この記事では本みりんとみりん風調味料の違いについてみていきます。和食に欠かせない調味料のみりんですが、本みりんとみりん風調味料の2つがあるのは知っているでしょうか。スーパーなどで見かける機会があっても、料理が好きな人や自炊をしている人以外はちょっとわかりにくいかもしれませんね。今回はよく似た調味料の違いや効果について、和食が好きなライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

みりんは沸騰させて使わないと酔いが回ってしまう、料理の腕前はかなりひどいが和食好きのライター。

本みりんとみりん風調味料の原材料

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本みりんとみりん風調味料は、スーパーや食料品店で見かけることがありますね。両方とも似たような容器に入り、色も薄茶色でそっくり。両方とも調味料売り場に並べられて、うっかり間違えて買うこともあるようです。2つの原材料について違いを見てみましょう。また、似たような調味料に「みりんタイプ調味料」というものも。そちらの原材料も気になりますね。

本みりんの原材料:もち米・米麹・アルコール

本みりんの原材料は、蒸し上げたもち米と米麹、焼酎や純度の高いアルコールなど。それらを混ぜて発酵させ、40日~60日程度熟成させたものが本みりんです。(中には10年や20年など長期熟成されたものも有り)

本みりんを熟成させるうちに、米麹の酵素の作用によりもち米の成分が分解されます。本みりん独特の風味や旨みや甘みは、分解された糖類やアミノ酸、有機酸などの生成物によるものです。熟成期間やアルコールの種類によって、味わいが変わってくるそうですよ。

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みりん風調味料の原材料:糖類・米麹・うま味調味料

みりん風調味料は、ブドウ糖や水飴などの糖分米麹やグルタミン酸などのうま味調味料などが原材料に使われています。それらをよく混ぜて、本みりんに似た風味に仕上がっているとのこと。本みりんと違って、アルコールがほぼ入っていません。本みりんの代用で使うには、みりん風調味料に日本酒を加えるのがおすすめです。

みりんタイプ調味料の原材料の違いは?共通点はある?

みりんタイプ調味料との共通点は、本みりんとほぼ同じ原料が使われ、発酵させて作られます。原材料の大きな違いは、食塩が加えられていること。塩を加えるため、飲料としての酒には当たらなくなり、酒税がかからず本みりんよりも安価で販売されています。塩分は全体の約2%にあたるものが多く濃度が高いです。本みりんの代わりに使う場合には、レシピよりも塩分を少なめに調整する必要があるでしょう。

本みりんとみりん風調味料のメリットとデメリット

本みりんとみりん風調味料には、それぞれメリットとデメリットがあります。2つの違いについてみていきましょう。

本みりんのメリットとデメリット

本みりんのメリットはアルコール分が12〜14%ほどと高いため、腐りにくく保存性が高いこと。デメリットは、酒類で酒税がかかるから価格が高いところです。また、子どもやお酒に弱い方がいる場合は注意が必要。アルコール度数が高いので、酔わないように、加熱して沸騰させてアルコールを飛ばす必要があるでしょう。

みりん風調味料のメリットとデメリット

メリットは、本みりんと比べて値段が安価なところです。また、グルタミン酸などの旨み調味料がブレンドされているため、料理にコクや旨みが感じられるでしょう。料理の専門家でも、本みりんとみりん風調味料の味わいについては区別がつきにくいこともあるようです。

デメリットは、アルコールがほとんど配合されていないため、保存性が低いところ。特に暑い時期は常温での保存が心配です。開封後は冷蔵庫に入れて保存することをおすすめします。

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本みりんの調理効果とは?

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本みりんを使う場合の代表的な調理効果の例について見ていきます。使う際に是非参考にしてみてください。

その1.和食のおかずにテリとツヤが出る

和食のおかずに照り焼きがありますね。しょうゆをベースにした焼き色で、テリとツヤがでて見た目もよく香ばしさが食欲をそそるでしょう。本みりんが入ることで、料理にテリやツヤが出てきます。具材を漬け置きすると本みりんの糖分で焦げやすくなるので、調理の最後にタレを加えて具材にからませるとよりツヤやテリを出すことができますよ。

その2.加熱しても煮崩れしにくい

本みりんには糖分とアルコール分が豊富に含まれています。2つの成分がじゃがいもなどのでんぷんが流れるのを防ぎ、肉や魚などの動物性食材が崩れないようにする働きがあるのです。きんぴらごぼうかぼちゃなどの野菜の煮物、肉じゃがをホクホクに見た目もよく仕上げられますよ。

その3.臭みが出ない

本みりんを出汁に入れて加熱すると、アルコールが蒸発して食材の臭み成分も一緒に出ていかせる効果があります。また、アルコール分や糖分、アミノ酸などの反応で臭みの成分が変化を起こして消臭できることも。和食の定番のサバの煮物や、ブリ大根にもおすすめです。

その4.お菓子作りにも使える

本みりんはお菓子作りにも使えます。例えば、どら焼きの皮に本みりんを加えることで風味が良くなり、香ばしく焼き色がキレイなきつね色に。みたらしだんごのタレに本みりんを多めに使うことで、しょうゆと砂糖を控えめにしてさっぱりとした甘さと程よい塩気が感じられるようになっています。

近年では、和菓子だけでなく、洋菓子にも活用している方も。プリンのカラメルソースの代わりに本みりんでシロップを作ったり、りんごのコンポートに本みりんを入れたりしています。上品な甘さとアルコールのコクが感じられ、まろやかな味にしあがるということです。

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みりん風調味料はどんな料理に使える?

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みりん風調味料はアルコールが含まれていないところを逆手に取って使うとよいかもしれません。なお、本みりんの代用で食材の消臭や煮くずれを防止するには、日本酒を加えるとよいでしょう。

照り焼き

みりん風調味料には糖分が多く含まれています。糖分が豊富だとテリとツヤが出しやすいです。うま味調味料によるコクや旨味も感じられますよ。魚のようにクセのない鶏のもも肉や手羽先などの照り焼き豆腐ハンバーグのあんかけソースなどにもおすすめです。

和え物やドレッシング

みりん風調味料にはアルコールがほとんど含まれません。子どもやアルコールが弱い人がいる家庭でも、加熱することなくそのまま使うことができます。生食できる切り干し大根などの和え物や、シソや梅などを使った和風ドレッシングの風味づけにもおすすめです。

本みりんはアルコール度が高く、みりん風調味料は糖分が添加されている

本みりんとみりん風調味料の大きな違いは、本みりんはアルコール分が高く、みりん風調味料はアルコール分がほとんどなく糖分が添加されているというところです。酒税がかかるので、本みりんのほうが価格が高いのが特徴ですね。

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雑学

3分で分かる本みりんとみりん風調味料の違いとは?みりんタイプ調味料との違いや効果も文学部卒のライターが詳しくわかりやすく解説!

この記事では本みりんとみりん風調味料の違いについてみていきます。和食に欠かせない調味料のみりんですが、本みりんとみりん風調味料の2つがあるのは知っているでしょうか。スーパーなどで見かける機会があっても、料理が好きな人や自炊をしている人以外はちょっとわかりにくいかもしれませんね。今回はよく似た調味料の違いや効果について、和食が好きなライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

みりんは沸騰させて使わないと酔いが回ってしまう、料理の腕前はかなりひどいが和食好きのライター。

本みりんとみりん風調味料の原材料

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本みりんとみりん風調味料は、スーパーや食料品店で見かけることがありますね。両方とも似たような容器に入り、色も薄茶色でそっくり。両方とも調味料売り場に並べられて、うっかり間違えて買うこともあるようです。2つの原材料について違いを見てみましょう。また、似たような調味料に「みりんタイプ調味料」というものも。そちらの原材料も気になりますね。

本みりんの原材料:もち米・米麹・アルコール

本みりんの原材料は、蒸し上げたもち米と米麹、焼酎や純度の高いアルコールなど。それらを混ぜて発酵させ、40日~60日程度熟成させたものが本みりんです。(中には10年や20年など長期熟成されたものも有り)

本みりんを熟成させるうちに、米麹の酵素の作用によりもち米の成分が分解されます。本みりん独特の風味や旨みや甘みは、分解された糖類やアミノ酸、有機酸などの生成物によるものです。熟成期間やアルコールの種類によって、味わいが変わってくるそうですよ。

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