太陽の周りを公転運動している地球から太陽方向を眺めると、地上からは昼間の空が明るくて確認できないが、背景の星々が太陽に対して東から西にゆっくり移動し、1年かけてふたたび元の位置に戻ってくる。星々を基準にして考えれば、太陽が1年かけて天球上を一周しているともいえる。これを年周運動といい、天球上の太陽の通り道を黄道という。
(出典:コトバンク「年周運動」)
また、地球は太陽の周りを365日かけて1回転しています。これが公転ですね。星空を見ても1日2日ではあまり違いを感じることができません。しかし、1か月や季節ごとに星空を比べると見える星座は少しずつ位置が変化しているのです。
例えば冬の星座の代表、オリオン座。10月頃は午後11時くらいに東の空に見る事ができます。しかし、12月頃は午後7時には東の空に現れるのです。このように星空は1年というスパンでゆっくりと変化し、元の位置に戻ってきます。この1年をかけた天体の動きを年周運動というのです。
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おさらい!自転と公転
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ここで、先ほどから何度も登場してきている惑星の動き「自転」と「公転」をおさらいしましょう。
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太陽系の惑星の自転
惑星が地軸を中心にコマのように回転することを自転といいます。地球は約24時間をかけて自転していますね。惑星によって自転の速度は異なります。
金星/243日(自転の向きは地球と反対)
水星/58.6日15時間30分30秒
冥王星/6日9時間17分32秒(自転の向きは地球と反対)
火星/24時間37分22秒
地球/23時間56分4秒
天王星/17時間14分24秒(自転の向きは地球と反対)
土星/約10時間14分(場所によって異なる)
海王星/16時間6分36秒
木星/約9時間50分(場所によって異なる)
最も自転周期の長い金星は、8か月でやっと1回自転します。ちなみに天体は東から登って西に沈むように見えますが、それは地球が西から東(北半球から見たら反時計回り)という向きで自転しているからです。ちょっとややこしいですが、覚えておいてください。
太陽系の惑星の公転
公転は他の天体の周りを回転する運動のことです。地球は太陽の周りを公転し、月は地球の周りを公転しています。
水星/約88日
金星/約225日
地球/365日
火星/約687日
木星/約12年
土星/約30年
天王星/約84年
海王星/約165年
日周運動による星の動き
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日本がある北半球。北半球で星は東から登った星が南の空を通って西に沈みます。そして北の空を見ると星は北極星の周りを半時計回りに回っているのです。では南半球からはどう見えるのでしょうか。南半球で星は東から登って北の空を通って西に沈みます。そして南の空を時計回りしているのです。
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