端的に言えば目にも留まらぬの意味は「あまりに速い」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「目にも留まらぬ」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
「目にも留まらぬ(めにもとまらぬ)」の意味や語源・使い方まとめ
image by iStockphoto
それでは早速「目にも留まらぬ」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「目にも留まらぬ」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。
「目にも留まらぬ」の意味は?
「目にも留まらぬ」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。
1.あまりに速くてはっきりと見定めることができない。
出典:精選版 日本国語大辞典「目にも留まらぬ」
「目にも留まらぬ」はあまりにも速く、はっきりと見定めることができないという意味をもった言葉です。速度が速すぎるため、それをしっかりと見ることができない。「目にも留まらぬ」はこうした様子を表している言葉となっています。動作の速さを表す表現として覚えておきましょう。
「目にも留まらぬ」は書籍・新聞等の文章中を中心として使用されています。口語ではあまり使用されないため注意が必要です。こちらの点についてもあわせて覚えておきましょう。この機会に「目にも留まらぬ」の意味・用法について、しっかりと覚えておき、自身の語彙力を高めていきましょう。
「目にも留まらぬ」の語源は?
次に「目にも留まらぬ」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「目にも留まらぬ」の語源は現在はっきりとはしていません。「目にも留まらぬ」の語源ははっきりしていないと覚えておきましょう。またあわせて「目にも留まらぬ」がいつ頃から使われだしたのか、という点についても確認しておきましょう。
1921年の寺田寅彦・芝刈では「非常な目にも止らぬ速度で、空を蔽ふ森を薙ぎ立てるのである」としてこの言葉が登場しています。このことから「目にも留まらぬ」は古くから現在と同様の意味で使われていることが分かりますね。こちらの点についてもあわせて覚えておきましょう。
\次のページで「「目にも留まらぬ」の使い方・例文」を解説!/