今回はとうもろこしの調理の仕方についてみていこう。料理の具やトッピングには割と相性を選ばないので、とうもろこしそのものを味わう調理法に注目です。なるべく長持ちさせる保存方法も合わせて、10年以上食育指導に関わってきた元保育士ライター榎木えふと一緒に解説していきます。

ライター/榎木えふ

現在は我が子の育児を楽しむ元保育士。家には冷凍コーンを常備している。面倒くさがりやなので簡単な調理や保存方法には詳しい。長らく食育に携わった経験も踏まえながら食に関する知識をわかりやすく発信していく。

とうもろこしを上手にゆでてかぶりつこう!

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生のとうもろこしが手に入ったら、まず思い浮かぶのはゆでて食べることではないでしょうか?とうもろこしは加熱すると甘みが増します。甘さだけでなく栄養もとじこめられる上手なゆで方をさっそくみていきましょう!

皮つきでゆでるのがポイント

ゆでる前の下処理として、ヒゲをとって皮をむきたくなるところですがお待ちください。とうもろこしは水分を逃さないために皮つきで茹でるのがおすすめです。外側の固い緑色の皮をむいたら、内側にある白っぽい薄皮を2,3枚を残しておきましょう。ラップのように実を包むことで水分を逃がさずジューシーに仕上がります

ヒゲもここではまだ残しておいてください。ゆであがったあとにヒゲの部分を左右にひっぱるようにすると、残っていた薄皮ごときれいにとれますよ。

ゆでかた1.お湯からゆでる

鍋や深めのフライパンにとうもろこしがつかる程度の塩水(塩の量は水の量の2~3%、お好みの塩気になるよう調整してください)を沸騰させて準備は完了です。薄皮のついたとうもろこしを入れて、沸騰後3分ほどゆでればできあがり

途中でとうもろこしを菜箸などでまわすか、耐熱のお皿をさかさまにしてかぶせておけば、重しとなってとうもろこしが浮かずにムラなくゆでることができますよ。お湯からゆでたとうもろこしはシャキッとした食感が楽しめます

ゆでかた2.水からゆでる

基本的にはお湯からゆでる方法と同じになりますが、水を沸騰させる前にとうもろこしを鍋に入れてしまいます。水にふれている時間が長く低温からゆっくり加熱されるため、よりふっくらと仕上がり甘みも増しますよ。沸騰してから3分でできあがりです。ゆであがったとうもろこしは熱いのでトングなどを使って気を付けて扱ってくださいね。

レンジ調理で栄養を逃がさず蒸す

電子レンジで手軽に蒸すこともできますよ。下処理はゆでる時と同じく薄皮を残した状態で、そのままレンジに入れて500ワットで5分(レンジによって調節してください)加熱するだけ!薄皮がとうもろこしの水分を守ってふっくらと仕上がります。水もラップも使わなくてよいとは驚きですね。このやり方では水を使わないので水に溶けやすいビタミンやカリウムなどの栄養が失われにくくなる、調理中に火についていなくてよいので暑くない、洗い物が出ないなどのメリットもあります。

薄皮をとったとうもろこしをゆでるときや加熱後そのまま保存したい場合は、ラップに包んでレンジにかければ同じように蒸すことができますよ。

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とうもろこしの甘みを活かしたおいしい食べ方

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ゆでとうもろこしを楽しんだあとは、もう少し手間をかけておいしく食べてみましょう。とうもろこしそのものの甘みを味わう食べ方を紹介します。

1.芯まで使って!とうもろこしごはん

包丁で生のとうもろこしから実を切り落としてごはんと一緒に炊いたとうもろこしごはんは、甘くて食べやすいのでお子さんも喜ぶでしょう。

お米2合に2合分の水を入れて30分ほど吸水させ、塩小さじ1と1/3、酒大さじ1/2入れます。その上に1本分のとうもろこしの実を入れて炊飯器のスイッチを押すのですが、ここで芯もまるごと入れるのがポイント芯から出る甘みと栄養を含んだおいしい出汁を吸ったごはんが炊き上がります。お好みでバターをひとかけらのせたり、しょうゆをたらして食べてもいいですね!

2.香ばしい香りがたまらない焼きもろこし

フライパンにバターを入れて中火で熱し、バターが溶けてきたところにゆでた(レンジ調理でも可)とうもろこしを入れます。お好みの味に調整した砂糖じょうゆを回し入れたらゆすりながら絡めて完成です。お祭りの屋台のようないい香りが漂ってきますよ!とうもろこしを丸ごと焼いてももちろんよいですが、3~4cmにカットしたり粒の状態にほぐしてから炒めれば、お弁当などにも使いやすくなります

3.サクサクかき揚げはおかずにもおつまみにも

包丁でとうもろこしの実を芯からそぎ落としたら、天ぷらの衣にからめて揚げるだけ。枝豆や桜えび・水菜・玉ねぎなどを加えてアレンジしてもよいですね。軽く塩をふって揚げたてを召し上がれ!甘くてサクサクとした食感はお子さんに喜ばれるほか、ビールにもぴったりの夏らしいおつまみになります。

とうもろこしは冷凍できる?3つの保存方法と注意点

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とうもろこしは収穫後24時間で甘みが半減すると言われるほど鮮度が落ちるのが早い食材です。買って来たらすぐに食べるのがおすすめですが、安いときにまとめ買いしたりたくさんもらったりすることもあるでしょう。ここではできるだけ長持ちさせる方法を3つ紹介するので参考にしてみてください。少々手間はかかりますが、手に入ったらすぐに処理しておいしさをキープしましょう!

その1.生のまま冷凍が1番手軽で長期保存できる

1番簡単な方法は生のまま冷凍することです。乾燥をふせいで実の水分を保つためには皮つき・ヒゲつき(先端のみ切り落とす)のままぴっちりとラップで包みます。ジッパー付きの袋に入れて空気を抜いたら冷凍庫に入れましょう。簡単ですね!

この方法は暑い夏場のキッチンでたっぷりのお湯を沸かしたり、アツアツのとうもろこしを触らなくて済むのもメリットですよ。保存期間はたっぷり1ヵ月。食べる時には生とうもろこしのゆで方・レンジ調理の仕方で加熱してください。

その2.加熱後に冷凍すればすぐに食べられる

ゆでたりレンジで加熱したりしたあとに、用途に合わせた状態で保存すると食べる時に便利です。食べるサイズの輪切りにしておけばおやつやお弁当にサッと使うことができますし、芯から外してパラパラにほぐしてから冷凍しておけばサラダやスープなどの料理に簡単に使えます。水分が残っていると霜がついて傷みやすくなってしまうので、水気をよくふき取ってからジッパー付きの袋に入れて空気を抜いてから冷凍してください

保存期間は1ヵ月程度。食べる時は自然解凍やレンジ調理、加熱する料理に加えるのであればそのまま入れてOKです。

\次のページで「その3.2~3日で食べるなら冷蔵保存もOK」を解説!/

その3.2~3日で食べるなら冷蔵保存もOK

2~3日の間に食べるのであれば冷蔵保存も可能です。生の場合は乾燥を防ぐために皮付きのまま新聞紙やキッチンペーパーにくるみ、ポリ袋に入れて冷蔵庫に入れましょう。野菜は畑にあった状態と同じ向きで保存すると長持ちしやすいので、とうもろこしは立てて保存するのがベスト。冷蔵庫のドアポケットや紙袋を使うとよいですよ。

加熱したとうもろこしは水気をふき取って1本ずつラップに包んで冷蔵庫へ。冷蔵保存のコツは乾燥させないことです。どちらの方法でも鮮度は日を追うごとに落ちてしまうため、なるべく早く食べるようにしましょう。

常温保存がおすすめできない理由は?

とうもろこしの常温保存は1日で甘みが半減すると言われているためおすすめはできません。どうしてもの場合には乾燥を最小限に防ぐため皮付きのまま新聞紙にくるんで、なるべく涼しいところに立てて保管するとよいでしょう。保冷剤があれば、発泡スチロールやクーラーボックスを使って冷蔵庫代わりにするとさらによいですね。

食べるのはNG!処分する目安

とうもろこしの傷みは見た目にわかりやすく現れます。水分が抜けて粒がへこんだり変色したりしていれば、残念ながらもうおいしく食べることはできません。ぬめりや異臭がする、カビが生えている、黒ずんでいる場合は絶対に食べないようにしましょう

とうもろこしは鮮度が命!保存方法や加工品も活用しておいしく食べよう

処理の手間も少なく比較的手軽に調理できるとうもろこし。上手に保存すれば夏の間中楽しむことができるでしょう。料理に少し足すだけで色どりと甘みを加えられるので便利な缶詰なども活用してみてください。しかし、丸ごととうもろこしにかぶりつけるのは夏だけ!旬の時期にはぜひみずみずしい甘さを味わってみて下さいね。

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家庭科

とうもろこしのゆで方は?レンジ調理できる?おいしい食べ方や保存方法も元保育士がわかりやすく解説

その3.2~3日で食べるなら冷蔵保存もOK

2~3日の間に食べるのであれば冷蔵保存も可能です。生の場合は乾燥を防ぐために皮付きのまま新聞紙やキッチンペーパーにくるみ、ポリ袋に入れて冷蔵庫に入れましょう。野菜は畑にあった状態と同じ向きで保存すると長持ちしやすいので、とうもろこしは立てて保存するのがベスト。冷蔵庫のドアポケットや紙袋を使うとよいですよ。

加熱したとうもろこしは水気をふき取って1本ずつラップに包んで冷蔵庫へ。冷蔵保存のコツは乾燥させないことです。どちらの方法でも鮮度は日を追うごとに落ちてしまうため、なるべく早く食べるようにしましょう。

常温保存がおすすめできない理由は?

とうもろこしの常温保存は1日で甘みが半減すると言われているためおすすめはできません。どうしてもの場合には乾燥を最小限に防ぐため皮付きのまま新聞紙にくるんで、なるべく涼しいところに立てて保管するとよいでしょう。保冷剤があれば、発泡スチロールやクーラーボックスを使って冷蔵庫代わりにするとさらによいですね。

食べるのはNG!処分する目安

とうもろこしの傷みは見た目にわかりやすく現れます。水分が抜けて粒がへこんだり変色したりしていれば、残念ながらもうおいしく食べることはできません。ぬめりや異臭がする、カビが生えている、黒ずんでいる場合は絶対に食べないようにしましょう

とうもろこしは鮮度が命!保存方法や加工品も活用しておいしく食べよう

処理の手間も少なく比較的手軽に調理できるとうもろこし。上手に保存すれば夏の間中楽しむことができるでしょう。料理に少し足すだけで色どりと甘みを加えられるので便利な缶詰なども活用してみてください。しかし、丸ごととうもろこしにかぶりつけるのは夏だけ!旬の時期にはぜひみずみずしい甘さを味わってみて下さいね。

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