この記事ではメークインと男爵、それに馬鈴薯の違いについてみていこう。スーパーマーケットに行くと同じジャガイモでも「馬鈴薯」としている所や、「メークイン」、「男爵いも」としている所があるよな。どれも同じジャガイモのはずなのに、なぜこれだけ異なる名で呼ばれているのでしょうか。
今回はそんなメークインと男爵、そして馬鈴薯の違いと使い分けなどについて、雑学好き現役大学院生ライターのききと一緒に解説していきます。

ライター/きき

植物について研究している現役大学院生。生物や植物だけでなく、言語や旅行、文化などあらゆるジャンルにも興味がある。誰もが面白い・分かりやすいと思ってくれるようなライターを目指している。

メークイン・男爵・馬鈴薯って一体なに?

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スーパーマーケットで目にするメークインに男爵、馬鈴薯…。どれもジャガイモに関係している名称のようですが、何が何だが分からなくなりますよね。この3つはどういった関係で、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、「馬鈴薯(ばれいしょ)」「メークイン、男爵」の2グループに分けて、両者の特徴と違いについて解説していきます。

馬鈴薯:ジャガイモの別名

馬鈴薯は、ジャガイモの別名で、実は全く同じ意味なのです。馬鈴薯とは、中国ではマメ科のホドイモのことを言います。ホドイモは地下に生える塊茎を加熱して食べられているそう。1808年、学者である小野蘭山氏が「馬鈴薯はジャガイモだ」と発言したことで、ジャガイモが馬鈴薯と呼ばれるようになったのです。

馬鈴薯自体は中国のホドイモのことを意味しますが、日本での馬鈴薯はジャガイモのことを指します。

メークインと男爵:ジャガイモの品種

メークインと男爵はどちらもジャガイモの種類のことです。この2品種は日本のジャガイモの主要品種で、実は私たちの食卓によく登場しています。どちらも生育に最適な気温は15℃~21℃で、日本の全国どこでも栽培されているのです。

同じジャガイモでもメークインと男爵にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴に触れながら両者の違いを解説していきます。

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メークインと男爵の違い1. でんぷんの量

メークインと男爵の1つ目の違いはでんぷんの含有量です。このでんぷんの量は、ジャガイモの食感に大きな影響を与えます。メークインと男爵は、どちらも私たちの食事に欠かせないものですが、でんぷん量の違いにより両者は対照的な性質を持ち合わせているのです。ここでは、メークインと男爵のでんぷん量について解説していきます。

メークイン:でんぷん量が少ない

表面がツルツルしていて、楕円の形をしたメークイン。そんなメークインのでんぷん含有量は16%未満。この量のでんぷんでは粘性が高くなります。そのおかげで、しっとりして、きめ細かい食感を味わえるのです。少し硬めなので、調理する時に崩れにくいという利点もありますね。

男爵:でんぷん量が多い

表面がゴツゴツしている男爵。ジャガイモと言えば、この男爵のフォルムを思い浮かべる方も少なくないでしょう。そんな男爵のでんぷん含有量は16%以上と多めです。でんぷんの量が多いことで粘性が低く、粉質になります。そのため、加熱するとホクホクとした食感になるのです。

メークインと男爵の違い2. 調理の方法

メークインと男爵では、でんぷんの含有量が異なるのでした。このため、加熱すると対照的な食感になるのでしたね。調理する際、メークインと男爵を上手に使い分けることによって、それらの食感を最大限に活かすことができますよ。ここでは、メークインと男爵のおすすめの調理方法についてご紹介していきます。

\次のページで「メークイン:煮込み料理や炒めものに最適」を解説!/

メークイン:煮込み料理や炒めものに最適

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メークインはきめ細かく硬めなので、煮崩れしにくいです。そのため、煮込み料理や油炒めに最適でしょう。しっとりとしており、甘みがあることも特徴的。上手く調理をすれば、さまざまな料理でジャガイモ本来の甘みを引き出せますよ。以下にメークインにおすすめの料理をまとめました。

肉じゃが:どれだけ煮込むかがポイント
カレーライス:ジャガイモは必要不可欠
ポトフ:好きなだけ煮込んでも崩れない
ポテトグラタン:ジャガイモの甘みを引き出される
ジャーマンポテト:マスタードとジャガイモの相性抜群
味噌汁:具だくさんの味噌汁好きにおすすめ
など

男爵:コロッケやじゃがバターなどにおすすめ

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男爵はメークインと比べて、でんぷん含有量が少なく粉質でしたね。加熱するとホクホクに仕上がるので、コロッケなどの揚げ物やじゃがバターなどに向いていますよ。ホクホク感を楽しみたいのであれば、迷わず男爵を使ってみましょう。以下に男爵におすすめの料理をまとめました。

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じゃがバター:じゃがいもとバターの相性は最高
コロッケ:ひき肉や野菜を入れるのも良い
ポテトサラダ:ホクホク食感で食べ応え抜群
フライドポテト:揚げ物の定番
など

馬鈴薯はジャガイモ、メークインと男爵はジャガイモの品種

馬鈴薯とメークイン、男爵は、いずれもジャガイモに関係する言葉でした。馬鈴薯はジャガイモの別名で、メークインと男爵はジャガイモの品種でしたね。また、メークインと男爵はでんぷんの含有量が異なることで、それらの食感も変わってくるのでした。

料理の目的に合わせてジャガイモを使い分けると、より美味しいジャガイモ料理をご家庭でも楽しめますよ。スーパーマーケットに行く機会があれば、ぜひメークインと男爵を比較してみてくださいね。

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メークインと男爵と馬鈴薯の違いとは?使い分けや見分け方についても雑学好き現役大学院生がわかりやすく解説

メークインと男爵の違い1. でんぷんの量

メークインと男爵の1つ目の違いはでんぷんの含有量です。このでんぷんの量は、ジャガイモの食感に大きな影響を与えます。メークインと男爵は、どちらも私たちの食事に欠かせないものですが、でんぷん量の違いにより両者は対照的な性質を持ち合わせているのです。ここでは、メークインと男爵のでんぷん量について解説していきます。

メークイン:でんぷん量が少ない

表面がツルツルしていて、楕円の形をしたメークイン。そんなメークインのでんぷん含有量は16%未満。この量のでんぷんでは粘性が高くなります。そのおかげで、しっとりして、きめ細かい食感を味わえるのです。少し硬めなので、調理する時に崩れにくいという利点もありますね。

男爵:でんぷん量が多い

表面がゴツゴツしている男爵。ジャガイモと言えば、この男爵のフォルムを思い浮かべる方も少なくないでしょう。そんな男爵のでんぷん含有量は16%以上と多めです。でんぷんの量が多いことで粘性が低く、粉質になります。そのため、加熱するとホクホクとした食感になるのです。

メークインと男爵の違い2. 調理の方法

メークインと男爵では、でんぷんの含有量が異なるのでした。このため、加熱すると対照的な食感になるのでしたね。調理する際、メークインと男爵を上手に使い分けることによって、それらの食感を最大限に活かすことができますよ。ここでは、メークインと男爵のおすすめの調理方法についてご紹介していきます。

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