プログラミング言語の中でもメジャーな「Java」と「JavaScript」。
プログラミング初心者からしたら、何がどう違うのかわからないんじゃないか?それぞれの特徴を調べてみても、いまいちピンと来ない人も多いはずです。
今回は「Java」と「JavaScript」の違いについて、現役エンジニアのおおつけと一緒に解説していくぞ!

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

「Java」と「JavaScript」の違いとは?

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結論から言うと、「Java」と「JavaScript」はまったく違う言語です。プログラマーの中でよく説明として使われるのが「インドとインドネシアくらい違う」という表現。インドとインドネシアの国土、民族、宗教、文化が違うように「Java」と「JavaScript」も多くの要素に違いがあります。似ているのは名前くらいなのです。

「Java」:業務システム向けの言語

Javaは業務システムやアプリケーションの開発に向いた言語です。ロジックが厳格なため、複雑な計算や膨大なパターン分岐に耐えうる信頼性があります。銀行や保険会社など金融機関をはじめ、多くの大企業や官公庁でも用いられている言語です。サーバーサイド、つまり裏方の仕事をメインとしています

「JavaScript」:Webサービス向けの言語

「JavaScript」はWebサービス向けの言語です。その特徴はWebページ上で動作する機能を作りこめること。たとえば、私たちが画面上でボタンを押すと表示が変わったりしますよね。そういった「ユーザーの挙動をWebページ上から拾って処理を呼び出す」のが仕事なのです。フロントサイド、つまりユーザーの目に触れる部分の仕事をメインとしています

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具体的な違いを詳しくチェック!

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「Java」はサーバーサイド、「JavaScript」はフロントサイドで活躍することがおわかりいただけたと思います。ただこれだけでは活躍する場所の違いしかわかりませんね。ここでは「文法」「用途」「開発会社」の観点から違いを説明していきます。

その1.文法

「Java」はコンパイラ言語と呼ばれる種類です。コンパイラ言語とはプログラムの実行前にコンパイルを行う言語のこと。コンパイルとは人間の書いたソースコードを、コンピューターが読みこめるマシン語という言語に置き換えることです。つまりコンパイラ言語は事前の翻訳作業が必要な言語と言えます。

一方の「JavaScript」はインタプリタ言語という種類です。インタプリタとは「逐次翻訳」のこと。すなわちソースコードのマシン語への翻訳を、つど行うということですね。これは「実行前に翻訳時間を必要としない」ことを意味します。コンパイラ言語よりもすぐに実行できるのが特徴です。

その2.用途

「Java」の用途は大規模システムからAndroidアプリまで非常に幅が広いです。その理由は「Java仮想マシン」というソフトウェアにあります。「Java」は常に「Java仮想マシン」上で実行されるため環境に依存しないのです。よってどんな環境でも安定して稼働する汎用性があります。

「Javascript」はインタプリタ言語のためWebページ上でユーザーのアクションをすぐに処理できることが持ち味。TwitterやinstagramといったSNSも、「JavaScript」がリアルタイムな動作を実現しているんです。

その3.開発会社

「Java」はSun Microsystems社が開発しました。現在Sun Microsystems社はOracle社に買収されたため、Oracle社がJavaの開発とバージョンアップをしています。

「JavaScript」はNetscape Communications社が開発した言語です。現在「JavaScript」の開発はMozilla Foundationという非営利団体に委ねられています。Mozilla Foundationはメールアプリの「Thunderbird」で有名な団体です。

なぜ名前が似ているの?

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ここまで「文法」「用途」「開発会社」の観点で違いを見てきて、「Java」と「JavaScript」はあらゆる意味で別物だとおわかりいただけたと思います。しかしやはり気になるのは名前が似ている理由。もちろんそれは偶然ではないのです。両社の名前が似ている理由を調べていきましょう。

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「Java」の人気に「JavaScript」が便乗した!

「Java」の開発会社Sun Microsystems社と「JavaScript」の開発会社Netscape Communications社は業務提携していた時期があります。当時「Java」の急激な普及を横で見ていたNetscape Communications社自社の「LiveScript」という言語を「JavaScript」という名前に変更し、その人気に便乗しました!

便乗したとはいえ「JavaScript」の実力は本物。使いやすさから多くの企業で採用されました。現在ではGoogleをはじめ、あらゆるITサービスで必要不可欠な言語となっています。

「Java」と「JavaScript」はまったく別のプログラミング言語

今回は「Java」と「JavaScript」の違いについて調べてきました。「Java」は業務システム向けであり、「JavaScript」はWebサービス向けであること。そして「文法」「用途」「開発会社」の違いから、名前が似ている理由までを解説しました。

「Java」はその汎用性の高さと信頼性から私たちの生活を支えている言語です。また「JavaScript」は拡張性が高く、四半世紀以上前にリリースされたにも関わらず現在でも将来を期待されている言語。どちらの言語も魅力的と言えますね。

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雑学

3分でわかる「Java」と「JavaScript」の違い!何で似た名前なの?文法や用途の違いも現役エンジニアがわかりやすく解説

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「Java」はサーバーサイド、「JavaScript」はフロントサイドで活躍することがおわかりいただけたと思います。ただこれだけでは活躍する場所の違いしかわかりませんね。ここでは「文法」「用途」「開発会社」の観点から違いを説明していきます。

その1.文法

「Java」はコンパイラ言語と呼ばれる種類です。コンパイラ言語とはプログラムの実行前にコンパイルを行う言語のこと。コンパイルとは人間の書いたソースコードを、コンピューターが読みこめるマシン語という言語に置き換えることです。つまりコンパイラ言語は事前の翻訳作業が必要な言語と言えます。

一方の「JavaScript」はインタプリタ言語という種類です。インタプリタとは「逐次翻訳」のこと。すなわちソースコードのマシン語への翻訳を、つど行うということですね。これは「実行前に翻訳時間を必要としない」ことを意味します。コンパイラ言語よりもすぐに実行できるのが特徴です。

その2.用途

「Java」の用途は大規模システムからAndroidアプリまで非常に幅が広いです。その理由は「Java仮想マシン」というソフトウェアにあります。「Java」は常に「Java仮想マシン」上で実行されるため環境に依存しないのです。よってどんな環境でも安定して稼働する汎用性があります。

「Javascript」はインタプリタ言語のためWebページ上でユーザーのアクションをすぐに処理できることが持ち味。TwitterやinstagramといったSNSも、「JavaScript」がリアルタイムな動作を実現しているんです。

その3.開発会社

「Java」はSun Microsystems社が開発しました。現在Sun Microsystems社はOracle社に買収されたため、Oracle社がJavaの開発とバージョンアップをしています。

「JavaScript」はNetscape Communications社が開発した言語です。現在「JavaScript」の開発はMozilla Foundationという非営利団体に委ねられています。Mozilla Foundationはメールアプリの「Thunderbird」で有名な団体です。

なぜ名前が似ているの?

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ここまで「文法」「用途」「開発会社」の観点で違いを見てきて、「Java」と「JavaScript」はあらゆる意味で別物だとおわかりいただけたと思います。しかしやはり気になるのは名前が似ている理由。もちろんそれは偶然ではないのです。両社の名前が似ている理由を調べていきましょう。

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