今回はそんなカラスアゲハとクロアゲハの違いを、そもそもどんな蝶であるか特徴から確認しつつ、生き物好きライター田嶋と一緒に解説していきます。
- そもそもカラスアゲハとクロアゲハって?
- どちらも黒色の羽を持つ蝶
- 違い(1)見た目
- カラスアゲハ:青緑色のメタリックな輝きを持つ翅/尾が長い
- クロアゲハ:真っ黒な翅/尾が短い
- 違い(2)日本での分布・生息場所
- カラスアゲハ:日本全国/山地・渓流沿いなど
- クロアゲハ:本州(一部を除く)〜南西諸島/森林・民家など
- 違い(3)飛び方
- カラスアゲハ:明るい場所を飛ぶ
- クロアゲハ:少し暗い場所を飛ぶ
- 違い(4)幼虫時の見た目
- カラスアゲハ:胸部が雲のような模様/臭角が黄色で短め
- クロアゲハ:胸部にライン状の幾何学模様/臭角が赤色で長め
- カラスアゲハとミヤマカラスアゲハの見分け方は?
- 白帯の有無をチェックする
- 黒いアゲハ蝶にはスピリチュアルな意味も!
- 変化の訪れを表す蝶・魂を運ぶ蝶
- 見分ける際は翅に注目してみよう
この記事の目次
ライター/田嶋あこ
生き物の観察が好きなWebライター。生き物をモチーフにしたイラストなども描いている。様々な視点から違いを詳しく解説。
そもそもカラスアゲハとクロアゲハって?
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カラスアゲハとクロアゲハは蝶の仲間です。外でたまに見かけるという方はいらっしゃると思いますが、地域によっては全然見かけない場合もあります。違いを知る前に、どんな蝶であるのか確認していきましょう。
どちらも黒色の羽を持つ蝶
カラスアゲハとクロアゲハは、黒い翅(はね)を持つアゲハチョウの仲間です。名前に「カラス」や「クロ」とついているのも、翅の色からきていると考えられますね。どちらも見た目はよく似ていますが、全く同じ種類の蝶というわけではありません。
黒いアゲハチョウの仲間は何種類かいますが、全体的に森林や山間で見かけることが多いです。食べ物を求めて飛んでいるだけでなく、何頭か地面に集まって吸水している姿なども見られます。
アゲハチョウの場合、水を飲んでいる個体はオスであることがほとんどです。理由はまだ解明されていませんが、メスを探し求めて飛び回ることも多いため、栄養を補給している説などがあります。
日本で見ることができる黒いアゲハ蝶の主な仲間は以下です。
黒いアゲハ蝶の仲間
・オナガアゲハ
・ジャコウアゲハ
・ナガサキアゲハ
・ミヤマカラスアゲハ
・モンキアゲハ など
違い(1)見た目
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一見すると同じ蝶だと勘違いしがちなカラスアゲハとクロアゲハですが、見た目にも様々な違いがあります。どちらの蝶なのか迷ったとき、一番手がかりになるのが見た目の特徴です。それぞれのポイントをしっかりと押さえていきましょう!
カラスアゲハ:青緑色のメタリックな輝きを持つ翅/尾が長い
カラスアゲハは黒い蝶ですが、よく見るとだた黒い色という訳ではありません。光があたると、鱗粉が青緑色のメタリックな色に輝きます。また後ろ翅の下側にある、尾のような突起(尾状突起)が長めであることも特徴です。模様は性別によっても変わります。以下にポイントをまとめてみました。
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