この記事では「袖を分かつ」について解説する。

端的に言えば袖を分かつの意味は「関係を断つ」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「袖を分かつ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「袖を分かつ」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「袖を分かつ」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他分類としては日本語のことわざではなく、慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「袖を分かつ」の意味は?

「袖を分かつ」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の人気ウェブサイト・無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.一緒にいた人と別れる。関係を断つ。袂たもとを分かつ。「盟友と―・つ」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「袖を分かつ」

「袖を分かつ」は人と別れること、関係性を断ってしまうことを意味する慣用句です。特に長年付き合いのあった二人が、思想の違い・意見の相違などによって以降関係を断つ、といった場面を表して使われることが多くなっています。同様の意味で「袂を分かつ」という表現もあるため、あわせて覚えておきましょう。

書籍・新聞等の文章中を中心として、現在も時折使われている言葉です。古風なニュアンスをもった表現となっているため、こちらの点にも注意して覚えておきましょう。意味・用法をこの機会にしっかりと覚えておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「袖を分かつ」の語源は?

次に語源を確認しておきましょう。残念ながら語源は現在はっきりとはしていません。語源ははっきりとはしていないと覚えておきましょう。同様の意味で使われている「袂を分かつ」は、和服の袂を語源としています。

元々袂には魂が宿ると言われており、この袂を女性が好意をもった男性に向けて振ることで、相手の魂を呼び寄せ一緒になれると考えられていました。こうした縁を作る袂を分かつこと、つまり関係を断つことを意味するようになります。「袖を分かつ」の語源とあわせて確認しておきましょう。

\次のページで「「袖を分かつ」の使い方・例文」を解説!/

「袖を分かつ」の使い方・例文

「袖を分かつ」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.旧来の友人と袖を分かつ結果となった。
2.長い付き合いのあった二人だったが、生来の気質の違いから、最後には袖を分かつこととなった。
3.傍目には良いコンビだったが、二人の芸風の違いが袖を分かつ発端となった。

「袖を分かつ」は例文のように、長年付き合いのあった二人が交流を止める結果となった様子を表す言葉です。喧嘩・諍いや、思想・気質の違いなどによって、関係の深いふたりが関係を経ってしまう。こうした状況を表して使われている言葉となっています。関係を断つニュアンスに注意が必要です。

古風な表現となっており、実際に使用する際はこちらの点にも注意しましょう。また口語では基本的に使われることがありません。「袂を分かつ」とは使用頻度に違いがあります。実際の使用場面を例文からイメージして覚えていきましょう。

「袖を分かつ」の類義語は?違いは?

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続いて類義語・違いについて確認していきましょう。類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「袂を分かつ(たもとをわかつ)」:今まで一緒だった人と関係を断つ

「袂を分かつ」は今まで一緒だった人と関係を断つという意味をもつ言葉です。こちらも付き合いのある人と交流を止めることを意味している言葉となっており、「袖を分かつ」と非常によく似た意味をもった類義語となっています。細かい意味・使用頻度等に違いがあるため注意しましょう。

\次のページで「その2「決別(けつべつ)」:きっぱりと別れる」を解説!/

その2「決別(けつべつ)」:きっぱりと別れる

「決別」はいとまごいをして別れること、きっぱりと別れることを意味する言葉です。こちらも付き合いのある人と交流を止めることを意味している言葉となっており、「袖を分かつ」と非常によく似た意味をもった類義語となっています。細かい意味に違いがあるため、注意して使い分けていきましょう。

その3「断交(だんこう)」:交際を止める

「断交」はまじわりを断つこと、特に国家間が交際を止めることを意味する言葉です。こちらも交流を止めることを意味する言葉となっており、「袖を分かつ」と非常によく似た意味をもった類義語となっています。こちらは国家間が交際を止めることを表す点に注意しましょう。

その4「手を切る」:関係を断つ

「手を切る」は関係を断つこと、縁を切ること、悪い関係・男女の関係を精算することを意味する言葉です。こちらも交流を止めることを意味している言葉となっており、「袖を分かつ」と非常によく似た意味をもった類義語となっています。特に悪い関係・男女の関係の精算を表す点に注意しましょう。

「袖を分かつ」の対義語は?

つづいて「袖を分かつ」の対義語についても確認していきましょう。「袖を分かつ」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「復縁」:元の関係に戻る

「復縁」は離婚した夫婦・離縁した養子縁組などが元の関係に戻ることを意味する言葉です。「袖を分かつ」が長年付き合いのあった二人が関係を断つことを意味していたのに対し、こちらは関係を経った夫婦・養子縁組などが関係を取り戻すことを意味しています。対義語としてこちらも覚えておきましょう。

「袖を分かつ」の英訳は?

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つづいて「袖を分かつ」の英語訳についても確認していきましょう。

\次のページで「「make a break with」:人と決別する」を解説!/

「make a break with」:人と決別する

「make a break with」は人と決別する、きっぱりと別れることを意味する言葉です。関係を断つことを意味している言葉となっており、日本語とよく似た意味を表現することができます。英語での表現としてこちらの表現についても覚えておきましょう。

「袖を分かつ」を使いこなそう

この記事では「袖を分かつ」の意味・使い方・類語などを説明しました。「袖を分かつ」は一緒にいた人と別れる・関係を断つことを意味する慣用句です。特に長年付き合いのあった二人が、思想や気質の違いなどによって関係を断つことを意味しているという点に注意しましょう。

また類義語には「袂を分かつ」、「決別」、「断交」、「手を切る」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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【慣用句】「袖を分かつ」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「袖を分かつ」について解説する。

端的に言えば袖を分かつの意味は「関係を断つ」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「袖を分かつ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「袖を分かつ」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「袖を分かつ」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他分類としては日本語のことわざではなく、慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「袖を分かつ」の意味は?

「袖を分かつ」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の人気ウェブサイト・無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.一緒にいた人と別れる。関係を断つ。袂たもとを分かつ。「盟友と―・つ」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「袖を分かつ」

「袖を分かつ」は人と別れること、関係性を断ってしまうことを意味する慣用句です。特に長年付き合いのあった二人が、思想の違い・意見の相違などによって以降関係を断つ、といった場面を表して使われることが多くなっています。同様の意味で「袂を分かつ」という表現もあるため、あわせて覚えておきましょう。

書籍・新聞等の文章中を中心として、現在も時折使われている言葉です。古風なニュアンスをもった表現となっているため、こちらの点にも注意して覚えておきましょう。意味・用法をこの機会にしっかりと覚えておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「袖を分かつ」の語源は?

次に語源を確認しておきましょう。残念ながら語源は現在はっきりとはしていません。語源ははっきりとはしていないと覚えておきましょう。同様の意味で使われている「袂を分かつ」は、和服の袂を語源としています。

元々袂には魂が宿ると言われており、この袂を女性が好意をもった男性に向けて振ることで、相手の魂を呼び寄せ一緒になれると考えられていました。こうした縁を作る袂を分かつこと、つまり関係を断つことを意味するようになります。「袖を分かつ」の語源とあわせて確認しておきましょう。

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