プーチンは、敵を倒すためには手段をいとわない性格。それをあらわす言葉が「便所にいても捕まえて、テロリストをぶち殺してやる」というもの。プーチンの容赦しない性格をあらわす言葉として、引用されることも多いでしょう。
大統領職に就いたあとは強硬な政策を推進
By Kremlin.ru, CC BY 4.0, Link
大統領代行、そして大統領になったあとのプーチンは、自身の利権を守る環境を整えながら、近隣諸国には強硬な行動をとっていきます。「強いロシア」の再建と自分の「保身」が、プーチン大統領の政策のキーワードとなるでしょう。
「強いロシア」のシンボルとなるクリミア併合
2014年にウクライナ領のクリミア半島が突然に独立を宣言。翌日、自らの意思でロシアに併合されました。今でもウクライナはロシアのクリミア半島の実効支配に異議を申し立て、衝突の火種となっています。
クリミアがロシアに併合されるまでの経緯は不可解は今でも謎につつまれたもの。2014年3月16日に独立を問う国民投票を実施、クリミア共和国が樹立されました。しかし独立国としての期間は短く、次の日にロシアに併合されました。不透明なクリミア併合は世界中から批判され、経済制裁の対象となりました。
ロシアがクリミアを併合したとき、世界最大のワインコレクションがあるマッサンドラ・ワイナリーも接収しました。そこでプーチンは、イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ元首相を誘ってワイナリーを訪問。そこでなんと、日本円で1000万円を超えるウクライナの国宝のワインを飲んでしまいました。プーチンは告訴されますが、そのままスルーして逃げきる始末。ひどい話です。
大統領経験者を一生安泰としたプーチン
プーチンが大統領になって最初に行ったのが大統領経験者とその一族の生活を保障すること。汚職が告発されていた恩人のエリツィン一族を守ろうとします。エリツィンを守ることで、自らの地位を確固たるものにしようとしました。
その後も保身的な政策は続きます。2020年には、大統領経験者に不逮捕特権を付与。大統領になったことがある人は、永久に訴追されないようにしました。それは自らの身を守ること。自分が退陣したあとも、尋問や捜索の対象にならないように配慮しました。
プーチンによるウクライナ進攻の背景
2022年にロシアが2月24日にウクライナに攻め込みました。戦争とされていますが、ロシアは「特別軍事作戦」と表現。あくまで国民を守るためにウクライナに侵攻していると説明していますが、国際社会からは激しく非難されています。
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