光り物:腹が銀色に光る魚
これに対して「光り物」はお腹の部分が銀色に光っている魚のことを言います。こちらも外観の色で識別しているんですね。代表的な魚はアジやサバ、イワシ、サンマなどです。お気づきの人もいるかもしれませんが、アジやサバやイワシは「青魚」であって「光り物」でもあります。背中とお腹どちらも条件を満たせば、「青魚」と「光り物」どちらにも含まれることもあるんですね。
味と栄養素の違い
image by iStockphoto
見た目の色の違いで呼称が変わる魚たちですが、味と栄養素の違いも気になりますよね。ここでは「赤身魚」と「白身魚」について、味と栄養素についても解説していきます。
赤身魚:味が濃く、鉄分、脂質、タンパク質が多い
「赤身魚」は長距離を泳ぐために栄養素が豊富です。具体的には酸素を供給するための鉄分、泳ぎ続ける筋肉を構成するタンパク質、さらにエネルギーを蓄積する脂肪分など。そのため濃厚な旨味や脂を堪能することができます。栄養素が豊富な分、変質のペースも早いため「赤身魚」は鮮度が落ちるのが早いです。
「赤身魚」は筋肉質なため、加熱するとキュッと身が締まります。そのため肉類と同様の加熱調理もおすすめです。マグロがステーキやカツなど肉類向けの調理法が合う理由はここにあります。
こちらの記事もおすすめ
【アミノ酸とタンパク質】タンパク質の構造とその特徴を生物専攻ライターがわかりやすく解説!<第1回>
白身魚:味が淡白で、高タンパク低カロリー
「白身魚」は大量の酸素供給やエネルギーの蓄積を必要としないため、鉄分と脂肪分が控えめです。しかし瞬発力を発揮するために筋肉が必要なため、タンパク質は豊富。魚肉ソーセージが「高タンパク低カロリー」なのは、「白身魚」が原料であることが多いから。
「赤身魚」に比べて味わいは淡白ですが、逆にどんな料理にも合う万能プレーヤーとも言えます。タイの昆布じめなど、旨味成分を吸わせる料理も効果的です。加熱するとホロホロとして食べやすいため煮つけなどに向いています。
\次のページで「赤身魚と白身魚は身の色素が違う」を解説!/