端的に言えば胸にこたえるの意味は「心に強く感じる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「胸にこたえる」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
「胸にこたえる」の意味や語源・使い方まとめ
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それでは早速「胸にこたえる」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「胸にこたえる」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。
「胸にこたえる」の意味は?
「胸にこたえる」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。
1.心に強く感じる。痛切な思いが残る。胸にひびく。「何気ない一言が―・えた」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「胸にこたえる」
「胸にこたえる」は心に強く感じる、痛切な思いが残るという意味をもった慣用句です。心を強く揺さぶる衝撃的な場面に遭遇し、痛切に感じ入る。「胸にこたえる」はこうした状況を表して使われている言葉となっています。「こたえる」は、「応える」という字で書かれる点についても確認しておきましょう。
「胸にこたえる」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われています。少し古風な表現となっており、あまり日常的には使用されていない点についても覚えておきましょう。この機会に「胸にこたえる」の意味・用法を確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。
「胸にこたえる」の語源は?
次に「胸にこたえる」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「胸にこたえる」の語源ははっきりとはしていません。「胸にこたえる」の語源ははっきりとはしていないと覚えておきましょう。また語源とあわせて「胸にこたえる」がいつ頃から使われだしたのかという点についても確認しておきましょう。
1678年の色道大鏡には「潜(ひそか)に、とすればかかりかくすればよしなどいひきかしむれば、胸にこたへ」としてこの言葉が登場しています。このことから「胸にこたえる」は非常に古くから現在と同様の意味で使われていたことが分かりますね。こちらの点についても覚えておきましょう。
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「胸にこたえる」の使い方・例文
「胸にこたえる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.彼の何気ない一言が胸にこたえた。
2.戦争によって無惨な姿に変わり果てた街の光景は、胸にこたえた。
3.彼女の言葉は胸にこたえるものがあって、黙ってしまった。
「胸にこたえる」は例文のように、心に強く感じた様子・痛切な思いが心に残った様子を表して使われています。かけられた言葉に強く心を揺さぶられてしまう。無惨な姿に変わり果てた街を見て、痛切に感じ入る。「胸にこたえる」はこうした場面で使われている言葉となっています。
実際に使用する際は、痛切な思いが心に残るほど強烈に感じる、というニュアンスに注意しましょう。ただ心になにか感じるのではなく、強く感じるという点が重要となっています。例文から「胸にこたえる」の意味・用法をしっかりと確認しておき、自身でも使用することができるようにしていきましょう。
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