ドライアイスの歴史は?
ドライアイスは炭酸ガス(二酸化炭素)を固体にしたものですが、そもそも炭酸ガスという名前は1600年頃にベルギーの科学者ヘルモントによって名付けられたと言われています。
その後、1834年にドイツの化学者チロリェーが「炭酸ガス」を固体することに成功しました。さらに、1895年にイギリスの化学者エルワシーとヘンダーソンが、炭酸ガス固化法の特許を取得。固体炭酸が商品として冷凍方向に使用できると提唱したのです。
1925年に固体炭酸製造会社「ドライアイス・コーポレーション」が設立されました。ドライアイス・コーポレーションにより、アイスクリームの長距離輸送が可能になったと言われています。このとき使われた「ドライアイス」という名前が、今でも一般名として使われているのです。
ドライアイスを安全に処理するには?
食品を買ったら付いてくるドライアイスは、子どもが科学実験に使うほどメジャーですが、使い方を間違えれば人体に危険を及ぼす可能性もあります。必ず覚えておきましょう。
処理方法1:風通しの良いところで放置
ドライアイスメーカー会、全日本ドライアイスディーラー会が推奨している方法は「風通しの良い場所で自然に消滅させる」です。特にわざわざ何かする必要はなく、放置さえすれば自然と固体の二酸化炭素が昇華していき、消滅します。
風通しの良いところで行う理由は、昇華の効率を上げるためと、発生した二酸化炭素を吸い込みすぎないようにするためです。二酸化炭素は空気より重いので、床に溜まってしまいます。小さなお子さんがいるご家庭では、より注意してドライアイスを処理するようにしましょう。
処理方法2:発泡スチロールの箱に入れて放置
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次にご紹介する処理方法は「発泡スチロールの箱に入れて放置」です。ご家庭での処理方法として最もよく紹介されている方法ですね。
発泡スチロールの箱の中に入れて放置していれば、数時間のうちに二酸化炭素に昇華していき、なくなるそうです。固体のドライアイスから気体の二酸化炭素になる際に、体積が750倍になると言われています。密閉した容器で行うと破裂する恐れがありますので、密封しないような容器で放置するように心がけましょう。
処理方法3:水をかける
最後に、素早くドライアイスを処理する方法をご紹介します。それは、ドライアイスに水をかける方法です。
水ではなくお湯ならもっと早く処理できるのでは?と考えるかもしれませんが、お湯を使う方法は危険だと言われています。ドライアイスとお湯の温度差があまりに大きいことにより、大量の白い煙(水と氷の塊)が発生し、さらに二酸化炭素も多量に発生するので、注いでいる熱湯が跳ねたり、ドライアイスの破片が飛び散ったり、容器が壊れるなど、様々な危険が予測されるのです。
ちなみに保存しておく場合は?
ドライアイスを長持ちさせ、保管するには、以下の方法を1つまたは複数試すのが良いです。
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