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パープルやバイオレットと間違いやすい色、あるいは、区別をしにくい色にラベンダーやモーヴがあげられます。この2つの色は本当はどのような色なのでしょうか。

ラベンダー:灰色がかった青紫色

ラベンダー(英語”lavender”)の色の名前は、ラベンダーの花の色からきています。灰色がかった青紫色のこと。バイオレットよりも灰色が強く薄く淡い色をイメージするとわかりやすいかもしれません。

モーヴ:くすんだような薄い紫色

モーヴ(英語”mauve”)は葵の花の色をいいますが、実際の葵の花は赤みの強い紫です。ファッションなどで色を表す場合には、合成染料の紫色を指します。ごく薄く灰色がかった紫色で、青みや赤みは強くありません一般的な紫色よりもほんの少しだけくすんだような薄い紫色のことをいうようです。

パープルは赤紫でバイオレットは青紫

パープルとバイオレットの色の違いとは、赤みがかった紫をパープル青みがかった紫をバイオレットと表すことです。強いて言うなら、日本語ではパープルは京紫、バイオレットは江戸紫と区別して使うのに意味合いが近いでしょう。

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雑学

3分で分かるバイオレットとパープルの意味と違いは?紫色やラベンダー・モーヴとの違いも文学部卒のライターが詳しくわかりやすく解説!

この記事ではバイオレットとパープルの違いについてみていきます。両方とも紫色に関係した色の名前というイメージがあるよな。しかし、どのような違いがあるのか同じ紫色でもわかりにくいようです。バイオレットとパープルの色の違いについて、間違いやすいラベンダーやモーヴなどの色の違いも含めて、カラーコーディネートに関心のある文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

化粧品に洋服に、自分に似合う色って何色だろうと、カラーコーティネートに興味がでてきた文学部卒のライター。

パープルとバイオレットそれぞれの違いとは

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化粧品や洋服などで紫色を表すのに、パープルやバイオレットなどの言葉を使うことがあります。両方とも英語で同じように紫色についていうのですが、どのような違いがあるのかわからない、区別がつきにくいという声も。パープルとバイオレットの意味をみていきましょう。

パープル:赤みがかった紫色

パープルは英語で”purple“。紫色全般を指すのかと思いきや、赤ワイン色や深紅色などを意味することもあります。日本の色の感覚では、パープルは赤みがかった紫色に近いようですね。また、紫色の染料がなかなか取れず地位の高い人しか着用できなかったことから、高貴な人が着る紫色の布や、王位や帝位などの高い地位を表していたようです。

バイオレット:青みがかった紫色

バイオレットは英語で”violet”。もともとは花のすみれの色からきています。バイオレットは、すみれの色のように青みがかった紫色という意味です。一見地味で控えめな色に見えるからでしょうか。内気とか神経質といった人柄を表す語にも使われます。

※パープル”purple”の意味
1.紫色:深紅色、赤ワイン色
2.紫の布、(特に高位高官者が着用した)紫衣
3.枢機卿の地位、司教の地位、帝位、王位、王子の地位、高官の地位

※バイオレット”violet”の意味
1.植物のすみれの花
2.すみれ色、青紫色
3.神経質な人、内気な人

出典:goo辞書 小学館 プログレッシブ英和中辞典

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