この記事では、英語の”will”と"be going to"の違いについてみていきます。どちらも英語で未来のことを表現する際に使われる文法ですが、2つの違いをしっかり理解できているでしょうか?学校ではほぼ同じものとして習うが、実際はニュアンスや使い方に違いがあるようです。
今回は知っておかないと恥ずかしい思いをするかもしれないこれらの違いを、英語オタクのとくじんと一緒に解説していきます。

ライター/とくじん

中3でそれまで苦手だった英語にハマり、英語漬けの日々。苦手だったからこそ気づいた英語の楽しさを伝えるために英語のあれこれを分かりやすく解説していく。

”will”と"be going to"の違いは?

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これらの英語表現は中学英語で習うもので、違いはなく互換性があると習いませんでしたか?文法的には言い換えても意味は同じなので問題はありませんが、ネイティブとの会話の場面で適当に使い分けてしまうと恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。早速本題である、"will"と"be going to"の違いについてみてみましょう。

意図、意志を表す場合の違い

"will"と"be going to"の双方が持つ意味として、「意図、意志」があります。日本語に訳すと「〜するつもりである」です。この意味で2つの英語表現を使う際は、特に注意して使い分けなければ、トラブルの元にもなりかねません。

I will call my mother later.(あとから母に電話するつもりです。)
I am going to call my mother later.(あとから母に電話するつもりです。)

この2つの文章のニュアンスの違いが分かるでしょうか?それは、発話前からその行為が決まっていたかどうかです。"will"はその場でその行為が決まったというニュアンスがあり、"be going to"は発話前からその「予定」であったというニュアンスがあります。

今回の例文であれば、どちらでもあまり問題はなさそうですね。それでは次の例文はどうでしょうか?人が目の前で倒れている場面を想像してください。

I will call an ambulance!(救急車を呼びます!)
I am going to call an ambulance!(救急車を呼びます!)

この場合、"be going to"を使ってしまうと、人が倒れることを予め知っていたというニュアンスになってしまうため、人によっては不審感を抱いてしまいかねません。

\次のページで「予測を表す時の違い」を解説!/

予測を表す時の違い

「〜のようだ。」と予測の意味でも"will"や"be going to"を使います。この時の違いは主観か根拠を持った事実かです。早速例文を見てみましょう。ある飲食店の従業員の発話です。

It will be busy on this weekend.(今週末は忙しくなりそうです。)
It is going to be busy on this weekend.(今週末は忙しくなりそうです。)

"will"は発話者の主観に則った予測。つまり週末が連休になっていて例年忙しいので、今回も忙しくなるだろうという予測です。あくまで主観的なものなので、天候等によってはそこまで忙しくならない可能性もあります。

一方、"be going to"は根拠をもとにした予測です。今周末はすでに予約で満席が確定している場合、週末はほぼ100%の確率で忙しくなるでしょう。これらの英語表現を「予測」の意味で使う場合はこのような違いがあります。

"will"だけがもつ意味

"will"と"be going to"は同じ意味をもつことが多いものの、一方にしかない意味も存在します。ここまで理解して使い分けられるようになると、非常に高い英語力を持っていると言えるでしょう。

1.強い意志

”will”は発話時点で決めたことを表現すると前述しましたが、「強い意志」を表現することもできます。もともと"will"は名詞で「意志」という意味の単語です。名詞の意味を知っていれば、すぐにこの使い方が理解できるでしょう。例文をみてみます。試合前などは気合十分ですよね。そういった場面では"be going to"は使われません。

I will do my best!(ベストを尽くします!)
We will win!(必ず勝ちます!)

このように強い意志を表現したい時には、"will"を使いましょう。

2.軽いオファー

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他にも「〜しましょうか?」と軽いオファーをする際にも使うことができます。ここで注意したいのは、疑問文ではないという点です。例文で使い方をみてみましょう。駅の階段で子連れの女性が多くの荷物を持って登り始めている場面を想像してください。

I will carry your luggage.(お荷物お持ちしましょうか?/お荷物お持ちしますよ。)

女性を見かけてから荷物を持つという行為を決めたため、ここでは"will"を使います。もちろんこの場面で、"May I help you?"と疑問文で声をかけても問題はありませんし、例文のように"will"を使っても問題はありません。これまでなにかオファーをする時は疑問文にしていた、という人はぜひ"will"を使ってみましょう。

"be going to"だけがもつ意味

最後に”be going to”だけがもつ意味を2つみてみましょう。

1.〜するつもりだった

現在形ではどちらも「〜するつもりである」と表現できますが、実は「〜するつもりだった」と表現できるのは"be going to"だけです。”will”にも過去形の"would"がありますが、形こそ過去形と言われるものの現在の意味が強く"would"では「〜するつもりだった」という表現はできません。

I was going to study last night, but I fell asleep before I knew it.(昨晩は勉強するつもりでしたが、いつの間にか寝てしまっていました。)

\次のページで「2.決断を強調する」を解説!/

2.決断を強調する

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"will"には「強い意志」という意味があるのに対し、"be going to"には「決断を強調する」という働きがあります。

次の場面を想像してください。あなたは仕事に遅れそうです。いつもであれば大通りを通って通勤しますが、大通りは混んでいて今からでは間に合いません。しかし、車一台がやっと通れる細い脇道であればなんとか間に合いそうです。(事故の可能性あり)このような時に脇道で行くという決断を強調する時には、その時に決めた行動であっても"be going to"を使うことができます。

I am going to take the side street.(脇道を通って行きます。)

”will”と"be going to"を使いこなそう!

学校で習う通り、"will"と"be going to"には共通点もあります。しかし、いざ実際に使うとなるとニュアンスの違いを理解していないとトラブルのもとになりかねません。失言によるトラブルは問題外ですが、ニュアンスを理解していなかったことによるトラブルほど無駄なものはありません。完全にニュアンスを理解することは難しくても、トラブルになりそうな場面(緊急時など)はどちらを使うべきかということを把握しておくだけで不毛な争いは解消できます。"will"と"be going to"を使いこなして、上質な英会話力を身につけましょう!

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 3分で分かる”will”と”be going to”の違い!ニュアンスの違いや正しい使い分けを英語オタクがわかりやすく解説 – Study-Z
雑学

3分で分かる”will”と”be going to”の違い!ニュアンスの違いや正しい使い分けを英語オタクがわかりやすく解説

この記事では、英語の”will”と”be going to”の違いについてみていきます。どちらも英語で未来のことを表現する際に使われる文法ですが、2つの違いをしっかり理解できているでしょうか?学校ではほぼ同じものとして習うが、実際はニュアンスや使い方に違いがあるようです。
今回は知っておかないと恥ずかしい思いをするかもしれないこれらの違いを、英語オタクのとくじんと一緒に解説していきます。

ライター/とくじん

中3でそれまで苦手だった英語にハマり、英語漬けの日々。苦手だったからこそ気づいた英語の楽しさを伝えるために英語のあれこれを分かりやすく解説していく。

”will”と”be going to”の違いは?

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これらの英語表現は中学英語で習うもので、違いはなく互換性があると習いませんでしたか?文法的には言い換えても意味は同じなので問題はありませんが、ネイティブとの会話の場面で適当に使い分けてしまうと恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。早速本題である、”will”と”be going to”の違いについてみてみましょう。

意図、意志を表す場合の違い

“will”と”be going to”の双方が持つ意味として、「意図、意志」があります。日本語に訳すと「〜するつもりである」です。この意味で2つの英語表現を使う際は、特に注意して使い分けなければ、トラブルの元にもなりかねません。

I will call my mother later.(あとから母に電話するつもりです。)
I am going to call my mother later.(あとから母に電話するつもりです。)

この2つの文章のニュアンスの違いが分かるでしょうか?それは、発話前からその行為が決まっていたかどうかです。”will”はその場でその行為が決まったというニュアンスがあり、”be going to”は発話前からその「予定」であったというニュアンスがあります。

今回の例文であれば、どちらでもあまり問題はなさそうですね。それでは次の例文はどうでしょうか?人が目の前で倒れている場面を想像してください。

I will call an ambulance!(救急車を呼びます!)
I am going to call an ambulance!(救急車を呼びます!)

この場合、”be going to”を使ってしまうと、人が倒れることを予め知っていたというニュアンスになってしまうため、人によっては不審感を抱いてしまいかねません。

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