この記事では「目に掛ける」について解説する。

端的に言えば目に掛けるの意味は「贔屓する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「目に掛ける」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「目に掛ける」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「目に掛ける」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「目に掛ける」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「目に掛ける」の意味は?

「目に掛ける」というキーワードを精選国語辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.ひいきする。めんどうを見る。目を掛ける。「課長が―・けている部下」
2.目にとめる。また、めざす。
3.はかりにかける。→御目に掛ける

出典:デジタル大辞泉(小学館)「目に掛ける」

「目に掛ける」は贔屓する、目にとめる、秤にかけるという意味をもった慣用句です。気に入った相手に肩入れし、優遇する。注意して見る。物事を比べ、利害と損失を判断する。こうした3種類の意味をもった言葉となっているため、見聞きした際はどの意味で使われているのか、前後の文脈に注意しながら読み取っていきましょう。

「目に掛ける」は書籍・新聞等の文章中を中心として、幅広い場面で使われている言葉です。時折口語においても使われることがあるため、しっかりと覚えておきましょう。この機会に「目に掛ける」の意味・用法をしっかりと確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「目に掛ける」の語源は?

次に「目に掛ける」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「目に掛ける」の語源は現在はっきりとはしていません。「目に掛ける」の語源ははっきりとはしていないと覚えておきましょう。また語源とあわせて「目に掛ける」がいつ頃から使われだした言葉なのか、発生時期についても確認しておきましょう。

1204年頃の月清集には「はるかなるみかみのたけをめにかけていくせねたりぬやすのかはなみ」として、この言葉が登場しています。このことから「目に掛ける」が非常に古くから現在と同様の意味で使われていることが分かりますね。こちらの点についても、あわせて覚えておきましょう。

\次のページで「「目に掛ける」の使い方・例文」を解説!/

「目に掛ける」の使い方・例文

「目に掛ける」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.先輩には随分、目に掛けてもらっている。
2.目に掛けたる敵将を討つ。
3.茄子をひとつひとつ丁寧に目に掛けて売り出す。

「目に掛ける」は例文のように、贔屓する・目にとめる・秤にかけるという意味で使われている言葉です。また特に目にとめる・秤にかけるという意味の場合、字は「目に懸く」として古い書籍などに登場します。現在は一般的に「贔屓する」の意味で使われる場面が多いため、こちらの点についても覚えておきましょう。

また同様の意味をもった表現として、「目を掛ける」と書かれることもあります。「目に掛ける」・「目を掛ける」はそれぞれ使用頻度に違いがあるため、こちらの点に注意しておきましょう。例文から「目に掛ける」の実際の使用場面をイメージし、自身でも使用することができるようにしていきましょう。

「目に掛ける」の類義語は?違いは?

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続いて「目に掛ける」の類義語・違いについて確認していきましょう。「目に掛ける」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「目に掛ける」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「面倒を見る」:世話をする

「面倒を見る」は世話をすることを意味する言葉です。こちらも世話をすることを表現する言葉となっており、「目に掛ける」と少し似た意味をもった類義語となっています。こちらは目にとめる・秤にかけるといった意味はないため、こうした違いに注意して使い分けていきましょう。

\次のページで「その2「可愛がる(かわいがる)」:贔屓する」を解説!/

その2「可愛がる(かわいがる)」:贔屓する

「可愛がる」は贔屓する、目を掛けてやることを意味する言葉です。こちらも贔屓することを意味する言葉となっており、「目に掛ける」と似た意味をもった類義語となっています。こちらは他に、可愛らしいと思い優しく扱うこと、反語的に用いて痛い目にあわせることも意味する点に注意しておきましょう。

その3「秤に掛ける(はかりにかける)」:物事を比べ利害・損失を判断する

「秤に掛ける」は秤で重さをはかること、または物事を比べて利害・損失を判断することを意味する言葉です。こちらも物事を比べ利害・損失を判断することを意味する言葉となっており、「目に掛ける」と少し似た意味をもった類義語となっています。贔屓する・目にとめるといった意味がない点に注意しましょう。

その4「御目に掛ける(おめにかける)」:お見せする

「御目に掛ける」はお見せする・ご覧に入れるという意味をもった言葉です。上に「御」が付け加えられた言葉となっており、「見せる」の謙譲語となっています。こちらは贔屓する・目にとめる・秤にかけるという意味はないため、違いに注意して覚えておきましょう。

その5「贔屓(ひいき)」気に入った人を引き立て力添えする

「贔屓」は気に入った人を引き立てて特に力添えをすることを意味する言葉です。こちらも気に入った相手に肩入れすることを意味する言葉となっており、「目に掛ける」と少し似た意味をもった類義語となっています。こちらは他に、大いに力を入れるという意味ももっている点に注意しましょう。

「目に掛ける」の対義語は?

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つづいて「目に掛ける」の対義語についても確認していきましょう。「目に掛ける」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「目もくれない」:少しの関心も示さない

「目もくれない」は少しの関心も示さない、見向きもしないことを意味する言葉です。「目に掛ける」が気に入った相手を優遇すること、注意して見ることを意味していたのに対し、こちらは少しの関心も示さない様子を意味しています。対義語としてこちらの言葉についても覚えておきましょう。

\次のページで「「目に掛ける」を使いこなそう」を解説!/

「目に掛ける」を使いこなそう

この記事では「目に掛ける」の意味・使い方・類語などを説明しました。「目に掛ける」は贔屓すること、目にとめること、秤にかけることを意味する慣用句です。同様の意味で「目を掛ける」と書かれる場合もあるため、こちらもあわせて覚えておきましょう。

また類義語は「面倒を見る」、「可愛がる」、「秤に掛ける」、「御目に掛ける」、「贔屓」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「目に掛ける」の意味や使い方は?例文や類語も読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「目に掛ける」について解説する。

端的に言えば目に掛けるの意味は「贔屓する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「目に掛ける」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「目に掛ける」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「目に掛ける」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「目に掛ける」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「目に掛ける」の意味は?

「目に掛ける」というキーワードを精選国語辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.ひいきする。めんどうを見る。目を掛ける。「課長が―・けている部下」
2.目にとめる。また、めざす。
3.はかりにかける。→御目に掛ける

出典:デジタル大辞泉(小学館)「目に掛ける」

「目に掛ける」は贔屓する、目にとめる、秤にかけるという意味をもった慣用句です。気に入った相手に肩入れし、優遇する。注意して見る。物事を比べ、利害と損失を判断する。こうした3種類の意味をもった言葉となっているため、見聞きした際はどの意味で使われているのか、前後の文脈に注意しながら読み取っていきましょう。

「目に掛ける」は書籍・新聞等の文章中を中心として、幅広い場面で使われている言葉です。時折口語においても使われることがあるため、しっかりと覚えておきましょう。この機会に「目に掛ける」の意味・用法をしっかりと確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「目に掛ける」の語源は?

次に「目に掛ける」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「目に掛ける」の語源は現在はっきりとはしていません。「目に掛ける」の語源ははっきりとはしていないと覚えておきましょう。また語源とあわせて「目に掛ける」がいつ頃から使われだした言葉なのか、発生時期についても確認しておきましょう。

1204年頃の月清集には「はるかなるみかみのたけをめにかけていくせねたりぬやすのかはなみ」として、この言葉が登場しています。このことから「目に掛ける」が非常に古くから現在と同様の意味で使われていることが分かりますね。こちらの点についても、あわせて覚えておきましょう。

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