この記事では「鼻薬を嗅がせる」について解説する。

端的に言えば鼻薬を嗅がせるの意味は「賄賂を使う」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「鼻薬を嗅がせる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「鼻薬を嗅がせる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「鼻薬を嗅がせる」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「鼻薬を嗅がせる」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「鼻薬を嗅がせる」の意味は?

「鼻薬を嗅がせる」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.賄賂を使う。鼻薬をきかせる。「―◦せて巧みに操る」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「鼻薬を嗅がせる」

「鼻薬を嗅がせる」は賄賂を使うことを意味する慣用句です。特に少額の賄賂を使うことを指しているため、こちらのニュアンスに注意しましょう。また同様の意味を表す表現として、「鼻薬をきかせる」といった表現も存在します。こちらもあわせて覚えておきましょう。

「鼻薬を嗅がせる」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われている言葉です。非常に古風な表現となっているため、日常的に使用されている言葉ではない点に注意しましょう。この機会に「鼻薬を嗅がせる」の意味・用法を確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「鼻薬を嗅がせる」の語源は?

次に「鼻薬を嗅がせる」の語源を確認しましょう。「鼻薬」は元々は鼻の病気に用いる薬を表しており、後に子供が鼻を鳴らして泣くのを止めさせる薬という意味で子供に与える菓子のことも表すようになりました。またこうした菓子を与えるという意味から転じ、相手の気を引き手懐けるための金銭、「賄賂」のことを指すようになります。

「鼻薬を嗅がせる」はこのようにして少額の賄賂を贈ることを表す言葉となりました。同様の意味を表す表現には、「鼻薬をきかせる」のほか「鼻薬を飼う」といった表現も存在します。こちらも覚えておきましょう。語源から意味を捉えて、「鼻薬を嗅がせる」の意味についてより深く理解していきましょう。

\次のページで「「鼻薬を嗅がせる」の使い方・例文」を解説!/

「鼻薬を嗅がせる」の使い方・例文

「鼻薬を嗅がせる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.厄介な相手は、鼻薬を嗅がせて味方につける。
2.鼻薬を嗅がせて、情報を聞き出す。
3.見逃してもらうために鼻薬を嗅がせる。

「鼻薬を嗅がせる」は例文のように、ちょっとした賄賂を使うことを表して使われている言葉です。便宜を図ってもらう・相手の口を割る・見逃してもらうなど、こうした自身にとって都合よく事が運ぶようにするために、少額の賄賂を使う場面で用いることができる言葉となっています。

またこうした賄賂を使うことを表現する際は、より一般的に同様の意味を表す「袖の下」がよく使われている点にも注意しましょう。使用される頻度にもよく注意した上で、それぞれ使い分けることが大切です。例文から「鼻薬を嗅がせる」の実際の使用場面をイメージし、自身でも使用することができるようにしていきましょう。

「鼻薬を嗅がせる」の類義語は?違いは?

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続いて「鼻薬を嗅がせる」の類義語・違いについて確認していきましょう。「鼻薬を嗅がせる」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「鼻薬を嗅がせる」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「買収(ばいしゅう)」:金品を与え味方に引き入れる

「買収」はひそかに金品などを与え、味方に引き入れることを意味する言葉です。こちらも金品を用いて自分の有利になるように働かせることを意味しており、「鼻薬を嗅がせる」と似た意味をもった類義語となっています。こちらは他に買い取ること・買いおさえることも表す点に注意しましょう。

\次のページで「その2「袖移し(そでうつし)」:内密に渡す」を解説!/

その2「袖移し(そでうつし)」:内密に渡す

「袖移し」は内密に渡すことを意味する言葉です。こちらも賄賂などを内密に渡すことを表現する言葉となっており、「鼻薬を嗅がせる」と少し似た意味をもった類義語となっています。こちらは内密に渡す行為そのものを表現する言葉となっており、渡す物は賄賂に限定されない点に注意しましょう。

その3「収賄(しゅうわい)」:賄賂を受け取る

「収賄」は賄賂を受け取ることを意味する言葉です。こちらも賄賂に関する言葉となっており、「鼻薬を嗅がせる」と少し似た意味をもった類義語となっています。こちらは賄賂を使うことを表現するのではなく、賄賂を受け取ることを表現するという点に注意して覚えておきましょう。

その4「袖の下」:内密に贈る品物や金品

「袖の下」は内密に贈る品物・金品、賄賂を意味する言葉です。こちらも賄賂に関する言葉となっており、「鼻薬を嗅がせる」と少し似た意味をもった類義語となっています。他に、手でする動作を人目につかないようにこっそりするという意味も持っている点に注意して覚えておきましょう。

その5「賄(まいない)」:人に贈る金品

「賄」は神への捧げ物や人に贈る金品、または賄賂を意味する言葉です。こちらも賄賂を表現する言葉となっており、「鼻薬を嗅がせる」と少し似た意味をもった類義語となっています。こちらは神への捧げ物・人に贈る金品も表す点に注意して覚えておき、使い分けていきましょう。

「鼻薬を嗅がせる」の対義語は?

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つづいて「鼻薬を嗅がせる」の対義語についても確認していきましょう。「鼻薬を嗅がせる」には明確に対義語とされている語はありません。「鼻薬を嗅がせる」はちょっとした賄賂を使うことを意味しており、反対の意味を定義することは難しくなっています。「鼻薬を嗅がせる」の対義語はないと覚えておきましょう。

\次のページで「「鼻薬を嗅がせる」を使いこなそう」を解説!/

「鼻薬を嗅がせる」を使いこなそう

この記事では「鼻薬を嗅がせる」の意味・使い方・類語などを説明しました。「鼻薬を嗅がせる」は賄賂を使うことを意味する慣用句です。特に少額の賄賂を使う様子を指す場合が多いため、実際に使用する際はこちらのニュアンスに注意して使用していきましょう。

また類義語は「買収」、「袖移し」、「収賄」、「袖の下」、「賄」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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【慣用句】「鼻薬を嗅がせる」の意味や使い方は?例文や類語も読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「鼻薬を嗅がせる」について解説する。

端的に言えば鼻薬を嗅がせるの意味は「賄賂を使う」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「鼻薬を嗅がせる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「鼻薬を嗅がせる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「鼻薬を嗅がせる」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「鼻薬を嗅がせる」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「鼻薬を嗅がせる」の意味は?

「鼻薬を嗅がせる」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.賄賂を使う。鼻薬をきかせる。「―◦せて巧みに操る」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「鼻薬を嗅がせる」

「鼻薬を嗅がせる」は賄賂を使うことを意味する慣用句です。特に少額の賄賂を使うことを指しているため、こちらのニュアンスに注意しましょう。また同様の意味を表す表現として、「鼻薬をきかせる」といった表現も存在します。こちらもあわせて覚えておきましょう。

「鼻薬を嗅がせる」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われている言葉です。非常に古風な表現となっているため、日常的に使用されている言葉ではない点に注意しましょう。この機会に「鼻薬を嗅がせる」の意味・用法を確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「鼻薬を嗅がせる」の語源は?

次に「鼻薬を嗅がせる」の語源を確認しましょう。「鼻薬」は元々は鼻の病気に用いる薬を表しており、後に子供が鼻を鳴らして泣くのを止めさせる薬という意味で子供に与える菓子のことも表すようになりました。またこうした菓子を与えるという意味から転じ、相手の気を引き手懐けるための金銭、「賄賂」のことを指すようになります。

「鼻薬を嗅がせる」はこのようにして少額の賄賂を贈ることを表す言葉となりました。同様の意味を表す表現には、「鼻薬をきかせる」のほか「鼻薬を飼う」といった表現も存在します。こちらも覚えておきましょう。語源から意味を捉えて、「鼻薬を嗅がせる」の意味についてより深く理解していきましょう。

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