オートミールってどんな食べ物?カロリーや栄養素・ダイエット効果・注意点も元保育士がわかりやすく解説
オートミールにはどんな栄養がある?
オートミールの原材料は燕麦という麦の仲間でしたね。炭水化物・タンパク質・脂質からなる三大栄養素の中では炭水化物にあたります。他にはどんな栄養素が含まれているのか見ていきましょう。
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その1.食物繊維
オートミールは特に食物繊維が豊富。100gあたり9.4gが含まれています。玄米と同じで燕麦の実の最も外側にある固い皮の部分を取り除く加工がされていて、果皮や種皮・胚芽という糠(ぬか)の部分が残っているため食物繊維が豊富なのです。炊いた米では100gあたり0.3gなので、たくさん含まれていることがわかりますね。
その2.ビタミン類
ビタミンというと野菜や果物のイメージがあるかもしれませんが、オートミールにもビタミンは含まれています。
身体を動かすエネルギーを作ったり皮膚や粘膜の健康を助けるビタミンB1。タンパク質をエネルギーに変え、健康な肌や髪、歯を作る働きを持つビタミンB6。カラダの老化や血管の老化、肌トラブル、生活習慣病の引き金になると言われる身体の酸化を抑える効果(抗酸化作用)があるビタミンEも豊富です。
その3.タンパク質
オートミール100gあたりのタンパク質量は13.7g。炊いた米100gでは2.5gなので、米の代わりに食べるのであれば高タンパク質と言えます。しかし、オートミールの一食量はおよそ30~50g程度。一日に必要とされるタンパク質量を満たすほどではないため、肉や魚介類、卵などと一緒に食べるとよいでしょう。
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主食の中ではカロリーと糖質が低め
オートミールと白米100gあたりのカロリーと糖質を比べてみましょう。
オートミール:350Kcal、糖質59.7g
白米(炊飯後):156Kcal、糖質35.6g
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
オートミールの方が糖質もカロリーも多いですね。しかしこの数字は、それぞれ100gあたりの栄養量です。お米はお茶碗に軽く盛ると150g。オートミールは1食の量の目安である30gとして計算してみると、
オートミール:約106Kcal、糖質約18g
白米(炊飯後):234Kcal、糖質53.4g
つまり、1食分の量で比べてみるとオートミールは低カロリー低糖質と言うことができます。
健康や美容・ダイエット効果があるって本当?
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食事をオートミールに変えたらダイエットできたという成功談を、SNSやテレビで見聞きしたことはありませんか?これがオートミールが注目されるようになった理由のひとつ。ダイエットの他にも美容や健康によい影響を与える栄養素に注目してみましょう。
腸内環境の改善に期待
腸はエネルギーを作る働きをしている肝臓と関係していて、腸の機能に負担がかかると代謝が落ちる、つまり痩せにくくなってしまいます。
また、腸内に便が長く留まって悪玉菌が増殖すると、むくみや血行不良の原因となってダイエットに悪影響が出ることも。オートミールに多く含まれている食物繊維は便の量を増やし、大腸を刺激する働きでスムーズな排便をを助けます。便秘を解消して腸内環境を改善することはダイエット成功の第一歩なのです。
鉄分補給にぴったり
オートミール100gあたりの鉄分量は3.9gと、とても豊富。炊いた米100gでは0.1㎎なのでいかに優秀かがわかりますね。
鉄分は摂ったカロリーをエネルギーに変えたり、身体を動かすためのエネルギーや酸素を全身に届けたりする働きがあります。つまり、鉄分を十分に摂ると代謝が上がりやすくなってダイエットの効率アップ!栄養が身体の隅々に行き渡って健康な肌や髪を保つ美容効果が期待できるのです。また、ダイエット中に食事を控えていると鉄分も不足しがちになるので意識して摂りたい栄養素ですよ。
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