

ライター/きき
大学生の頃は農学部に所属し植物のことを勉強した。現在は大学院に進学し植物のことを研究中。生物や植物の面白さを伝えられるライターを目指している。
タコには骨があるの?ないの?

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私たちがお寿司などでいただくタコ。水中をのびのびと泳ぐタコには、果たして、他の魚たちと同じように骨があるのでしょうか。高校生物ではあまり触れませんが、ここでは、タコの特徴や進化について触れながら、タコは骨を持つのかどうかを学んでいきましょう。
結論:タコに骨はない!
結論から言うと、タコには骨が存在しません。そもそも、タコは軟体動物門の頭足綱に属しています。軟体動物はその名の通り、骨がないことから柔軟な体を持っているのです。さらに軟体動物の中には内臓を守るといった利点がある骨がない代わりに、殻を持つ生物がいます。しかし、タコが属している頭足綱のほとんどは殻も持っていないのです。頭足綱には、タコの他に、イカやコウモリダコ、オウムガイがいます。また、絶滅してしまったアンモナイトもこの頭足綱に含まれていますよ。
多くの生物が持つ骨が体内に存在しない軟体動物。非常に不思議な体の構造をしていますね。
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なぜ骨がないの?
タコにはなぜ、体を支えるための骨が存在しないのでしょうか。タコに骨がないのは、タコの進化が大きく関係しているのです。そこで、まずはタコが誕生するまでの過程について学んでいきましょう。
タコの誕生

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それでは、ここでタコが誕生するまでの流れを学びましょう。この進化の流れを学ぶことで、なぜタコに骨がないのかと言う謎が明らかになります。上記の図を参考に、生物が誕生したばかりの頃からさかのぼって見ていきましょう。
1. 先カンブリア紀
今からおよそ5.5億~6億年前のこと。地球上に初めて生物が誕生しました。その時の原始的な生物には骨や胃などの発達した内臓がもちろんなく、単純な軟らかい塊のような非常にシンプルな体のつくりを持っていたのです。
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