今回は、そんな味噌と醤油の製造方法やルーツなどについて触れながら、雑学好き現役大学院生ライターのききと一緒に解説していきます。
ライター/きき
植物について研究している現役大学院生。生物や植物だけでなく、言語や旅行、文化などあらゆるジャンルにも興味がある。誰もが面白い・分かりやすいと思ってくれるようなライターを目指している。
違い1. 誕生するまでの過程
image by iStockphoto
味噌と醤油の1つ目の違いは、それらが誕生した過程です。味噌と醤油はそれぞれどのように誕生したのでしょうか。また、どちらが先に生まれ、どのように食べられていたのでしょうか。ここでは、味噌と醤油が誕生するまでの過程について簡単に解説していきます。
味噌:「醤」の熟成途中で誕生した
味噌は、「醤(しょう、ひしお)」という中国古代の大豆塩蔵食品から生まれたと言われています。実は味噌は、この醤を熟成させる途中のもの。この味がとても良かったことから新たな食品として発展したのです。
「味噌」の名前の由来は、「未だ醤になっていないもの」から「未醤(みしょう)」になり、それが「みしょ」から「みそ」へと変化したと考えられています。
味噌はいつからどのように日本に伝わってきたのかは不明ですが、平安時代では既に食べられていました。この時代の味噌は今と違って高級品で、庶民が口にすることはなかったそう。味噌を調味料として使われることはほとんどなく、舐めたり、ご飯に付けたりして食べられていました。室町時代では、現在の味噌料理のほとんどがこの時代に作られたとされ、保存食として庶民にも広まったのです。
こちらの記事もおすすめ

【四字熟語】「手前味噌」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!
醤油:味噌から生まれた
image by iStockphoto
実は、醤油はある味噌を生成する途中で生まれたと言われています。
その味噌とは、鎌倉時代に信州の禅僧である覚心が伝えたとされる、中国の径山寺味噌(きんざんじみそ)。覚心は、この味噌の製法を和歌山県の西方寺へと持ち帰り、和歌山県を中心に広まったとされます。径山寺味噌には、ナスやキュウリなどの夏野菜が入っており、おかずとしてご飯と一緒に食べられていたそう。
この味噌を製造する過程で、桶の底に溜まっていた液体が醤油の原型と言われているのです。この調味料の製造方法は主に寺院に広まり、室町時代の中頃には、現在の醤油とほぼ同じようなものが出来上がりました。江戸時代になると濃口醤油が広まり、そばや天ぷら、蒲焼きなどの調味料として使われるようになったのです。
こちらの記事もおすすめ

武士たちが勝ち取った「鎌倉時代」はどんな時代?を歴史マニアが5分でわかりやすく解説
違い2. 味噌と醤油の作り方
味噌は醤から、醤油は味噌から生まれたのでした。私たちの生活では、この2つの調味料は欠かせませんよね。そんな少し似たルーツを持っている醤油と味噌は現在、どのように作られているのでしょうか。ここでは、味噌と醤油の製造方法について簡単に解説していきます。
味噌:原料は大豆・米・麦・食塩
image by iStockphoto
味噌を作るためには、大豆と米、麦、食塩が必要です。味噌づくりには大豆が必用不可欠。特に、煮えやすく、炭水化物含量が多く、大粒で光沢がある大豆は味噌に良いとされています。また、米と麦は麹を作る原料となっており、この2つも味噌作りには欠かせません。詳しい製造方法を以下にまとめました。
1. 原料に塩を加える:味噌の香りや微生物を作る
2. 麹を作る:蒸した米と麦に麹菌の元を散布して麹を作る
3. 大豆を水に浸けて蒸す:よく水分を含ませる
4. 大豆を磨り潰す:よく冷やしてから潰す
5. 発酵、熟成させる:大豆と麹、酵母菌、食塩などを混ぜる
6. 検査する:アルコール、色度、微生物検査など
7. 容器に詰める:一定量の味噌を入れる
\次のページで「醤油:原料は大豆・小麦・食塩」を解説!/







