この記事ではオリーブオイルについてみていこう。オリーブオイルは、イタリア料理やスペイン料理で使われていて、日本の家庭でもすっかりお馴染みの油ではないでしょうか。健康効果の高い脂肪酸が含まれていることでも有名な植物油です。今回は、そんな料理の必需品オリーブオイルの特徴・効能や注意点を、栄養士・調理師ライターみつここと一緒に解説していきます。

ライター/みつここ

ヘルシーでおいしい食事を心がけているwebライターです。最近はダイエットにも興味があり、試行錯誤中。栄養士と調理師の資格を活かし、わかりやすく解説していきます。

オリーブオイルってどんな油?

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イタリア料理などで使われることの多いオリーブオイル。日本の食卓でも活躍する機会が多いオリーブオイルですが、ほかの油との違いは一体なんでしょうか?さっそくオリーブオイルの特徴について解説していきます。

オリーブの実から作られる植物油

オリーブオイルは、オリーブの実から採取される植物油です。収穫されたオリーブの果肉から搾り出した果汁を放置し、表面に浮かんできた油を分離することで得られます。主な産地は、スペイン、イタリア、ギリシャなどの地中海沿岸地域。特にスペインでは、生産量、輸出量ともに世界一を誇っており、オリーブの栽培面積も最大です。日本では小豆島産が有名ですね。

ほかの油との違いは?

オリーブオイルは、菜種油やごま油などの植物油の一種です。しかし、オリーブオイル以外の油は種子から取り出すことが多いのに対して、オリーブオイルは果実から油を得られます。そして、ほかの油は熱を加えたり、精製をしたり、さまざまな工程を経て油を取り出しますが、そのような加工をしなくてもいいのがオリーブオイルの特徴の一つです。絞ったものを加熱処理などをせず、生のまま取り出せます

また、サラダ油などの生成された油は、ほぼ無味無臭ですが、オリーブオイルは独特な味と香りが特徴です。

どんな味?そのまま飲んでも大丈夫?

味や香りは産地や品種などによって、フルーティーなものからスパイシーなものまで幅広くあり、ポリフェノールが多く含まれているものは苦味や辛みが強いです。

オリーブオイルは加熱してなくてもそのまま飲めますが、飲むのに適しているのは「エキストラバージンオリーブオイル」。エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブオイルの中でも最高品質で、香りや成分の基準を満たしたものです。そのまま飲む場合は、なるべく新鮮で酸化していないものを飲むようにしてくださいね。

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オリーブオイルの効果・効能は?

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オリーブオイルは健康にいい、というイメージをもっている人は多いのではないでしょうか?オリーブオイルの中でも、エキストラバージンオリーブオイルは精製されておらず、生の果汁をそのまま使っているので栄養素がそのまま残っています。一体どのような栄養素があり、どういった効果・効能が期待できるのでしょうか?

1.心筋梗塞などの疾病を予防できる?

オリーブオイルには、オレイン酸が多く含まれています。このオレイン酸は血液中の善玉コレステロールは減らさずに、悪玉コレステロールだけを減らす働きがある一価不飽和脂肪酸です。悪玉コレステロールは血管をもろくしてしまう原因の一つで、これを抑えてくれるオレイン酸を摂取することにより、心筋梗塞や脳卒中などの疾病を予防できるといえるでしょう。

2.便秘解消に役立つ?

一価不飽和脂肪酸のオレイン酸は、腸の動きを活発にする効果があります。油が便をコーティングして排便がスムーズになり、また便も柔らかくしてくれるので便秘解消に役立つでしょう。

3.ダイエット効果がある?

オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は、悪玉コレステロールだけではなく中性脂肪も減らす効果があります。オリーブオイルには血糖値の急上昇を防ぐ効果も期待されており、インスリン過剰分泌によって起こる脂肪の蓄積を抑えてくれるので、ダイエット中におすすめの油です。

また先ほど、便秘解消に役立つとお伝えしましたが、便秘は肥満の原因にもなると考えられています。そのため、オリーブオイルを取り入れ便秘を防ぐことが、ダイエットにもつながるといえるでしょう。

4.アンチエイジングに期待!美容効果がある?

シミやシワなどの老化現象に大きく関わっているのが「活性酵素」といわれるものです。この活性酵素に対抗できるのが抗酸化物質。この抗酸化物質の一つであるポリフェノールは、エキストラバージンオリーブオイルに多く含まれています。さらに、皮膚の新陳代謝を促進し肌荒れやくすみをふせいでくれるビタミンEも含まれており、アンチエイジング効果が期待できるのでおすすめです。

\次のページで「オリーブオイルの3つの注意点」を解説!/

オリーブオイルの3つの注意点

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健康、美容ともに効果が期待できるオリーブオイルですが、食生活に取り入れる際に注意することがあります。その注意点を3つ順番に見ていきましょう。

その1.酸化したものは使用しない

オリーブオイルは、ほかの油と比べると酸化しにくい油ではありますが、光や空気に当たると酸化が進んでしまいます。酸化したものは風味が落ち、香りも変化してしまい体にもよくないので、使用は控えるようにしましょう。光の当たらない場所に保存し、開封したものはなるべく早めに使い切りましょうね。

その2.下痢を引き起こす可能性がある

便秘解消に役立つオリーブオイルですが、人によってはお腹がゆるくなってしまうので要注意。オリーブオイルに含まれているオレイン酸を多く摂りすぎてしまい、便が柔らかくなりすぎて、下痢が引き起こされる可能性もあります。また、酸化してしまった油を使ってしまうと下痢になる場合もあるので、気をつけましょう。

その3.摂りすぎに気をつける

健康にいいとされるオリーブオイルですが、油なのでカロリーは高めです。摂りすぎると肥満や胸やけの原因になります。ダイエットのために摂取していた場合は逆効果になってしますので、適量を守りましょう。以下は、ほかの油のカロリーと比較したものです。意外とバターよりカロリーが高いのは驚きですね。

100gあたりのカロリー
・オリーブオイル:894kcal
・サラダ油:886kcal
・ごま油:890kcal
・バター:700kcal

1日の摂取量は大さじ2杯が目安

先ほど解説した通り、オリーブオイルはカロリーが高い油です。1日大さじ2杯程度が摂取量の目安ですので、摂りすぎに注意してくださいね。

\次のページで「摂取量に注意して、毎日の食事に取り入れてみよう!」を解説!/

摂取量に注意して、毎日の食事に取り入れてみよう!

今回は、オリーブオイルの特徴・効能や注意点について解説しました。日本の食卓にも欠かせないものとなっているオリーブオイル。とくにエキストラバージンオリーブオイルは風味が豊かで、健康にいいといわれる栄養素が豊富です。そのまま飲むこともできるので、摂りすぎないように適量を守り、ぜひ毎日の食事に取り入れてみてくださいね。

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家庭科

オリーブオイルは健康にいい?特徴・効能や注意点も栄養士・調理師ライターがわかりやすく解説

この記事ではオリーブオイルについてみていこう。オリーブオイルは、イタリア料理やスペイン料理で使われていて、日本の家庭でもすっかりお馴染みの油ではないでしょうか。健康効果の高い脂肪酸が含まれていることでも有名な植物油です。今回は、そんな料理の必需品オリーブオイルの特徴・効能や注意点を、栄養士・調理師ライターみつここと一緒に解説していきます。

ライター/みつここ

ヘルシーでおいしい食事を心がけているwebライターです。最近はダイエットにも興味があり、試行錯誤中。栄養士と調理師の資格を活かし、わかりやすく解説していきます。

オリーブオイルってどんな油?

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イタリア料理などで使われることの多いオリーブオイル。日本の食卓でも活躍する機会が多いオリーブオイルですが、ほかの油との違いは一体なんでしょうか?さっそくオリーブオイルの特徴について解説していきます。

オリーブの実から作られる植物油

オリーブオイルは、オリーブの実から採取される植物油です。収穫されたオリーブの果肉から搾り出した果汁を放置し、表面に浮かんできた油を分離することで得られます。主な産地は、スペイン、イタリア、ギリシャなどの地中海沿岸地域。特にスペインでは、生産量、輸出量ともに世界一を誇っており、オリーブの栽培面積も最大です。日本では小豆島産が有名ですね。

ほかの油との違いは?

オリーブオイルは、菜種油やごま油などの植物油の一種です。しかし、オリーブオイル以外の油は種子から取り出すことが多いのに対して、オリーブオイルは果実から油を得られます。そして、ほかの油は熱を加えたり、精製をしたり、さまざまな工程を経て油を取り出しますが、そのような加工をしなくてもいいのがオリーブオイルの特徴の一つです。絞ったものを加熱処理などをせず、生のまま取り出せます

また、サラダ油などの生成された油は、ほぼ無味無臭ですが、オリーブオイルは独特な味と香りが特徴です。

どんな味?そのまま飲んでも大丈夫?

味や香りは産地や品種などによって、フルーティーなものからスパイシーなものまで幅広くあり、ポリフェノールが多く含まれているものは苦味や辛みが強いです。

オリーブオイルは加熱してなくてもそのまま飲めますが、飲むのに適しているのは「エキストラバージンオリーブオイル」。エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブオイルの中でも最高品質で、香りや成分の基準を満たしたものです。そのまま飲む場合は、なるべく新鮮で酸化していないものを飲むようにしてくださいね。

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