理科生物

DNAと染色体はどう違うの?違いと遺伝子解析について医学系研究アシスタントがわかりやすく解説

PCR検査法

PCR検査法

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PCR検査法は、代表的な遺伝子検査法のうちの一つです。DNAを詳しく調べるためにはある程度の量が必要になってきますよね。PCR法とは、酵素を使用し、決まった温度と時間通りに専用の機械にかければ、DNAを増幅することができる方法です。

PCR検査法のPCRは、「ポリメラーゼ連鎖反応(Polymeraze Chain Reaction)」ですよ。1983年に、アメリカの生化学者のキャリー・マリスによって発明されました。これは、分子生物学の分野では大革命を言われるほど、偉大な功績を残していますよ。この10年後の1993年、キャリー・マリス氏はノーベル化学賞を受賞しました。

遺伝子の解析で何ができるのか

遺伝子の研究が年々進み、これまでよくわからなかった人体のことについてわかるようになりました。遺伝子研究がどのようなことに生かされているのか見ていきましょう。

自分に合ったダイエット方法がわかる

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ヒトゲノムが解析完了したのは2003年のこと。なんと20年近く前のことなんですよ。当初はヒトの遺伝子解析に数百万という大金がかかっていたのですが、現在だと一人当たり3~4万円ほどで済むのだとか。以前に比べて低予算でヒトの遺伝子の解析ができるので、その人の体質や病気のリスク、その人に合った効果的なダイエット方法まで遺伝子解析によってわかるようになりました。

犯罪捜査にも大活躍

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犯人の特定や、発見された体の一部が誰のものか特定する方法は、DNAを使って鑑定されます。これをDNA型鑑定と呼びますよ。聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

DNA型鑑定とは、ヒトの細胞内に存在するDNAの塩基配列を分析することによって、個人を高い精度で識別できる方法なのですよ。

警察で実施されているDNA型鑑定には、STR型検査法と呼ばれるものです。STRとは特徴的な塩基配列の一種で、その繰り返し回数は個人差があるそうですよ。これを利用すると、かなり高確率で個人が特定できるので、驚きですね。

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警察庁のホームページによると、「現在、日本人で最も出現頻度が高いDNA型の組合せの場合でも、約4兆7,000億人に1人という確率で個人識別を行うことが可能となっている。」とのことだ。これは、高確率で本人と特定できそうだな。

遺伝情報は、DNAとして染色体のかたちに凝縮される

ヒトや微生物を含めあらゆる生物の形質を子の世代に伝える遺伝。遺伝物質のDNAと染色体は細胞の中の核にありますよ。DNAが核の中に収納される際に、DNAはとても長いので、小さく何度も折りたたまれて、太いひも状になって凝縮されています。これを染色体と言いますよ。

遺伝子とは、DNAの塩基配列にコードされている遺伝情報ですね。

遺伝の研究のはじまりはメンデルに始まりますが、その後、シャルガフ、クリック、ワトソンらによって現代の遺伝の研究の素地を培っていったのですよ。今から40年ほど前には、遺伝の研究でPCR法の確立でノーベル賞を受賞しています。DNAや遺伝子の研究が進み、犯罪捜査や病気の治療に役立つ反面、クローンの作成など倫理的問題もありますよ。

便利になる反面、それに付随して様々な問題も生まれてくる可能性はあることは知っておかなければいけませんね。

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