
「縄に掛かる」の使い方・例文
「縄に掛かる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1. ただ隣の人に火事をお知らせしようと思っただけなのに、盗人の疑いで縄に掛かるなんて、びっくりですよ。
2. 私は精選したお肉を一つ、気がふれてバッグに入れただけなんです。それだけで縄に掛かるなんてあんまりではありませんか。
3. あの友人はぐるぐる巻きに縄に掛かっているけれど、遊びとは言え少しやり過ぎではないかな。何かいけないことでもやってしまったのだろうか。
このように「縄に掛かる」は「何かの罪をおかして捕らえられた」という意味で使用されていることがわかりますね。例文の1と2は「捕らえられる」という意味で、例文の3は「実際の縄で縛られる」として使用されています。
「罠に掛かる」:計略にはまってだまされること
今回最初にご紹介する類義語が「罠に掛かる」(わなにかかる)です。口語でもよく使用されている慣用句ですが、念のため国語辞典で確認しておきましょう。
1. 動物や鳥などがわなにひっかかる。
2. 他人の計略にはまってだまされる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「罠に掛かる」
「縄に掛かる」の類義語としては2の意味ですね。ただし「罠に掛かる」は「だまされる」という意味ですから、実際に「捕らえられる」という「縄に掛かる」とはやや違う意味であると言えるでしょう。
「手が後ろに回る」:悪事を働いて捕らえられること
次にご紹介する類義語が「手が後ろに回る」(てがうしろにまわる)です。こちらも意味を確認しておきましょう。
《後ろ手にしばられるところから》悪事を働いて捕らえられる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「手が後ろに回る」
「手が後ろに回る」は「縄に掛かる」とほとんど同じ意味を有していることがわかりますね。意味の違いとしては縛られるものが縄に限定されているかどうかと言えるでしょう。
「囚われ」:敵に捕らえられること
最後にご紹介する類義語が「囚われ」(とらわれ)です。こちらも意味を確認しておきましょう。
敵にとらえられること。また、その状態。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「囚われ」
「囚われ」もこのように「縄に掛かる」とほとんど同じ意味を有していることがわかります。「手が後ろに回る」と同じように、捕らえられるものが縄に限定されているかどうかが違いと言えるでしょう。口語ではよく「囚われの身」として使われ、「逮捕されて、または捕虜となって身の自由を奪われた状態。囚われの身の上。」という意味ですから合わせて覚えておくことをおすすめします。
\次のページで「「縄に掛かる」の対義語は?」を解説!/