この記事では「口裏を引く」について解説する。

端的に言えば口裏を引くの意味は「相手の本心を探る」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「口裏を引く」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「口裏を引く」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「口裏を引く」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「口裏を引く」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「口裏を引く」の意味は?

「口裏を引く」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.本心を言わせるように誘いをかける。それとなく本心を探る。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「口裏を引く」

「口裏を引く」は本心を言わせるように誘いをかける、本心を探るという意味をもった慣用句です。相手の本心を言わせるように、話しをもちかける。「口裏を引く」はこうした行為を指して使われている言葉となっています。相手に気づかれないように、それとなく本心を探るというニュアンスに注意しましょう。

「口裏を引く」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われている言葉です。古風な表現となっており、日常的に使用される言葉ではない点も覚えておきましょう。この機会に「口裏を引く」の意味・用法を確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「口裏を引く」の語源は?

次に「口裏を引く」の語源を確認しておきましょう。口裏を引くの「口裏」とは、言葉や話し方に隠されているもの、またはその人物の心の中を伺うことができるような言葉や話し方を意味しています。「口裏を引く」は、こうした「口裏」、つまり相手の言葉や話し方に隠された本心を引き出すことを指した言葉です。

1780年の滑稽本・古朽木には「母の口末(クチウラ)を引ても、十両出してくれればよいひき」として、この言葉が登場しています。このことから「口裏を引く」は非常に古くから現在と同様の意味で使われている言葉であることが分かりますね。こちらの点についてもあわせて覚えておきましょう。

\次のページで「「口裏を引く」の使い方・例文」を解説!/

「口裏を引く」の使い方・例文

「口裏を引く」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.どうも隠し事があるようなので、口裏を引いてみる。
2.なにか思うところがありそうだったので、口裏を引く。
3.口裏を引いても、なかなか尻尾を出さない。

「口裏を引く」は例文のように、相手の本心をそれとなく探る、本心を言わせるように誘いをかけるという意味で使われている言葉です。相手に隠し事があることを様子から察し、気づかれないように探る。思う所がある様子を見て、相手の本心を言わせるように誘いをかける。

「口裏を引く」はこうした行為を表して使われている言葉となっています。古風な表現であるため、あまり一般的には使われていないという点に注意しましょう。古い書籍などに、時折登場する言葉となっています。例文から実際の使用場面をイメージし、自身でも使用することができるようにしていきましょう。

「口裏を引く」の類義語は?違いは?

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続いて「口裏を引く」の類義語・違いについて確認していきましょう。「口裏を引く」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「口裏を引く」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「探りを入れる(さぐりをいれる)」:相手の意向や様子を調べる

「探りを入れる」は、相手の意向や様子、秘密などをそれとなく調べるという意味をもった言葉です。こちらも相手の意向・隠していることをそれとなく調べることを指す言葉となっており、「口裏を引く」と似た意味をもった類義語となっています。細かい意味に違いがあるため注意しましょう。

\次のページで「その2「詮索(せんさく)」:尋ね探すこと」を解説!/

その2「詮索(せんさく)」:尋ね探すこと

「詮索」は尋ね探すこと・細かい点まで調べ求めることを意味する言葉です。こちらも相手に尋ね、調べることを表す言葉となっており、「口裏を引く」と似た意味をもった類義語となっています。こちらはより幅広く、様々な事柄を調べる際に使われている言葉となっている点に注意しましょう。

その3「探る(さぐる)」:相手の考えや様子を調べる

「探る」は相手の考えや様子、動きなどをそれとなく調べること等を表す言葉です。こちらも相手の考えなどをそれとなく調べることを意味する言葉となっており、「口裏を引く」と似た意味をもった類義語となっています。他に未知の物事を明らかにするために探究することなども表す点など、細かい意味に違いがあるため注意しましょう。

その4「腹を探る(はらをさぐる)」:それとなく意中を探り出す

「腹を探る」はそれとなく人の意中を探りだそうとすることを意味する言葉です。こちらも人の考えをそれとなく探る行為を表す言葉となっており、「口裏を引く」とよく似た意味をもった類義語となっています。こちらも古風な表現となっているため、あまり日常的には使用しない点に注意しましょう。

その5「口裏を合わせる」:話の食い違いが起きないようにする

「口裏を合わせる」は予め相談して話の内容に食い違いが起きないようにすることを意味する言葉です。こちらも「口裏」という単語を使った表現となっており、「口裏を引く」とよく似た表現となっています。意味はそれぞれ大きく異なる言葉となっているため、注意して覚えておきましょう。

「口裏を引く」の対義語は?

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つづいて「口裏を引く」の対義語についても確認していきましょう。「口裏を引く」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「度外視」:問題にしない

「度外視」は問題にしないこと・無視することを意味する言葉です。「口裏を引く」が本心を言わせるように誘いをかけること、本心を探ることを意味していたのに対し、こちらはそうした積極的な行動をとらず問題にしない、無視することを意味しています。対義語としてこちらも覚えておきましょう。

\次のページで「「口裏を引く」を使いこなそう」を解説!/

「口裏を引く」を使いこなそう

この記事では「口裏を引く」の意味・使い方・類語などを説明しました。「口裏を引く」は本心を言わせるように誘いをかける、それとなく本心を探るという意味をもった慣用句です。古風な表現であるため、あまり一般的に使用されている言葉ではない点についても覚えておきましょう。

また類義語には「探りを入れる」、「詮索」、「探る」、「腹を探る」、「口裏を合わせる」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「口裏を引く」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「口裏を引く」について解説する。

端的に言えば口裏を引くの意味は「相手の本心を探る」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「口裏を引く」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「口裏を引く」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「口裏を引く」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「口裏を引く」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「口裏を引く」の意味は?

「口裏を引く」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.本心を言わせるように誘いをかける。それとなく本心を探る。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「口裏を引く」

「口裏を引く」は本心を言わせるように誘いをかける、本心を探るという意味をもった慣用句です。相手の本心を言わせるように、話しをもちかける。「口裏を引く」はこうした行為を指して使われている言葉となっています。相手に気づかれないように、それとなく本心を探るというニュアンスに注意しましょう。

「口裏を引く」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われている言葉です。古風な表現となっており、日常的に使用される言葉ではない点も覚えておきましょう。この機会に「口裏を引く」の意味・用法を確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「口裏を引く」の語源は?

次に「口裏を引く」の語源を確認しておきましょう。口裏を引くの「口裏」とは、言葉や話し方に隠されているもの、またはその人物の心の中を伺うことができるような言葉や話し方を意味しています。「口裏を引く」は、こうした「口裏」、つまり相手の言葉や話し方に隠された本心を引き出すことを指した言葉です。

1780年の滑稽本・古朽木には「母の口末(クチウラ)を引ても、十両出してくれればよいひき」として、この言葉が登場しています。このことから「口裏を引く」は非常に古くから現在と同様の意味で使われている言葉であることが分かりますね。こちらの点についてもあわせて覚えておきましょう。

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