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北大西洋条約機構(NATO)とは?設立の背景やその目的を元大学教員が5分でわかりやすく解説

北大西洋条約機構 NATOの組織の特徴

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ここまでNATOの活動の概要を見てきましたが、そもそもNATOとはどのような組織なのでしょうか。そこで、NATOがどのような組織により構成されているのか、おおまかに紹介していきます。

NATOに中心となる国家は存在しない

NATOは、もともとアメリカとイギリスの主導により設立されました。しかしながら組織としては、特定の力を持つ国は存在しません。NATOの盟主は各加盟国の政府。国力や加盟時期に関わらず、それぞれの国の政府の権利は平等とされています。

NATOの中央機関となるのが北大西洋理事会。あらゆる議案が話し合われます。ここで何かを決定したり承認したりするときは、全会一致が原則。多数決の制度はNATOにおいて採用されていません。そのためひとつの国が反対すれば否決となります。

複数に理事会によりさまざまな問題が協議

NATOでは、週1回行われる常設理事会のほかに、1年に2回のペースで開催される閣僚クラスの理事会、そのほかの臨時の理事会が開催されています。ただし、軍事がらみの意思決定は理事会ではなく防衛計画委員会にて実施。核問題にについては、核計画グループにて話し合われます。

理事会・防衛計画委員会の下にあるのが常設委員会。必要に応じて、委員会が設けられます。NATOの軍事的な活動については、理事会の決定のもと軍事委員会が担当。軍事委員会は加盟国の参謀総長相当の将官から構成されます。

日本と北大西洋条約機構 NATOの関係は?

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日本は、ヨーロッパと地理的に離れていることもあって、連携はゆるやかです。しかしながら、米軍の駐在活動などさまざまな面でNATOの影響を受けています。国家首脳同士の交流も少なくなく、今後はより緊密な関係を結ぶ可能性もあるでしょう。

日本の軍事化と密接につながっているNATO

日本には、日米地位協定などにより、アメリカ軍が駐在しています。在日米軍は、有事のときに連携しやすくするため、小銃にNATO弾を使用。また、そのほかの兵器についても、NATOと同じ規格のものが採用されています。

兵器のほか、国家の要人の交流も。2007年に、安倍晋三元首相がヨーロッパを訪れた際にNATOの本部を訪問しています。さらに演説をした際、安倍元首相は日本も緊密な協力関係を築くことを表明。日本をNATOに加盟させる動きも一部に見られます。

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