みんなは「相対湿度」と「絶対湿度」の違いを説明できるか?湿度はわかるけど相対湿度と絶対湿度の違いまでは分からないという人も多いでしょう。湿度は過ごしやすい環境かどうかを判断する、重要な目安のひとつです。そこで今回はそんな湿度について学んでいく。
担当は化学系科学館職員のたかはしふみかです。
ライター/たかはし ふみか
高校は化学部、大学は工学部の化学系学科出身の科学館職員。試薬を整理したり実験したり、子供と触れ合える科学館の仕事が大好き。
#1 湿度とはどんなもの?
天気予報で聞く機会も多い湿度。辞書で調べると次のように定義されています。
空気中の水蒸気の量や、空気の湿りぐあいの程度などを表す量。
大気中の湿度は、場所や高さや時刻などによって異なり、人間の生活に大きく影響するほか、気象学上重要な要素である。
[コトバンク]
雨の日が多い6月。梅雨と呼ばれるこの時期は、ジメジメとしてカビが生えやすくなります。またお風呂やお湯を沸かすキッチン、洗濯物を部屋干ししている部屋は他の部屋に比べてむしむししていますね。これは雨が降ったり水を使ったりすると空気中に含まれる水蒸気の量が多くなり、湿度が高い状態となるからです。
湿度が高いと、汗が蒸発しづらく熱がこもるため人は不快に感じます。なぜ汗が蒸発しづらいのか、なぜ不快なのかは後で解説しますね。
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相対湿度
空気中の水蒸気量と、その時の温度で空気が含み得る最大限の水蒸気量との比率。湿度。
ある温度における気体(通常空気)の中の水分の量を,その条件での飽和水蒸気の水分の量で割って100倍した値。
[コトバンク]
天気予報で言われる湿度は、この相対湿度のことを意味しています。湿度が高いほど含まれる水蒸気の量は多く、ジメジメするのです。相対湿度は次のように求められます。
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