
水に溶けやすい分子と溶けにくい分子はどう違う?
気体が水に溶けるためには、「分子が極性を持つ」「分子が電離する」「分子が水と反応する」3つのどれかが必要と解説しました。つまり物質を構成する分子が水和できないと水に溶けることができません。ここからは、代表的な気体分子が水に溶けるのかを紹介していきますね。
水に溶けやすい分子と溶けにくい分子を紹介
まず、水に溶けやすい分子の代表ですが「アンモニア」「二酸化硫黄」「二酸化炭素」などがあります。一方で水に溶けにくい分子の代表ですが、「水素」「酸素」「窒素」などです。
アンモニア分子は極性を持ち、さらに水と反応します。そのためアンモニアが溶けた水はアルカリ性を示すんです。また、二酸化硫黄分子は極性を持ちます。
二酸化炭素分子は極性を持ちませんが、分子内で電子の偏りがあるので、水と反応するんです。二酸化炭素分子が溶けた水は炭酸水と呼ばれますが、実は二酸化炭素と水が反応すると、炭酸(H2CO3)ができます。炭酸が水素イオンを出すので、炭酸水は酸性なんですね。
水素や酸素、窒素は分子自体に極性がない無極性分子です。さらに電離せず、水とも反応しないため、アンモニアなどの分子と比べて水に溶けることができません。
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