SNSやテレビで話題の食材であるオートミールですが、いざ商品を見てみるとロールドオーツやクイックオーツなどいくつかの種類があることに気が付くでしょう。これはオーツ麦の加工の仕方による名前の違いなのですが、どんな加工がされているかによって食感や調理時間が変わってくるから、試してみる前にぜひ理解しておきたい。食育指導歴10年以上の元保育士ライター、榎木えふと一緒に解説していきます。

ライター/榎木えふ

現在は我が子の育児を楽しむ元保育士。オートミールは10年以上前から食べているが、きっかけは絵本に出てくるオートミールのお粥への憧れだった。長らく食育指導に携わってきた経験を踏まえ、食に関する知識をわかりやすく発信していく。

オートミールには4種類ある

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多くは袋や箱に詰められて売っているオートミールですが、中身は粒の大きさや形の違いによって4つの種類に分けられます。せっかく買ったのに思っていたのと違った、好きな食感ではなかった…とがっかりしてしまわないように、それぞれの名前と特徴を確認しておきましょう。

1.最も栄養価が高いけれど調理が難しいスティールカットオーツ

お米で言うと玄米に近いものがスティールカットオーツです。オーツ麦の一番外側の固い皮(=もみ殻)を取り除き、その一粒を砕いて割った形をしています。糠(ぬか)の部分が残っているため食物繊維やミネラルが最も豊富で、プチプチとしっかりした噛みごたえがあるのが特徴。あらかじめ吸水をさせる手間がある他、加熱時間の長さや煮るときの水分量に慣れが必要な種類でもあります。

2.アレンジがしやすく適度な歯ごたえのロールドオーツ

もみ殻を取り除いたオーツ麦を蒸して加熱し、平らに加工したものがロールドオーツ。麦の粒がつぶれて小判のような形をしています。一度加熱してから乾燥させてあるため加熱時間が短く済むのが特徴です。水分と一緒に煮るとまるでお粥のような柔らかさ。調理の手軽さと適度に残るプチッとした食感で、初めてオートミールを食べる方にもおすすめです

3.忙しい人向け!調理時間が短いクイックオーツ

ロールドオーツの平たい一粒を割ったり切ったりして細かくしたものをクイックオーツと呼びます。断面が多いため熱や水分を吸収しやすく、ロールドオーツに比べてさらに短い時間での調理が可能。粒が小さいので噛みごたえはあまりなく、食感はどろっしたお粥のようになります。調理時間が短く済みアレンジもしやすいため、こちらもオートミール初心者の方におすすめです。

4.最速でおいしく食べたい人向けのインスタントオーツ

インスタントオーツは、ロールドオーツに乾煎りや下茹でなどでさらに熱を加えて乾燥させたものです。基本的に味もつけられていて、インスタントというイメージ通りお湯をかけるだけ、水を入れて電子レンジで少し加熱するだけ、または牛乳をかけてシリアルのように食べることができます。

一粒が小さく水分を吸収しやすいので噛みごたえは弱め。調理・調味済みなので4種類の中で最も手軽に食べることができるでしょう。

\次のページで「選び方のポイント4つ」を解説!/

選び方のポイント4つ

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食事は毎日するものです。どこかに無理があると食事を楽しむことができなくなって、嫌になってしまいますよね。オートミールを気楽に食生活に取り入れるための選び方のポイントを4つ見ていきましょう。

その1.好みの食感で選ぼう

食感は食事の大事なポイントです。満足感のある噛みごたえやプチプチとした食感が好きな方もいれば、固めの食べ物が苦手な方もいます。また、お粥のようななめらかな口当たりが好きという方もいれば、どろっとした舌触りや粘りが苦手という方もいるでしょう。

それぞれの食感の特徴をふまえて好みに合いそうな種類を手に取ってみてください。挑戦するレシピを先に探してから、その料理に合うものを選んでもよいですね。

その2.ダイエットにはどれがおすすめ?

食事内容を見直して摂取カロリーを抑えることはダイエットに不可欠です。オートミールはダイエット向きの食材ですが、味がつけてある、フルーツやナッツなどの具が入っているタイプは要注意。無味のものに比べると同じ量を食べてもカロリーが高くなりがちです。

とはいえ、おいしく食べたい気持ちを我慢しすぎてもダイエットは長続きしませんよね。効率的な減量のためには基本的にプレーンタイプのオートミールを自分でアレンジして食べるのがおすすめですが、手軽で甘みのあるインスタントオーツやミューズリ―・グラノーラを常備しておけば小腹が空いた時に栄養たっぷりのおやつとして大活躍!腹持ちがよいので食べ過ぎも防ぐことができるでしょう。くれぐれも適量を守って、ゆっくりよく噛んで食べてくださいね。

その3.調理にかけられる時間で選ぼう

食事作りに時間がかかるとどうしても面倒になって手が遠のいてしまうものです。オートミールは基本的に鍋や容器に移して加熱すれば食べられる手軽な食材ですが、加熱時間が長めのもの、水分をふくませるだけで食べられるものと調理時間はそれぞれ

特に、忙しい時間帯の朝ごはんや小腹が空いた時の間食代わりにサッと食べたいのであれば、調理から食事開始までがより短い方が取り入れやすいですよね。いつ食べるのか、自分が調理にかけられる時間や手間はどれくらいかをイメージして選んでみてください

その4.無理なく続けるためには値段も大事

食事にかけるお金は重要です。どんなに健康によくてもおいしくても、お財布が苦しくなってしまったら食べ続けることはできません。オートミールは米や小麦のような穀物と比べて一食当たりの価格は大きく変わらない食材ですが、多くのものがそうであるように産地や品質、栽培方法などによって値段に差が出てきます

例えば農薬や化学肥料を使わずに育てられたオーガニック、有機と名の付くオーツ麦を原材料にしたオートミールであれば、それ以外のものと比べると高価になります。

オートミールはどこで買えるの?

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健康やダイエットへの効果が知られるようになったことで、オートミールは以前に比べて身近になり日本でも手軽に手に入るようになりました。実際にどんな所で買うことができるのか見ていきましょう。

手軽に買うならオンラインショップ

ずばり、インターネットで購入するのが最も簡単です。近くにオートミールを販売しているお店がなくても確実に手に入りますし、買い物に出かけて選んだり探したりする時間がない方にも便利。店舗とは比べ物にならない多くの種類の中から好きなものを選ぶことができます。中でもスティールカットオーツはなかなかお店では見かけないので、オンラインショップでの購入一択となるでしょう。

大容量のパッケージでも販売されていて配達してもらえるのも大きなメリット。オートミールは重いので、家まで届けてもらえるのはとても助かりますね。

手に取って見たいなら店舗へ足を運んで

実物がどのようなものか見てから決めたい、試しに少量を買ってみたいという方はお店で買うのがよいでしょう。外国の食材を扱っているお店、業務用の食材を扱うお店の他、最近では大きめのスーパーやドラッグストアでも見かけることが多くなりました。普段買い物に行くようなお店で買うことができれば気軽に挑戦しやすく、続けやすそうですね。

食品売り場内の、コーンフレークなどのシリアルが売っているコーナーに並んでいるので探してみてください。

\次のページで「自分に合ったオートミールを見つけよう」を解説!/

自分に合ったオートミールを見つけよう

オートミールには食感や調理時間によって4つの種類がありました。初めて買うのであれば手に入りやすく短時間で調理ができ、ネットなどでレシピもたくさん紹介されているロールドオーツがおすすめですが、それぞれの特徴や選び方のポイントを参考にしてご自身の好みや生活に合ったものを選んでください。

食感はメーカーや商品の加工によっても多少違いがあるので、慣れてきたら色々と試してみてお気に入りを探してみるのもよいですね。

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家庭科

オートミールには種類がある?特徴や選び方のポイント・購入場所を元保育士がわかりやすく解説

SNSやテレビで話題の食材であるオートミールですが、いざ商品を見てみるとロールドオーツやクイックオーツなどいくつかの種類があることに気が付くでしょう。これはオーツ麦の加工の仕方による名前の違いなのですが、どんな加工がされているかによって食感や調理時間が変わってくるから、試してみる前にぜひ理解しておきたい。食育指導歴10年以上の元保育士ライター、榎木えふと一緒に解説していきます。

ライター/榎木えふ

現在は我が子の育児を楽しむ元保育士。オートミールは10年以上前から食べているが、きっかけは絵本に出てくるオートミールのお粥への憧れだった。長らく食育指導に携わってきた経験を踏まえ、食に関する知識をわかりやすく発信していく。

オートミールには4種類ある

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多くは袋や箱に詰められて売っているオートミールですが、中身は粒の大きさや形の違いによって4つの種類に分けられます。せっかく買ったのに思っていたのと違った、好きな食感ではなかった…とがっかりしてしまわないように、それぞれの名前と特徴を確認しておきましょう。

1.最も栄養価が高いけれど調理が難しいスティールカットオーツ

お米で言うと玄米に近いものがスティールカットオーツです。オーツ麦の一番外側の固い皮(=もみ殻)を取り除き、その一粒を砕いて割った形をしています。糠(ぬか)の部分が残っているため食物繊維やミネラルが最も豊富で、プチプチとしっかりした噛みごたえがあるのが特徴。あらかじめ吸水をさせる手間がある他、加熱時間の長さや煮るときの水分量に慣れが必要な種類でもあります。

2.アレンジがしやすく適度な歯ごたえのロールドオーツ

もみ殻を取り除いたオーツ麦を蒸して加熱し、平らに加工したものがロールドオーツ。麦の粒がつぶれて小判のような形をしています。一度加熱してから乾燥させてあるため加熱時間が短く済むのが特徴です。水分と一緒に煮るとまるでお粥のような柔らかさ。調理の手軽さと適度に残るプチッとした食感で、初めてオートミールを食べる方にもおすすめです

3.忙しい人向け!調理時間が短いクイックオーツ

ロールドオーツの平たい一粒を割ったり切ったりして細かくしたものをクイックオーツと呼びます。断面が多いため熱や水分を吸収しやすく、ロールドオーツに比べてさらに短い時間での調理が可能。粒が小さいので噛みごたえはあまりなく、食感はどろっしたお粥のようになります。調理時間が短く済みアレンジもしやすいため、こちらもオートミール初心者の方におすすめです。

4.最速でおいしく食べたい人向けのインスタントオーツ

インスタントオーツは、ロールドオーツに乾煎りや下茹でなどでさらに熱を加えて乾燥させたものです。基本的に味もつけられていて、インスタントというイメージ通りお湯をかけるだけ、水を入れて電子レンジで少し加熱するだけ、または牛乳をかけてシリアルのように食べることができます。

一粒が小さく水分を吸収しやすいので噛みごたえは弱め。調理・調味済みなので4種類の中で最も手軽に食べることができるでしょう。

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