死刑の次に重い刑と言えば何を想像する?多くの人が「ずっと刑務所から出られない刑」を想像するんじゃないか?
それらしい名称に「無期懲役」と「終身刑」がありますが、この2つの何がどう違うのかわからない人も多いはずです。
今回は雑学に詳しいライターおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

無期懲役と終身刑の違い

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無期懲役」と「終身刑」、いずれも犯罪者を刑務所に収監し、長期に渡って出所を許さない刑罰です。しかしこの2つの違いは何なのでしょうか?ここでは「無期懲役」と「終身刑」の違いに迫っていきます。

無期懲役:無期限の懲役刑

「無期懲役」とは懲役の期間を決めずに刑務所に服役させる刑罰です。無期とは期間がないことを意味しています。これはある意味終わりがないとも言い換えられるため、実際には死ぬまで刑務所から出られない刑罰と見なされているのです。

終身刑:死ぬまで刑務所から出られない刑

これに対して「終身刑」とは死ぬまで刑務所から出ることが許されない刑罰です。刑罰には種類があり、死刑を「生命刑」、身体の自由を奪うのが「自由刑」、資産を没収するのが「財産刑」と分類します。上記の「自由刑」のうち、最も重いものが「終身刑」なのです。

無期懲役と終身刑の意味は一緒?

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「無期懲役」が期限を決めない服役、「終身刑」が死ぬまでの服役なのであれば、定義が違うだけで意味が一緒なのでしょうか?実は両者には定義の違いから派生した細かい意味の違いがあるのです。ここでは具体的に何がどう違うのかを解説していきます。

\次のページで「無期懲役は仮釈放の可能性がある」を解説!/

無期懲役は仮釈放の可能性がある

先ほど「無期懲役」は期間が定められていない服役と解説しましたね。しかし期間が定められていないとは、言い換えれば「いつか釈放される可能性がある」とも解釈できるのです。

有期刑(期間のある刑罰)の懲役を「有期懲役」と言います。日本の有期懲役は原則20年、最長30年。その年数を参考にしてか、「無期懲役」であっても刑務所内での素行に問題がなければ平均して31年目あたりで仮釈放されるケースが多いのが実情です。

終身刑は種類によって仮釈放の可能性がある

「終身刑」には2つの種類があります。1つは「絶対的終身刑」で、これは何が何でも刑務所から出ることはできない「終身刑」です。一般的に「終身刑」と言うとこちらを指します。もう1つが「相対的終身刑」で、こちらは仮釈放が認められる「終身刑」のこと。実は法解釈上、「無期懲役」は「相対的終身刑」に該当するのです。

日本ではどちらが適用されるの?

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「無期懲役」は仮釈放の可能性がある、「相対的終身刑」とも呼べる刑罰だと解説しました。しかし「相対的終身刑」という名称は日本では聞きなれませんね。ここでは日本で適用される刑罰が「無期懲役」と「終身刑」のどちらなのか解説します。

日本では無期懲役のみ

日本の法律では「無期懲役」が死刑の次に重い刑罰であり「終身刑」は存在しません。よって「無期懲役」に服役中の受刑者は誰もが仮釈放の可能性を保有しています。

しかし「無期懲役」中に刑務所から出られたとしても、すべて仮釈放になるため刑務所の監視下に置かれ続けます。これは「刑期はまだ満了していない」という扱いになるからです。旅行や自宅外への滞在、転居にも制限があり、保護観察官の許可が必要になります。もちろん万引きや無免許運転などの軽犯罪でもしようものなら簡単に刑務所に逆戻りです。

\次のページで「無期限で服役するか、死ぬまで服役するかが違う」を解説!/

無期限で服役するか、死ぬまで服役するかが違う

ここまで「無期懲役」と「終身刑」の違いを説明してきました。両者は定義から見直さなければ違いを明確に理解できません。言葉の解釈の違いが意味の違いにつながってしまう、なかなか難しいお話でしたね。

日本では死刑の次に重い刑罰として「無期懲役」があるため、受刑者が更生することへの期待がある社会と言えるでしょう。もちろん厳罰化の流れにより「終身刑」となる可能性も十分にあります。受刑者に対してどこまでの刑罰を求めるのか、これは私たち自身がどういう社会を形作りたいかという民意の反映に他ならないのです。

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公民社会雑学

3分でわかる無期懲役と終身刑の違い!日本で適用されるのはどっち?雑学好きライターがわかりやすく解説

死刑の次に重い刑と言えば何を想像する?多くの人が「ずっと刑務所から出られない刑」を想像するんじゃないか?
それらしい名称に「無期懲役」と「終身刑」がありますが、この2つの何がどう違うのかわからない人も多いはずです。
今回は雑学に詳しいライターおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

無期懲役と終身刑の違い

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無期懲役」と「終身刑」、いずれも犯罪者を刑務所に収監し、長期に渡って出所を許さない刑罰です。しかしこの2つの違いは何なのでしょうか?ここでは「無期懲役」と「終身刑」の違いに迫っていきます。

無期懲役:無期限の懲役刑

「無期懲役」とは懲役の期間を決めずに刑務所に服役させる刑罰です。無期とは期間がないことを意味しています。これはある意味終わりがないとも言い換えられるため、実際には死ぬまで刑務所から出られない刑罰と見なされているのです。

終身刑:死ぬまで刑務所から出られない刑

これに対して「終身刑」とは死ぬまで刑務所から出ることが許されない刑罰です。刑罰には種類があり、死刑を「生命刑」、身体の自由を奪うのが「自由刑」、資産を没収するのが「財産刑」と分類します。上記の「自由刑」のうち、最も重いものが「終身刑」なのです。

無期懲役と終身刑の意味は一緒?

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「無期懲役」が期限を決めない服役、「終身刑」が死ぬまでの服役なのであれば、定義が違うだけで意味が一緒なのでしょうか?実は両者には定義の違いから派生した細かい意味の違いがあるのです。ここでは具体的に何がどう違うのかを解説していきます。

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