
初心者でもわかる!ルーターとL3スイッチの違いとは?特徴や共通点も現役エンジニアがわかりやすく解説
L2とはこのOSI参照モデルの第2層:データリンク層、L3は第3層のネットワーク層のこと。L2スイッチは同じセグメント内の通信しか行うことができませんが、L3スイッチがあれば違うセグメント同士の通信も行うことができます。L3スイッチはL2スイッチの機能に加えて、本来はルーターの機能である異なるセグメント同士の通信を可能にしたものです。
ルーターの主な機能
ルーターの基本的な機能は転送ルートの決定とデータ転送ですが、ルーターには他にもいくつかの機能があります。ここではその中でインターネット接続時に必要な機能についてみていきましょう。
NAT:ネットワークアドレスの変換
NATとはIPアドレスを変換する技術。一般的にはプライベートアドレスをグローバルアドレスに変換する技術です。企業内のネットワークでは基本的にプライベートアドレスを使用します。しかし、インターネットに接続するときにプライベートアドレスではインターネットに接続することができません。そのため、インターネットを利用するときはNATでプライベートアドレスをグローバルアドレスへの変換が必要です。
NATでセキュリティとIPアドレス問題が解決?
さらにNATはセキュリティとIPアドレスの枯渇という問題を解決してくれます。インターネットに接続するときに、端末が持っているアドレスでそのままインターネットに出てしまうと外部の悪意あるユーザから攻撃を受けてしまう可能性があるのです。外部の悪意あるユーザに端末が持っている本来のIPアドレスを知られないためにもNATを使うことは大切になります。
世界中でネットワークに接続される端末が増えたことによりIPアドレスの枯渇という問題がでてきました。NATは複数のプライベートアドレスを1つのグローバルアドレスに変換することができ、IPアドレスを節約することが可能です。このようにNATはIPアドレスの枯渇という問題を解決してくれます。

セキュリティ面からみてもインターネットに接続するときにNATを使うことは大切だな。
VPN:仮想専用回線
VPNとは「Virtual Private Network」を略した言葉です。異なる拠点のルーター同士でトンネルをはることにより、本来は公開されたネットワークであるインターネット上で仮想的に専用の回線として使うことができます。VPN機能を使うことにより高価な専用回線を契約しなくても、安全なネットワーク接続が可能です。
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