この記事では英語の前置詞”in”と"at"の違いについてみていきます。どちらの前置詞も時間や場所を表す際に用いる前置詞ですが、しっかりと使い分けられているでしょうか?日本語には前置詞という文法がないため、多くの日本人が理解に苦しんでいるようです。
今回は、前置詞でも特に混同しやすい”in”と"at"の違いについて、英語オタクのとくじんと一緒に解説していきます。

ライター/とくじん

中3でそれまで苦手だった英語にハマり、英語漬けの日々。苦手だったからこそ気づいた英語の楽しさを伝えるために英語のあれこれを分かりやすく解説していく。

日本人が苦手とする”in”と”at”のイメージ

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前置詞はどれを使っても問題ないというわけではありません。それぞれの前置詞によってコアとなるイメージがあり、このイメージに従って使い分けることで、より自然な文章を作ることができます。特に同じような場面で使われることの多い”in”と”at”はどのようなイメージを持っておくとよいのでしょうか?

”in":箱に入ったボール

学校では"in"は日本語で「〜の中で、〜の中に」と習います。ボールが「箱の中に」ある状態を想像してください。箱は様々な概念(空間)を表しボールはあなた(主語)。これが”in"のコアとなるイメージです。

”at”:グーグルマップのピン

それでは”at”はどのようなイメージを持つと良いでしょうか?一番想像しやすいのは、「グーグルマップのピン」です。あの赤い印ですね。地図でもなんでもよいですが、ある程度広い範囲のものの中からピンポイントである一点を指している、このイメージが"at"です。

場所を表現する時の違い

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イメージをつかんだ上で、”in”でも”at”でも表せる「場所」と「時間」についてそれぞれの違いを確認してみましょう。まずは場所を表現する際の違いです。これは、先程のイメージ通りなので非常に分かりやすいのではないかと思います。

”in”:広範囲を表現する

”in”のイメージは箱に入ったボールとお伝えしました。箱は範囲で、ボールはあなた(主語)である、と。このイメージを持ったまま次の例文をみてみましょう。

\次のページで「”at”:特定の位置を表現する」を解説!/

・I played soccer in the park.(公園でサッカーをしました。)
・I was waiting for you in the restaurant.(レストランであなたを待っていました。)
・Takuya lives in Osaka.(たくやは大阪に住んでいます。)

例文のいずれも範囲は絞れているけれど、それ以上の詳しいことは伝わりません。このようにある範囲内にはいるけれど、それ以上の情報がない場合には”in”を使いましょう。この時の範囲が建物や施設などの「中に入れるもの」である場合は、その中に入っている状態を表します。

”at”:特定の位置を表現する

"at"はまさしくグーグルマップのピンです。グーグルマップのピンは、行きたい場所や目的地など特定の場所を示す際に使う機能ですよね。英語の"at"も同じで、建物名や住所などが特定している場所を表現する際に用います。

・She saw him at the park.(彼女は彼を公園で見ました。)
・He was waiting for you at the restaurant.(私はあなたをレストランで待っていました。)
・I work at home. (私は家で仕事をします。)

ここで問題となるのが、今回のテーマでもある"at"と”in”の違いです。いずれも日本語にすると同じく「〜で」と表現できますが、そのニュアンスが異なります。"at"はその場所そのものを指しているため、彼女が見かけた彼は公園の外にいたのか中にいたのか断言できません。同様に彼があなたを待っていたのは、レストランの中なのか外なのか分かりません。

しかし前置詞”in”があるのに使っていないということは、外にいる可能性が高い。これが場所を表す際の”in”と”at”の違いです。”in”は確実にその人物が範囲の中にいるのに対して、”at”は(内外問わず)その場所にいるということを意味しています。

時間を表現する時の違い

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時間を表現する際の”in”と”at”の違いは少し複雑です。持つべきイメージは変わりませんが、”in”に関しては少しだけ見方を変える必要があります。

\次のページで「"in":長い時間を表現する」を解説!/

"in":長い時間を表現する

”in”を使って時間を表現したい場合、どのように使うでしょうか?"in 1990"、"in July"、"in 10 minutes"と言った使い方がありますよね。

・I was born in 1990.(私は1990年生まれです。)
・She will move to London in July.(彼女は7月にロンドンに引っ越します。)
・I have to leave home in 10 minutes.(10分後に家を出なければなりません。)

それぞれある程度の期間が表現されていることが分かるでしょうか?1990年という1年間、7月という1ヶ月間という期間。この場合はコアとなるイメージ通りに、特定の期間の箱にボール(事象)が入っている状態と考えてください。具体的な日程までは分かりませんがある期間内に起こったことを示しています。注意が必要なのが、”in 10 minutes”と表現する場合。この場合、「10分後に」という意味になります。

10分という箱が存在し、ボール(あなた)が箱の端っこにいると考えてください。この時点が「たった今」。箱の反対側が10分後です。箱の中をあなたが端から端まで移動し終わった時点(10分後)で物事が達成されている。これが"in+時間"の考え方です。

”at”:特定の時間を表現する

時間を表現する時の"at"のイメージは場所を表現する時と同じです。ある特定の時間を指します。"at 8:30am"、"at that time"など、寸分の狂いもなく特定の時間を言いたい時には”at”を使いましょう。"around"や"nearly"といった単語を加えることで、多少の曖昧さを表現することもできます。

・I wake up at 8:30am every morning.(毎朝8時半起床です。)
・I wake up around 8:30am every morning.(毎朝8時半頃に起きます。)
・I was watching TV at that time.(その時はテレビを観ていました。)

"at”は時間を表現する時でもやはり「ピンポイント」のイメージ。しかし、例外的に”at night”だけはある程度の期間を表すものの”at”を使うので注意しましょう。また、前置詞の"on"も”at”と同様に特定の時間を表現しますが、”on”は特定の日付・曜日を表現する際に使います。あなたが巨大なカレンダーの上にいて、特定の日付・曜日に乗っているというイメージです。

前置詞1つで伝わるニュアンスが変わる

前置詞の数自体はそれほど多くありませんが、今回解説したように使い方1つでニュアンスが異なります。前置詞は日本語にない文法のため、日本語訳で覚えず今回のようにそれぞれの前置詞のコアとなるイメージを覚えましょう。こうすることで微妙なニュアンスの違いまで表現することができます。前置詞をしっかり使い分けて、細かいニュアンスまで伝えられるワンランク上の英語力を身に着けましょう!

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
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雑学

3分で分かる”in”と”at”の違い!正しい使い方と使い分けを例文付きで英語オタクが詳しくわかりやすく解説

この記事では英語の前置詞”in”と”at”の違いについてみていきます。どちらの前置詞も時間や場所を表す際に用いる前置詞ですが、しっかりと使い分けられているでしょうか?日本語には前置詞という文法がないため、多くの日本人が理解に苦しんでいるようです。
今回は、前置詞でも特に混同しやすい”in”と”at”の違いについて、英語オタクのとくじんと一緒に解説していきます。

ライター/とくじん

中3でそれまで苦手だった英語にハマり、英語漬けの日々。苦手だったからこそ気づいた英語の楽しさを伝えるために英語のあれこれを分かりやすく解説していく。

日本人が苦手とする”in”と”at”のイメージ

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前置詞はどれを使っても問題ないというわけではありません。それぞれの前置詞によってコアとなるイメージがあり、このイメージに従って使い分けることで、より自然な文章を作ることができます。特に同じような場面で使われることの多い”in”と”at”はどのようなイメージを持っておくとよいのでしょうか?

”in”:箱に入ったボール

学校では”in”は日本語で「〜の中で、〜の中に」と習います。ボールが「箱の中に」ある状態を想像してください。箱は様々な概念(空間)を表しボールはあなた(主語)。これが”in”のコアとなるイメージです。

”at”:グーグルマップのピン

それでは”at”はどのようなイメージを持つと良いでしょうか?一番想像しやすいのは、「グーグルマップのピン」です。あの赤い印ですね。地図でもなんでもよいですが、ある程度広い範囲のものの中からピンポイントである一点を指している、このイメージが”at”です。

場所を表現する時の違い

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イメージをつかんだ上で、”in”でも”at”でも表せる「場所」と「時間」についてそれぞれの違いを確認してみましょう。まずは場所を表現する際の違いです。これは、先程のイメージ通りなので非常に分かりやすいのではないかと思います。

”in”:広範囲を表現する

”in”のイメージは箱に入ったボールとお伝えしました。箱は範囲で、ボールはあなた(主語)である、と。このイメージを持ったまま次の例文をみてみましょう。

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