端的に言えば胸をふくらませるの意味は「期待・喜びで胸を一杯にする」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「胸をふくらませる」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
「胸をふくらませる」の意味や語源・使い方まとめ
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それでは早速「胸をふくらませる」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。また「胸をふくらませる」は分類としては慣用句であるという点も抑えておきましょう。
「胸をふくらませる」の意味は?
「胸をふくらませる」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。
1.期待や喜びで胸がいっぱいになる。「希望に―・す」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「胸をふくらます」
「胸をふくらませる」は期待や喜びで胸がいっぱいになるという意味をもつ慣用句です。これから良いことが起こるという期待、また喜びが心中に溢れることを指しています。「期待に胸をふくらませる」といった言い回しで使われることが多いですね。
「胸をふくらませる」は、胸が躍る・胸が高鳴るなどと同様に「胸」という単語を用いた喜びの表現となっています。また期待・喜びといったポジティブな感情が心中に溢れる意味となっており、ネガティブな意味では使われません。
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「胸をふくらませる」の語源は?
次に「胸をふくらませる」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「胸をふくらませる」の語源は現在はっきりとはしていません。「胸をふくらませる」の語源ははっきりとしていないと覚えておきましょう。つづいて「胸をふくらませる」がどういった時代から使用されているのか確認していきましょう。
1935年~36年の高見順・故旧忘れ得べきには「選ばれた勝利者だと彼は新しい学生服の胸をふくらませ」としてこの言葉が登場しています。こちらを見ると「胸をふくらませる」は古くから現在と同様の意味で使われていることがわかりますね。こちらも覚えておきましょう。
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