理科生物

DNAと染色体はどう違うの?違いと遺伝子解析について医学系研究アシスタントがわかりやすく解説

真核細胞

真核細胞

image by Study-Z編集部

DNAや染色体について説明する前に、細胞について説明しなければなりません。私たちヒトは真核生物なので、真核細胞を持っています。真核細胞は、生物の種によって、形や大きさは異なりますが、どの真核細胞にも共通して存在しているのが、核と細胞質です。核の中にDNAや染色体が存在していますよ。

私たちの身体の細胞は、絶えず新しい細胞が生まれ変わって数を増やしています。細胞分裂のことですね。細胞分裂は、個体の成長、新しい個体を生み出す生殖、細胞の修復と再生などのために起こります。

細胞が分裂するときは、その細胞の遺伝情報も新しい細胞に引き継がれますよ。

DNAと染色体

DNAと染色体

image by Study-Z編集部

次は、核の中にあるDNAについて見ていきましょう。DNAは、デオキシリボ核酸という核酸の一種であり、塩基、糖、リン酸から成るヌクレオチドが多数鎖状につながったものですよ。糖は、デオキシリボース、塩基はアデニン、グアニン、シトシン、チミンの4つで、それぞれA, G, C, Tで表しますよ。塩基については別の項目で説明しますね。

DNAが核の中に収納される際に、DNAはとても長いので、小さく何度も折りたたまれて、太いひも状になって凝縮されています。これを染色体と言いますよ。

このように、DNAが凝縮されたものが染色体ということで、まったく同じというわけではありません。

no-img2″>
 <figcaption class=桜木建二

遺伝子とは、DNAの塩基配列にコードされている遺伝情報のことだ。ただし、RNAウイルスのようなRNAしかもたないものは、RNAの塩基配列にコードされている遺伝情報だ。

遺伝子は、遺伝形質(見た目の特徴、性格、体質など)を新しい個体に伝えるぞ。

体細胞分裂

体細胞分裂

image by Study-Z編集部

次に、体細胞分裂でどのようにして新しい細胞に遺伝情報が伝わるか見ていきましょうね。ヒトの例(動物細胞)の細胞分裂で説明しますよ。

体細胞分裂が起こる前に、まず、DNAが複製されます。DNAが染色体として凝縮されたら、縦に割れて、中心体が分裂。核膜と核小体が消失し、紡錘体が現れますよ。一旦、染色体は赤道面(細胞の中心)に集まり、染色分体が分かれ両極へ移動。すると、核膜と核小体が現れて細胞質が分裂します。これで2つの娘細胞(新しい細胞)が出来上がりますよ。

遺伝子研究のはじまりから現在まで

メンデルのエンドウマメの実験から、1909年にヨハンセンによって、はじめて遺伝子の定義が提唱されましたよ。その後、モーガンにより、遺伝子は染色体の中にあるということもわかりました。そして、現在の分子生物学の発展により、遺伝子の本体はDNAと呼ばれる核酸の一種であることがわかっていますよ。

遺伝子の研究のはじまりと現代の技術について見ていきましょうね。

遺伝研究のはじまり

image by iStockphoto

まず、「遺伝」という概念を初めて体系的に実験で示したのは、エンドウ豆の実験で有名なメンデルですね。1860年代のことなので、フックによってコルク片から細胞を発見したのが1660年代なので、それから200年ほど後のことですね。また、メンデルの実験と同時期くらいに、シュライデンシュワンによって、「細胞は生命の基本単位である」とした、細胞説が誕生したのです。

no-img2″>
 <figcaption class=桜木建二

ちなみに、遺伝子組み換えは、人の手で、自然に起こりえないDNAの配列に組み替えることであり、解析とはまた違うので、今回は詳しくは説明しない。

遺伝子組み換えは、まったく同じ個体であるクローンを生み出すことを可能にしたが、倫理的な観点で遺伝子組み換えの実験は規制がなされているぞ。

DNAの塩基配列

DNAの塩基配列

image by Study-Z編集部

DNAが二重らせん構造であることが有名ですね。これは、ワトソンとクリックによって提唱されたので、ワトソン・クリックのモデルと呼ばれますよ。数年後、シャルガフによって塩基はA,TおよびGとCが向かい合って水素結合で結びついているということを発見しました。それぞれの塩基は、AはTと、GはCのように結合相手は決まっていますよ。

no-img2″>
 <figcaption class=桜木建二

DNAの塩基配列の水素結合は、2つの塩基のOとH、NとHの間で静電気的に引き合って生じる弱い結合のことだぞ。

\次のページで「PCR検査法」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: