「世話を掛ける」の使い方・例文
「世話を掛ける」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1. あの問題で日本は諸外国に世話を掛けているはずだから、今日起こったこの事象について頭が上がらないはずだ。身動きが取りづらい状況だよ。
2. 僕が責任もって精選すると言ったのに、時間が無くて任せてしまってごめんね。世話を掛けて申し訳ないとは思っているんだけど。
3. 家族なんだから、世話を掛けているとか言わないでよ。困った時はお互いさまでしょ。
このようにどの例文においても「世話を掛ける」は何らかの面倒を他者に負わせている際に使用されていることがわかります。面倒を負うおよび負わせる主体は例文にもあるように、「日本」のような大きな対象でも「僕」のような個人でも、「世話を掛ける」は使うことが可能です。
「世話が焼ける」:手数がかかること
今回最初にご紹介する類義語が「世話が焼ける」(せわがやける)です。口語でもよく使用される慣用句ですが、念のため国語辞典で意味を確認しておきましょう。
他人の手助けが必要で、手数がかかる。面倒である。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「世話が焼ける」
「世話が焼ける」は「世話を掛ける」と同じように面倒な事象が生じていることを表す慣用句ですが、比較すると「世話を掛ける」は誰か「他者」に面倒を負わせていることを示すのに対し、「世話が焼ける」は客観的にその面倒を捉えていることが違いと言えます。
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「世話になる」:人のやっかいになること
次にご紹介する類義語が「世話になる」です。こちらも意味を確認しておきましょう。
人のやっかいになる。人の援助を受ける。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「世話になる」
「世話になる」は「世話を掛ける」とほとんど同じ意味を有していることがわかりますが、どちらかというと「世話を掛ける」が面倒を押しつけているのに対し、「世話になる」は他者から支援を受けることに主眼を置いた慣用句であると言えるでしょう。
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「煩わす」:面倒をかけること
今回最後にご紹介する類義語が「煩わす」(わずらわす)です。しっかりと読むことができたでしょうか、こちらも意味を確認しておきましょう。
1. 心配させる。悩ます。
2. ほねをおらせる。面倒をかける。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「煩わす」
「世話を掛ける」の類義語としては2の意味で、「煩わす」はほとんど同じ意味を有していることがわかりますね。漢字および読み方を間違えやすいので、しっかりと覚えておきましょう。
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