今回は大葉を料理に使う方法を具体的にみていきます。基本の下処理や保存方法だけでなく、大葉の風味を活かした食べ方についても紹介していくので参考にしてくれ。長らく食育指導に関わってきた元保育士ライター、榎木えふと一緒に解説していきます。

ライター/榎木えふ

現在は我が子の育児を楽しむ元保育士。薬味の大葉は人の3倍使うほどの大葉好き。長らく食育に携わった経験を踏まえながら、食に関する知識をわかりやすく発信していく。

大葉は洗うの?下処理の方法は?

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料理に使う前にまずは大葉の下ごしらえをしましょう。少し手間がかかりますがより安全に食べることができ、食感をよくする目的もあります

大葉は洗ってから下処理をする

お店で売っている大葉はきれいに見えるので、「洗わなくても平気?」と思われるかもしれませんが、他の野菜と同じように調理の前には水洗いするのがよいでしょう。見えない汚れや虫がついている可能性もありますし、生で食べることが多い食材なので洗った方が安心ですね。

流水にさらす、または水をはったボウルの中に入れて葉の表と裏を軽くこすります。洗った大葉はよく水気をふきとって、軸の部分は固いので切り落としておきましょう。これで下処理は終わりです。簡単ですね!

大葉の風味を活かすおいしい食べ方は?

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薬味にちょっと使うだけなら別になくてもいいかな…と思ったことがありませんか?ここではメイン料理にも幅広く使えて風味が活きる食べ方を紹介していきます。大葉がないと始まらない!とやみつきになるかもしれませんよ。

1.薬味として料理に爽やかな香りをプラス

まずは、定番の薬味としての食べ方です。そうめんなどの冷たいめん類・冷ややっこなどに添えるとますます涼感のある味わいになるでしょう。千切りした大葉に、ショウガやミョウガなどお好みで他の薬味を足した合わせ薬味をタッパーに作り置きすれば、食卓で手軽に使うことができます。

大葉を千切りにするときは葉を5~10枚くらい重ねて、葉先の方向にくるくる巻いて端から切っていけばきれいに切れますよ。大葉の香り成分はカプセルに閉じ込められているような仕組みになっているため、なるべく細く切って断面をふやすことで香りが際立ちます。爽やかな香りと風味を存分に味わうことができますよ。

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2.缶詰で簡単に!香り豊かな混ぜ込みご飯

ほかほかのごはんに鮭やツナ・サバなどの缶詰と大葉の千切りをよく混ぜればあっという間に香り豊かな混ぜ込みごはんのできあがりです。ごはんを酢飯にしてよりさっぱりさせてもよいですし、ゴマをぱらっとかけるとプチプチの食感と香ばしさもプラスされます。紅ショウガを散らせばさらに爽やかな味わいになり色合いも美しくなりますよ。

この混ぜ込みごはんでおにぎりを作ると、それだけで満足感ある一品になるでしょう。また、大葉の持つ殺菌・防腐効果がはたらくのでお弁当に入れるのにも向いていますよ。

3.和風パスタは後引くおいしさ

大葉は和食に使われるイメージがあるかもしれませんが、パスタとの相性もばっちり!オリーブオイルやバターを使った油分の多いソースがさっぱりと食べられるのでおすすめです。

大葉の風味が好きであれば、バターとたらこを絡めたパスタに大葉の千切りをたっぷりのせて食べてみて下さい。大葉があるのとないのとでは味ががらりと変わりますよ。レモン汁を少しかけるとさらに爽やか。それぞれの味が合わさって後を引く味わいになるので、ぜひお試しを!

4.肉料理をさっぱりと食べやすく

ひき肉で作ったつくねや炒め物に大葉を刻んで混ぜてみましょう。味付けにいつもと同じ調味料を使っていても違った風味が簡単に作れます。ハンバーグに大根おろしと大葉を添えてポン酢をかければ和風ハンバーグに。大葉の成分で胃もたれを防ぎ脂のくどさも和らぐので大人でもぺろりと食べられるでしょう。

しょうゆとみりん・砂糖を火にかけて刻んだ大葉と梅干しを加えると、甘辛くて酸っぱい梅ジソだれができます。お肉にからめて、梅干しの疲労回復パワーと大葉の食欲増進効果でお箸の進む一皿になりますよ。

\次のページで「5.魚料理とも相性ばっちり」を解説!/

5.魚料理とも相性ばっちり

魚料理では天ぷらやフライに巻いて一緒に揚げたり、バターで焼いたムニエルに添えると風味も増してさっぱり食べることができるでしょう。

魚の加工品ともよく合うので、例えばはんぺんのはさみ焼きのアクセントにもどうぞ。はんぺんに切り込みを入れたら大葉とチーズなど火を通さなくても食べられる食材をはさみ、焼き目がつく程度にさっと焼くのがはんぺんをしぼませないためのポイントです。お子さま用は大葉を抜いてあげるとよいかもしれませんね。

6.大量に手に入ったらジェノベーゼ風ソースを手作り

ジェノベーゼはイタリア料理に欠かせないバジルの葉を材料にした香りのよいソースですが、バジルの代わりに大葉を使ってジェノベーゼ風ソースを作ることができます

作り方は大葉とオリーブオイル・ニンニク・粉チーズをフードプロセッサーやミキサー・ブレンダーで混ぜ、塩で味をととのえて完成です。少し大変ですが、全ての材料を包丁で細かく刻んで混ぜ合わせても大丈夫。くるみが入るとより本場のレシピに近づきます。それぞれの量はお好みの味になるよう調整してくださいね。パスタやふかしたじゃがいもと和えたり、クラッカーやパンにつけながら食べたり、冷ややっこにかけたりと使い方はアイディア次第です。


使い道にもよりますが2~3人分のソースを作るのに大葉30枚ほど必要なので、大量に手に入ったときやお値段が下がる夏に試してみて下さい。冷蔵で2週間ほど、冷凍もできるので保存にもよいですね。

大葉を長持ちさせる保存のしかた

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大葉はとても傷みやすいので冷蔵庫に入れておくとすぐにしなびてしまいます。少し面倒でも買ってきたらすぐに保存するのがおすすめ。どんな保存方法があるのかみていきましょう。

その1.水を吸わせるとみずみずしさが長続きする

大葉は水分が多い植物。葉の状態でも軸から水を吸わせてあげることで長持ちしますよ。深さのあるコップやタッパーを用意したら大葉の軸を下にして立てて入れ、葉の軸の根元がひたるくらいに水を入れます。ラップやふたをして冷蔵庫に入れておけばOK。2、3日に一度水を替えれば2週間ほどもちます

冷気に弱いため直接冷気の当たらないところに置くようにするか、スペースがあれば野菜室に入れるのがおすすめです。黒く腐ってしまうため葉の部分が水に付かないように注意してくださいね。

\次のページで「その2.冷凍保存は千切りにしてからが便利」を解説!/

その2.冷凍保存は千切りにしてからが便利

大葉が直接重ならないようにラップをして冷凍する方法もありますが、すこし手間がかかりますよね。使いきれなかった大葉は千切りにして冷凍するのがおすすめです。水洗いしたら水気をよく拭きとって千切りにし、ジッパー付きの袋に入れて空気を抜いてから冷凍庫に入れましょう。この方法で1か月ほど保存できますよ。料理に使うときは凍ったまま薬味にしたり炒め物に使ったりすることができます

その3.調味料に漬けて保存食にする

塩漬けやしょうゆ漬けは食材を長持ちさせる昔ながらの知恵。調味料に含まれる塩分のはたらきで食材の水分が抜けることによって菌が増えるのを防ぎ、カビや腐敗を遅らせることができます。

大葉もこの保存方法をつかってしょうゆや塩・味噌などをベースにしてゴマ油、ニンニクと一緒に漬けこむと、保存がきくだけでなくおいしいごはんのお供になりますよ。お好みでゴマやコチュジャンを足してもいいですね。お弁当のごはんの上に乗せたり間仕切りに使えば殺菌・防腐効果が発揮されて一石二鳥です。

一年中手に入る大葉をプラスして香り豊かな食卓を!

大葉は薬味として添える程度だと余らせてしまうかもしれませんが、一年中手に入れることができて簡単な保存方法もあるので食卓に取り入れやすい香味野菜です。主食や副菜に使われる多くの食材と相性がよいので、使いきれずに困ることも少ないでしょう。お気に入りの食べ方を見つけてみてくださいね。

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家庭科

大葉は洗ってから使う?下処理の方法やおすすめの食べ方・保存方法も元保育士がわかりやすく解説

今回は大葉を料理に使う方法を具体的にみていきます。基本の下処理や保存方法だけでなく、大葉の風味を活かした食べ方についても紹介していくので参考にしてくれ。長らく食育指導に関わってきた元保育士ライター、榎木えふと一緒に解説していきます。

ライター/榎木えふ

現在は我が子の育児を楽しむ元保育士。薬味の大葉は人の3倍使うほどの大葉好き。長らく食育に携わった経験を踏まえながら、食に関する知識をわかりやすく発信していく。

大葉は洗うの?下処理の方法は?

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料理に使う前にまずは大葉の下ごしらえをしましょう。少し手間がかかりますがより安全に食べることができ、食感をよくする目的もあります

大葉は洗ってから下処理をする

お店で売っている大葉はきれいに見えるので、「洗わなくても平気?」と思われるかもしれませんが、他の野菜と同じように調理の前には水洗いするのがよいでしょう。見えない汚れや虫がついている可能性もありますし、生で食べることが多い食材なので洗った方が安心ですね。

流水にさらす、または水をはったボウルの中に入れて葉の表と裏を軽くこすります。洗った大葉はよく水気をふきとって、軸の部分は固いので切り落としておきましょう。これで下処理は終わりです。簡単ですね!

大葉の風味を活かすおいしい食べ方は?

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薬味にちょっと使うだけなら別になくてもいいかな…と思ったことがありませんか?ここではメイン料理にも幅広く使えて風味が活きる食べ方を紹介していきます。大葉がないと始まらない!とやみつきになるかもしれませんよ。

1.薬味として料理に爽やかな香りをプラス

まずは、定番の薬味としての食べ方です。そうめんなどの冷たいめん類・冷ややっこなどに添えるとますます涼感のある味わいになるでしょう。千切りした大葉に、ショウガやミョウガなどお好みで他の薬味を足した合わせ薬味をタッパーに作り置きすれば、食卓で手軽に使うことができます。

大葉を千切りにするときは葉を5~10枚くらい重ねて、葉先の方向にくるくる巻いて端から切っていけばきれいに切れますよ。大葉の香り成分はカプセルに閉じ込められているような仕組みになっているため、なるべく細く切って断面をふやすことで香りが際立ちます。爽やかな香りと風味を存分に味わうことができますよ。

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