
蕎麦にはどんな栄養や効能がある?健康・美容効果も元保育士がわかりやすく解説
その2.豊富なミネラル
蕎麦にはカリウム、マグネシウム、鉄…と一通りのミネラルが含まれていますが、これらは米や小麦などの他の穀物に比べるとはるかに多くなっています。
中でも亜鉛は体内で作ることができないミネラルで食事からの摂取が大切なのですが、100gの白米では1.4㎎、小麦では0.3㎎のところ、100gあたり2.4㎎と蕎麦の亜鉛含有量は数倍です。亜鉛は味覚細胞を正常に保つ働きをもつほか、脳細胞の成長・脳の健康を維持するはたらきもあるため「亜鉛を食べると頭がよくなる」と言われることもありますよ。
その3.タンパク質を多く含む穀物
タンパク質は体重の約5分の1を占める、血液や筋肉のもとになる大切な成分です。蕎麦にはこのタンパク質が主食の中では多く含まれていて、100gあたりの白米では6.1gのところ、そばでは9.8g摂ることができます。
また、必須アミノ酸(食事でしか摂取することのできない9種類のアミノ酸のこと。アミノ酸はタンパク質を作る成分)のバランスを表すアミノ酸スコアにおいて、蕎麦は92と非常に高い数値です。白米は68・小麦は44で、100に近いほど優秀ということになりますよ。蕎麦は必須アミノ酸の中でも、特にリジンという成分が豊富です。
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江戸時代に庶民の食卓に白米が登場したころ、地方の侍たちの間で「江戸に行くと体調が悪くなり、故郷に帰ると治る。」という者が後を絶たず、その症状は江戸わずらいと呼ばれていました。実は原因はビタミンB1不足による、今でいう脚気(かっけ)という病気。故郷ではビタミンたっぷりの玄米を中心に食べていたため、江戸の白米中心の食事で知らずのうちに栄養不足になっていたというわけです。
江戸で蕎麦が流行りだした理由のひとつには、蕎麦を食べている人は江戸わずらいにかかりにくいとうわさされるようになった…という説もあるようですよ。

蕎麦にはビタミンAやCは含まれていないので、野菜などと一緒に食べてバランスのよい食事を心がけるといいぞ。
蕎麦の効能は?ダイエットにもいい?

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次に、蕎麦の栄養素が私たちの身体にどのような効果をもたらすかをみていきましょう。気になるダイエットの視点からもチェックしていきますよ。
1.蕎麦はダイエット向きの主食
ダイエットといえば気になるのがカロリーや糖質ですね。白米、そして蕎麦とよく比較されるうどんのカロリーと糖質を比べてみると、実は蕎麦のカロリーはうどんよりも多かったり、糖質は大差がなかったりします。それぞれの具体的な栄養価に加えて、食物繊維とGI値を比べてみてみましょう。
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