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生物の純系ってどういう意味?遺伝子や形質についても現役理系学生がわかりやすく解説

遺伝子:遺伝情報の1つの単位

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遺伝子とは、遺伝情報の1つの単位のことで、その実体は細胞の核の中に存在する「DNA」なのです。つまり、メンデルの実験の結果から仮説が立てられた「何らかの物質」に相当しますね。この遺伝子が形質を支配しており、ある遺伝子を持っていれば、それに相当する形質を発現することになります。

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ちなみに、形質が同じであるということは、その形質を表す遺伝子も同じであるということになるな。遺伝的に純系であっても、見た目で変異が観察されることがまれにあるぞ。これは後ほど詳しく解説しよう。

純系の作り方と変異について

純系とは、親や子、孫が持つある形質が全て同じであることでした。この純系を作るには、自家受精をするか、もしくは自家受精ができない動物などの場合、親子間や兄弟間などで近親交配をし、これを何世代に渡って繰り返す必要があります。ここでは、純系の作り方の例を学習しましょう。

また、純系で起こる突然変異についても解説します。

自家受精:同じ個体の卵細胞と精細胞の間で受精する

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自家受精について、エンドウを例に解説していきますね。エンドウの花には、雄しべと雌しべがどちらも存在します。このため、雄しべでできた花粉は直接、雌しべの柱頭に着くことで、自家受粉がされるのです。そして、その後、胚のうで卵細胞と精細胞が受精します。

自家受精をするということは、遺伝的に同じものが受精し、そこに親と同じ遺伝子を持つ個体が生まれることになるのです。この方法をとることで、特定の形質が何世代にも渡って発現する純系が出来上がります。

突然変異:親になかった分子形質が子に現れる

純系であることから、形質が同じであれば遺伝的にも同じであることが考えられますよね。しかし、まれに、遺伝的に純系であっても形質が異なる(変異する)ということがあります。この変異は形質が環境による影響を受けることで起こることなのです。そのため、この形質は次の世代に遺伝することはありません。

また、自家受精や近親交配を繰り返していくと突然変異が起こりやすくなってしまいます。突然変異とは、親になかった分子形質などが突然、子供に現れ、それが遺伝する現象のことです。メンデルのような実験を行う場合、この現象は非常に厄介なものになるので注意する必要があります。

\次のページで「純系の活用」を解説!/

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